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オネゲル:交響曲第1番、他

2011-01-30 21:27:03 | CD


アルテュール・オネゲル:
・交響曲第1番
・夏の牧歌
・交響的断章第1番「パシフィック231」
・交響的断章第2番「ラグビー」
・交響的断章第3番

指揮:シャルル・デュトワ
バイエルン放送交響楽団

ERATO: ECD 88171



 昔スイスに行った時、20フラン紙幣の肖像画を見て「どこかで見た顔だな~」と思って名前を見ると、作曲家アルテュール・オネゲルでした。オネゲルはスイス人の両親のもとにフランスで生まれそこで活躍したのですが、生涯スイス国籍であり、スイスでは著名なスイス人の一人として認識されているようです。

 オネゲルの交響曲において、第2~5番と比較すると第1番はあまり知られていないようです。確かに第3番は名曲だし私も好きですが、それ以上に好きなのがこの第1番なんですね。特にデュトワがやたらと挑発的に演奏している第1楽章の苦々しさにはシビれまくっています。ここで聞き取れるような複雑さ、せわしなさ、不安定さ、ほの暗さなどが構築的に積み上げられていくのがオネゲルの音楽の特徴です。

 交響的断章の3部作が収録されているのもこのディスクの目玉ですね。「交響的断章」というのは英語では「Symphonic Movement」です。この「Movement」を「運動」と訳す場合もありますが、これら3曲は明らかに運動的な効果を狙った曲なので、どちらの意味をも持った一種の掛言葉なのでしょう。正確な日本語訳ができないタイトルです。第2番「ラグビー」に引っ張られたせいか、時々「運動交響曲」と訳される事もありますが、これは明確な誤り。

 交響的断章第1番「パシフィック231」は名曲中の名曲。奇妙なタイトルですが、機関車の名前です。音楽も機関車が走り出してから止まるまでを描写しているように聴こえますが、「パシフィック231」の名前は後付けだというのが作曲者本人の言。ホントかな? それにしてもこのリズムやアンサンブルのメカニズム、ガシュガシュ感がたまらんですね。

 下はYouTubeで見つけた変な動画。「パシフィック231」の演奏に、鉄道シミュレーションゲーム「Microsoft Train Simulator」のプレイ動画を重ねたもの(だと思います)。誰の演奏なのかは不明です。



 ちゃんと駅に止まろうぜ?



 こちらも演奏者不明の交響曲第1番の第1楽章。このビターで人工的な楽想がクセになります。


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