帯ちゃんシリーズ、第三弾!
今回は、帯ちゃんことさっちゃん自身が想い出語りをします。
一緒に、喜怒哀楽などを楽しんでもらえたら、嬉しいです。
さあ~てと、父 (母)となられていらっしゃるあなた、まだ子供だよという
あなたや他の人の目には、此の娘っ子は、どんな風に映るでしょうか?
題して『 さっちゃんとパパ 』、どうか宜しく、お見知り置き下さい。。。
≪其の10≫ 誘惑
なあに・・・?
そんな悲しそうな眼をしてさあ!?
そんなに言いにくいこと・・・・?
ーーー「さちこぉ。。。。。。
お父ちゃんと一緒に・・・死んでくれるか?」
私は、この誘いが・・・・・
いつか母より、この父の方から口に出るだろうと予想してた。
その時、私はなんて答えるのだろう?と思ったことがあった。
うん!いいよ!・・・・・・・・・・・そう、答えようとした。
私はなぜか当時、何時死んでもいいと思って生きていた。
しかし、自分で死ぬなんてばかばかしい、とも思っていた。
なのに、父が、今の状況から逃げ出したいのなら、
一緒について行ってあげようか?
それもいいか・・・・・ とも思っていたのである。
しかし、父の眼光は生気がなかった。
私は言えなかった・・・・・父が・・・・・・・
言うんじゃない!そう言っている気がしたんだ。
だから、言えなかったのだ!
これが正解だったようである。
今思うに父はただ、心を甘えられる、唯一の私に、娘に・・
少し委ねてみたかったのだろうと思う。
折角、引き取って一緒に暮らせるようになった私を置いて逝ける
はずもなく、ましてや、私の命を絶つこともできるはずもない。
そんなことは父自身が解っていたはずである。
死への誘惑・・・魅力的に見えた時期だった。
真面目な父の人生最大のジョーク!!
今は、そんなふうに思える。
ラジオ体操の帰り