「土用の丑に鰻を食べよう」は、江戸時代の作家であり、医者であり、薬草学者であり、画家であり、そして発明家と多くの多種多芸をもつ有名人「平賀源内」の言葉とされています。
平賀源内は、呼び名の一つ「作家」として、戯曲や歌舞伎などの脚本を書いていましたが、もう一つ江戸界隈の小売店などの広告文も書いていたといい、件の文章はその中の一つです。
鰻には身体に良いとされる栄養がたくさん含まれていることは江戸時代から知られていました。うなぎは、ビタミンA、B1、B2、D、EやDHA、EPA、 ミネラル(鉄、亜鉛、カルシウム)など身体に大切な栄養素が大変豊富な事でも有名です。
うなぎは夏バテ解消の疲労回復の効果以外にも、視力の低下や皮膚などを健康に維持する美容効果、脳卒中の予防、口内炎、丈夫な骨の維持、高血圧の予防などさまざまな効果があります。しかも低カロリーですので、鰻は身体にとって、実に理想的な健康食品なのです。
実はこの話、もともとは「土用の丑の日は、『う』の付く食物を食べよう!」というのが本当の話。
『う』の付く食べ物とは、頭文字に『う』の付くもので、例えば「うめぼし」、「瓜」、「うどん」、「卯の花」など、これまでの左上の記事で旬の食材として紹介したもので、意外と夏に旬を迎えたり、手っ取り早く摂取できるものが多いのも事実です。
その中でも鰻は、滋養強壮成分が豊富に含まれているため、今に至るまで言われ続けてきたのだと思います。
ちなみに、暑く食欲のない日は「そうめん」、「冷麦」が浮かびますが、あれも列記とした「う」の付く食べ物・・・。
え・・・、どこにって?二つとも「うどん」類なのですよ。小麦の栄養を存分にいただいてください。