半透明記録

もやもや日記

『対訳 ブレイク詩集』

2005年02月10日 | 読書日記ー英米
松島正一編(岩波文庫)



《内容》

「虎よ、虎よ、輝き燃える/
夜の森のなかで・・・」(「虎」)
--彫版師、画家、預言者
・・・と多面的な顔をもつイ
ギリスの詩人ウィリアム・
q`1827)。『無
垢と経験の歌』『セルの書』
『天国と地獄の結婚』『私的
素描』など、イギリス・ロ
マン派のさきがけとなった詩人
の神秘的な幻想詩のエッセンス
を対訳形式で収録。


《この一節》

”Truth can never be told so as to be understood,and not be believ'd.
 Enough! or Too much.

 理解されるように語られても信じられない真理というものはありえない。
 十分に! または十分以上に。

            --『天国と地獄の結婚』「地獄の格言」より ”

” Arise, and drink your bliss, for every thing that lives is holy!

 起きなさい、おまえの至福を飲みなさい。なぜなら生けるものはすべて神聖なのです!

            --『アルビヨンの娘たちの幻覚』より ”

”  Auguries of innocence

 To see a World in a Grain of Sand
 And a Heaven in a Wild Flower,
 Hold Infinity in the palm of your hand
 And Eternity in an hour.

   無垢の予兆

 一粒の砂にも世界を
 一輪の野の花にも天国を見、
 君の掌のうちに無限を
 一時のうちに永遠を握る。          
             --『ピカリング稿本』より”


ウィリアム・ブレイクのことを長らく知らずにいた私ですが、勉強はしなければならないものですね。
そんな苦い記憶と結びついているブレイク--。
それはともかく、この人の詩は読めば読む程知りたくなるような魅力があります。
特に『天国と地獄の結婚』に興味があるのでした。
岩波文庫に収められている部分からはわかりませんが、《青空文庫》にて訳されているのを読んだ時は、凄く衝撃を受けました。
う~む、面白い。
いくつかの詩に何度か登場する「生けるすべてのものは神聖である」という宣言は、常に私の心に響き続けています。

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