サヴァイヴ | |
近藤 史恵 | |
新潮社 |
9月4日(日)
先ほど世界陸上リレーでジャマイカチームが世界新記録を出しました!うーん、ボルトが100m走れなかったのが、ホントに残念。
「サヴァイヴ」はスポーツミステリーというんでしょうか、スポ根でしょうか。近藤さんの「サクリファイス」「エデン」に続く3冊目の自転車ロードレースものです。今回は「サクリファイス」のスピンオフ短編集で、白石誓の元チームメイトや、先輩を中心としたお話でした。
ロードレースは日本ではまだまだマイナースポーツですが、個人競技のようでいて、強烈に団体競技というところがこのシリーズの面白さでしょう。チームのエースを勝たせるために、他の選手はアシストとなり、エースの周りで風を避け、ペースをつくり、時には敵をかく乱します。みんな自信を持ったプロの集団、妬みやいじめ、ドーピングやドラッグなど話題には事欠きません。
「サクリファイス」は無理やりサスペンスにしてるかんじがあったので、このくらいの短編はちょうどいい気がしますね。赤城さんと石尾のエピソードなんて男が男に惚れるみたいなかっこよさがあったし、白石も海外でツライ思いをして成長したよなあと嬉しくなるし。
3作目でやや飽きた感も否めませんが、でもまた成長した誓を見たい気もします。