Qの読書な日々

大好きな本と、毛糸に囲まれる日々の独り言

橋の下のアルカディア 劇場版

2016年02月21日 | 日記

2月21日(日)

ちょっと風が強かったけど、いい天気でしたね。

今年始めて映画館、湘南テラスモールへ。

 正直、デープなみゆきファンという程ではないので、なんの予備知識もないまま、みゆきさん観に行ってきました。

前半は「橋の下」やら「河」やら、なんのこっちゃ???

それもそのはず、今回は全編書き下ろし曲、書き下ろしストーリーだそうで、聞いたことない曲ばかり。

橋の下で、中島みゆき扮する占い師と、中村中演じるバーの助っ人ママの掛け合いに始まります。その街は災害時に危険なので、まもなく封鎖されることに。

昔、河を鎮め、橋を渡すために犠牲になった女、捨てられた猫。2人はその生まれ変わりということなんでしょう。

「怖っ!!」っと思うくらいの表情なんかありまして、でもそこが(表情までよく見えることが)劇場版ならではの良さ。

 

そして、びっくりぽん!なラスト。

橋の下は逃亡兵を匿った場所だった。

「この世の恥とは何ですか お国の恥とは何ですか  身内の恥とは何ですか 心の恥とは何ですか

 ただの裏切りと 記録は示すだろう 国を捨てながら逃げた臆病者」 

 この歌詞、突き刺さった。(細かなところは今ネットで調べたけど)

 

ちょうど最近読んでいるこの本

 

暴力に逆らって書く―大江健三郎往復書簡 (朝日文庫)
大江 健三郎
朝日新聞社

 

この冒頭がまさにそう。

ドイツの作家 ギュンター・グラスさんが大江にあてた手紙の中で「逃亡兵の名誉回復」について書かれていたのを歌を聞きながら思い起こし、

これが今回の「夜会」のテーマか!なんとも大きくて深いと感嘆したのであります。

 

共演の石田匠さん。初めて知りましたが、いい声。

2500円と、普通の映画よりお高いんですが、異空間を感じるなかなか良い日曜日だった。

橋の下を出ると、まだ真新しい辻堂駅前の人為的な町並みと空の青いことよ!



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