瞳の中にいつも・・

目に焼き付けておきたい対象は感動と美。
節約家故に趣味と実益を兼ねてが私のモットー。
あと、ペットの話題も少しだけ。

春の夢

2010-06-28 21:17:52 | Weblog
宮本輝著「春の夢」読了。
この方の作品は「骸骨ビルの庭」以来の2作品目。
何れも心に残る作品。

どうしてここまで魅了されるんだろう?

父の遺した借金。取り立てから逃げるべく、一人ぼろアパート暮らしを余儀なくされた主人公の哲之。
そんな彼をいつも暖かく見守り続ける気立ての良い恋人陽子。
偶然というにはあまりにも悲劇的な状況を強いられた蜥蜴のキン。
罪悪感から必死に飼育する哲之の健気さ。
貧乏学生で借金も抱えて将来も危ぶまれるのに哲之に愛情を注ぐ陽子の健気さ。
二人の健気さが心を打つんだろうなぁ~。
眩しいくらいに・・。



生き辛さ、恋人に対する疑念、将来への不安、人間関係の悩み、死への畏怖。
誰もが経験する心の葛藤。

それでも、随所に光が差す。
萎れかかった花が息を吹き返すように・・。



22年前に完成されたこの作品。
瑞々しさは何でだろう?
新鮮さのあまり一気に読んでしまった。
久々の充足感・・。


だから本はやめられない。





カッコウの卵は誰のもの

2010-06-27 15:05:45 | Weblog
2月に予約して漸く読了。
人気作家だからしょうがない。

兎も角、面白い。
すらすら~って読み易いし、結末もすっきりしてるからやはり読後感が爽快。
集中したら直ぐに読み終えるかな・・。




今日は朝からずーっと雨。
洗濯も乾燥機に頼りっぱなし・・。

でも、嫌いじゃないワ。
だって、思い存分本が読めるんだもの・・。

昨夜は主人に付き合ってアイアンマン2を観に行ったんだけど・・。
初めの方は眠ってた!
「おまえ、鼾かいてたぞっ」って言われたけど・・。(それはナイ)

中盤以降はしっかり観たけど、ヨハンソンがほっそりとなってますます美しくなってた。(ウエストラインが特に)
彼女の格闘シーンはCG?
髪がメデゥーサみたいやったけど・・。

男性や子供が喜びそうな映画かもね・・。
私は自腹やったら行かんね。(キッパリ)

最後、続編ありと匂わせるシーンが出てくる辺り、アハハ。
やっぱり、アメリカの娯楽映画だわ。苦笑

2010-06-24 14:10:19 | Weblog
昨日は「瞬」を鑑賞。

原作読んだのは2年程前かな?
涙ぐみながら活字を目で追ったのを記憶している。

原作のイメージには近かったけど読んだ記憶に無いシーンがあったのは、ただ単に私が憶えていないのかも・・。
北川景子ちゃんは清楚でひたむきさがいい。
イメージどおり。
岡田クンも悪くはなかったけど、やはり出番が少ない為ちょっと残念。(勿体無いワ)

原作のイメージはもっと素朴な青年。(当時は何故か嵐の大野クン辺りがいいと、勝手に空想していたけどね~)

事故のシーンの一部は省いても良かった気がする。
後、ラストシーン。
もうちょっと自然な終わり方が良かったんだけどなぁ~。余韻が欲しかった~。

それでも、ハンカチは手放さなかったし美しいシーンもあったから私も友人も共に満足だったけども・・。



それにしても、終わって鏡みたら目が真っ赤。
涙腺弱い私にも困ったもんだわ。(ヤレヤレ)

でも、泣いら妙にさっぱりするのも事実。
これもストレス発散。(←ストレスあるんかい?って良く言われるけどね。)




弱い神

2010-06-22 20:02:34 | Weblog
小川国夫著「弱い神」読了。

専ら図書館から借りて読書する私の本選びは、新聞に頼っている事が多く。
そのお陰で良い作品に出会う事がしばしば・・

司書の方が持ってこられたこの本。
分厚さにちょっと驚きはしたものの、どうにか最後まで辿り着いた。

一貫した会話形式や登場人物や時系列も複雑な為、混乱してきた私は手書きで系図?と人間関係をメモする事でどうにか作品の輪郭が掴めたような気がした。(自己満足に過ぎないけども)



場所も登場人物も作家自身、或いは愛するべき存在(祖父であったりご本人であったり)をモデルとしているらしい。
静岡県と私には馴染みは無い土地ながらもその背景、土地の訛りがぐっと身近に感じられるから不思議といえば不思議。


神は罰に対して何もしない。
何があっても悪をもたらすものになるな。
人殺しをしない。


こう諭すその神を弱い存在とみるべきか?


結核、戦争、自死・・。
いつも死が身近にあった時代だからこそ縋るものが欲しかった。
例えば、一人の人間であったり、信仰(神)であったり・・。

しかし、結局、内なる自分にしか解決の方法が見出せないと判るものなのかも・・。



この時代背景に未だ存在しなかった一人として見につませれた思いで本を閉じる。

手配!手配!

2010-06-21 19:47:25 | Weblog
さあ~。
またこの季節がやって来たワ。

嵐コンの振込みも済んで・・。
航空券も手配して・・。(超早割り)
そんでもってお宿も手配して・・。(おーっ。またしても穴場みーっけ)

この過程が大好物!(変なヤツ)

増殖中?らしいけども・・。(何が?)

いやいや~。
今年も国立目指しますって!
三度目も行くよっ!(ハイハイ)

さて、9月に向かって体力UP&シェープUPしなきゃ~ネ!

俄然、やる気出てきたワ!

餌付け?

2010-06-15 19:04:10 | Weblog
我が家の庭は年がら年中、スズメがいる。
何でも、ネットで「スズメ激減」の見出しを見つけたけど本当かいな?

ワンコの食べ残しのドッグフードや残飯をつついては食い繋いでるみたい。苦笑
いつもよりチュンチュンと騒がしいなと思って庭を眺めれば・・。

今年は例年より豊作だった枇杷の実をつついて食べてる。

いつもだったら、そうはさせないと庭に飛び出す私なのだが週末、夫の実家の枇杷を収穫したばかりだから冷蔵庫には過剰な在庫。
だから、今年は惜しげもなく鳥に提供している訳。

ところで、枇杷ってとっても美味しいのだけど、皮を剥いて食べる際、どうしても爪に色素がついて見苦しくなる。
折角、マニキュア塗ってそれなりに気を使っている指先なれどどうも始末が悪い。



そういえば、スズメよりカラスの姿を見ないわ・・。
いつもだったら、カーカー喚いて枇杷の実をかっ攫って行くのにね・・。苦笑





思い込み・・

2010-06-15 15:46:03 | Weblog
昨日という日は全くついてなかった・・。

運悪く、職場で変な人?を応対するわ。
携帯を無くすわ・・。
と言う散々な日。


変な人?は置いといて・・。


携帯は職場に置き忘れたんだと確信しつつも、念の為にドコモに一時中断の手続きをする。

意気揚々と出勤し、いの一番に引き出しを開けると・・。
在るはずの白い携帯の姿はナシ。
何度も開けては覗き開けては覗き・・。(しつこいよ)
軽いショックを隠しつつ、仕事仕事。


そうなると・・。
後はまさか・・。
本当に落としたのか?いやありえん!(等としばし想像を廻らす私)←仕事に没頭せんかい!


帰り際、助手席側に落っこちてないかとドアを開けてみたら・・。

な~んだ。あるじゃない!私の携帯。
わーい。(と小躍りする私)

いやいや、単純に喜んでいる場合じゃない。
この頃、思い込みが激し過ぎる。(自嘲&自重)



告白

2010-06-13 22:32:28 | Weblog
原作未読乍、話題の映画「告白」を観る。(気乗りのしないダンナ同伴でね)

それはさておき、冒頭から異様な教室。
荒んだシーン。
いきなり、一教師対生徒の不協和音。

徐々に復習の幕が開く・・。

うーん。
何といってよいものか・・。
ストーリーは飛躍し過ぎているけど、訴えたいものがドーンと見えてくる。


大切な子供を失った親。
大切なものを与えられなかった子供。

生徒との関係に距離を置く担任。
その存在を疎んじる生徒。

全て原因から来る結果。

人は決して操れない生き物。

そして、誰かを犠牲にして生きること等所詮無理。

時を遡ることなんて出来っこ無いのだから。

この不幸な者たちが立ち直ることができるんだろうか・・。

なんちゃって・・ネ。



映像が良かった。特にあの空。あの雲。
松たか子の実力は流石。
血の気の無い表情が妙にリアル過ぎて怖い。


中学生・・。
成長過程のか弱き存在。

弱さが集まって「悪」を潰そうとする。
その存在を必死で避けようとする。

中学生ならずとも、人ってとても脆いもの。
だから大切に守ってくれる存在が必要な訳。

更生出来るも出来ないもその存在次第だろうなぁって思ったけど・・。



どうか・・。
子供を自分の所有物にしないで欲しい。
自分の欲望を子供に押し付けたりしないで欲しい。
全ては育む親の手にかかっているのだから・・。

この作家さんて母性が強いのかもね・・。
一貫してる気がする。



映画の次は本という訳で・・。
本日、図書館に予約したけど・・。
熱の冷めないうちに手にしたい・・。

Nのために

2010-06-10 23:24:44 | Weblog
湊かなえ著「Nのために」読了。
と言っても一気に読めなかった為今ひとつ消化不良と言ったところかも・・。

この作家の作品は初めてだけど、文章が馴染まないせいかすんなりと入って来ない。
勿論、興味深い世界観ではある。


心に傷を持つある意味似たもの同士が、夫に幽閉され虐待を受ける女性の救出作戦を実行するが・・。
計画は旨くいく筈だった・・。おそらくは・・。
しかし、それぞれのズレで結末は意外な方向に・・。


題材は現代のある一面を衝撃的ではあるけど映し出しているのかもしれない。

親の異常な言動や扶養放棄によってか弱き子供たちは窮地に落ちていく。
虐待の影には大人の身勝手さ、性格の弱さから来る人間性の喪失や生き辛さが見え隠れしている。

多かれ少なかれ、人間誰しもある種のトラウマはつきもの。
ふとした場面に遭遇した時、それは姿を現す。
その化け物を何とかして克服したいともがき苦しむ。



野バラ荘はそんな傷を持った住人たちの安息の場所なのかも・・。

守りたいものがある。
それは自分自身であったり、野バラ荘であったり、友人の将来だったり、窮地に陥ったか弱き女性であったり・・。
自分を包み込んでくれる暖かな居場所、窮地から救い出してくれた恩人、傷を癒してくれる愛する人・・。

誰かが誰かの為に思い遣る。

それも海底下でひっそりと・・。


痛みを知っているものだからこそ、痛みに無関心ではいられない。

強がっていても、それは脆さを隠す為。
遠い昔、安心出来る居場所が存在した時のように・・。
本心は縋りつきたい誰かに・・。

最後の件。
やはりNのためにと想う彼女。
Nの存在自体、彼女の究極の愛の証なのかも・・。



この作品の解釈は難しい。
やっぱり、ストレートには伝わって来なかったワ。単細胞の私には・・。苦笑



家族トランプ

2010-06-06 23:53:18 | Weblog
明野照葉著「家族トランプ」読了。

三十路過ぎの行き遅れのOLとやり手の女性上司とが織り成す幸せ捜し。

この小説読んでて、ほんわか~って気分になる。


口うるさくて、自分本位で世間体ばかり気にする困った父と母。
挙句の果ては、追い出し作戦を仕掛けられ困惑する一人娘の窓子。
その突破口とは?

バリバリのやり手で年下の恋人もいる、傍目から見ても仕事も私生活も充実している潮美。
そんな言うことなしの現実を、家業の「磯屋」と家族と自分を含めた大切な人達のこれからを見極めてある決意をする。

家族合わせのトランプ。
成る程。
そう考えてみると人生も多かれ少なかれ、かけ引きの連続。
幸せ捜しのゲームは続く。





シーサイドモーテル

2010-06-06 18:30:22 | Weblog


昨日よりロードショーの「シーサイドモーテル」を観に・・。
お目当ては勿論、玉山鉄二&山田孝之。

手紙の時に兄弟役で頑張ってたお二人。
あの時以来だわ。ツーショット観れるってのは・・。

上映時間をチェックして出発したけど案の定の渋滞。
イライラしつつ、駆け込んだよワーナーマイカルシネマ。
時計見たら、もうとっくに始まってる・・。
なのに・・。
受付のバイトらしき男の子は超スローペースの応対ぶり。(キレそうになりつつも、ここは大人だしぐっと我慢)
空気読んでよねぇ~。バイトのお兄さん。(懇願)

場内に入ったら当然ながら既に始まってて・・。
真っ暗闇に目が馴染まない。苦笑



泣かせたらピカイチ。
「泣きの玉ちゃん」(←私が勝手につけたあだ名やけんね)
や○ざの格好も、どんぴしゃり似合ってる超二枚目。
額の皺がいいんですって・・。(怖さが一層増します)
ど派手な衣装もあのお顔だからこそ着こなせるって訳。いやいや本当格好イイ。

無精ひげと退廃的な空気。
だけどどんな役も見事にこなす、山田クン。
この人が出演すると何故だか観たくなる不思議な魅力。
温水さんとの絡みで鹿児島弁?ぽい遣り取りがツボ。
温水さんっていい味出すけど、私より年下ってのは以外。


この作品。
何度も大笑いしそうだったんだけど、何せ観客が少ないせいで笑いをずっと押し殺してた。
これが唯一残念と言えば残念。(不完全燃焼ナリ)
試写会だとほぼ満員状態だから、絶対に笑いの渦が起こるのですんなり便乗出来るんだけど・・。
一人でおばさんが馬鹿笑いするのも憚れ・・。

しかし、あの女装のおっさん。
脳裏に焼きつく・・。
存在だけで満腹。

出ている役者が皆旨いせいもあるけど・・。
ほろ苦く、何故か切なさも含んだコメディー映画。

理屈抜きで面白い作品だったワ。






妹の恋人

2010-06-03 14:41:32 | Weblog
って映画を昨夜観たんだけど・・。

NHKはいいね~。
名画をある日突然(でも無いか・・)ドーンと放映してくれるもの。
先日のジャック・ニコルソンの「恋愛適齢期」も抱腹絶倒もので大いに楽しめたし・・。

「妹の恋人」も感性が豊かでとても好きな作品。

障害を持つ妹と車の修理工してるまじめで心優しい兄。
両親を事故で失ってからずーっと二人で暮らしてる為、恋する余裕すらない兄。
妹の存在は愛するものであったり、自由を奪うものであったりもする。

ところが、ひょんな事から知り合いのいとこ(ジョニー・デップ)を押し付けられ戸惑う兄妹。
だけど、彼の存在がいつしか二人の兄妹にとってかけがえの無いものになって行く・・。


いやいや~。
参ったね!
ジョニー・デップって勿論好きな俳優さんの一人ではあるけども、若い時分の彼の魅力は半端じゃない。
当時30歳位?(見た目はもっと若い気がするけどね)
そりゃ~。世界中の女性を虜にする筈だわと妙に納得した昨夜だった・・。

可愛い。特にあの目。カールのかかった無造作なヘアスタイル。
そしてあの身のこなし・・。
母性本能を擽る擽る。

今頃言っても遅いけど録画すれば良かった・・。

あーもう一度観たいっ!