いしだのりこの 海苔弁当

日々、思うこと、見たこと、聞いたことをたらたらと・・・

香港事情あれこれ

2015年01月25日 | 日記
・香港にはウォッシュレットがない。そこそこいいホテルにもない。水不足の島で、トイレの水に海水とかきれいでない水を使っているので、それでウォッシュレットは確かに嫌だ。

・リッツ・カールトン香港のバーozoneは118階にあり、世界で最も高いところにあるバーだ。が、アウトサイドは冬は寒すぎる。風吹きぬけてるし。では、中に入れという話だが、中は別の意味で高い。おひとり様1万円以上飲まないとダメらしい。とりあえず、アウトサイトでテキーラ飲んで中から温める手段を講じたが、それでも寒かった。
 でも、帰ってから「ねぇ、118階のバーいったことある? ほんとっ、高度が高いせいかしら、さむかったわ」と自慢することを楽しみに我慢して飲んでいた。なのに、誰もうらやましがらないのでがっかり…

・香港の交通機関は、65歳以上は子供料金と同じで半額。地下鉄一区間、私は、大阪では180円、東京では170円、香港では50円位を支払うことになる。安くてうれしかったが、身分証明書を見せなくともフリーパスだったのは、ちょっと癪に障った。一回だけ見せろと言われたときは、こいつわりとええ奴やん、仕事熱心でと、少しうれしかった。

・物価は全然安くなかったが、朝早く小さな店で食べたシンプルな朝粥一杯100円は、胃袋にしみわたりおいしかったぁぁぁぁ

・香港の家はバカほど高い。最高は75億とか80億円らしい。ビクトリアピークから下山するときすっごい豪邸を見たが、たぶんあれかな。でも、大阪ならせいぜい数億。ちなみに、借りる気もないのに、不動産屋さんの前で私が今東京で借りている部屋程度でいくらかと思ってみていたが、30万円くらいはしそうなので、香港では下宿しないことにした。

・香港の裁判所では、今も法廷では、裁判官、弁護士、検察官は、鬘をつけ、法服をきるらしい。弁護士は法廷に行くときは鬘箱を持っていくらしい。裁判官の鬘はバッハみたいなやつとかいろいろだが、女性も同じものを被るらしい。なんで男性用カツラかと思うが、まぁ、女性はマリーアントワネットみたいな鬘をかぶれといわれても、それはそれで困るか。

・法廷で華美なアクセサリーをしていると、例えばじゃらじゃらしたピアスとか、懲戒になるらしい。そこまでいかなくとも、裁判官が、まぶしくてあなたが見えないとか言って、外すまで審理をはじめないとか。かなり厳しい。

・服装規制に反対する女性弁護士はいないのかと聞くと、登録の時宣誓するからそんな人はいないときっぱり言われた。

・裁判官に、どう見てもアングロサクソン系の人が結構いる。英国から返還されてもう20年になるのになぁ。




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香港でいろいろ考えた 2

2015年01月25日 | 日記
さて、今回香港に行って実感したことは、

あかん、大阪・・・負けてる・・・だ。

この感覚は、数年前に、シンガポールでも上海でも感じた。
街の大きさ、活気等々負けてる…完璧に負けてる。関空しょぼいし。

大阪人としては、これは許し難い。
これらの街は、外に向かって開かれている。外に向かって行こうとしている。
ハブ空港。金融取引市場。語学力等々。
あかんで、カジノだけ真似してもあかんで。いや、町に魅力がなければカジノも負けて惨憺たる結果になることは目に見えている。
戦略特区で解雇を簡単にして日本人人身御供にして外国企業を呼び込んでもあかんで。大阪のマチそのものを骨太にせんことには。

負けているのは弁護士会もそうだ。
大阪弁護士会が、これだけの祭典を開けるか?各国の弁護士会のトップを招待して、世界の法曹の共通テーマについて語れるか?
無理。今は無理。その必要性がまだ共通理解となっていない。

私自身、一介のマチ弁として、国際家族関係の仕事はしたことはあるが(ただし、日本語で)、それ以上の広がりはない。大方の弁護士はドメスティックな仕事をしている。勿論、ドメスティックな諸課題への取り組みもまた大事なことで、注力がまだまだ必要なことは当然だ。
しかし、少し視点を変えてみてみると違う景色が見えてくると思う。
弁護士会は、今、中小企業の海外展開支援への取り組みに力を入れようとしている。しかし、今のレベルではまだまだ、それらの国の弁護士に勝てない。意欲ある若手の出番だ。

今回の香港には、国際委員会の60期代の若手も含めて合計10人で参加した。渉外事務所に所属する人しない人さまざまだが、語学力もあり、積極的に他国の弁護士にコミュニケーションをとろうとする姿勢等々には感心させられた。
私の時代には、まずいなかった人材が育っている・・・弁護士会も変わるな、いや、変わってもらいたいなと思った次第。

そして、若手が各種の国際的な現場を見る機会を持てるようにしたい。ただし、自費www
前期高齢者の私でも、知らないものに触れたら何かを感じる。若い人であればもっと感じるものがあるはず。


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香港でいろいろ考えた 1

2015年01月25日 | 日記
大阪弁護士会と香港ローソサエティが昨年11月に友好協定を結び、香港から1月に裁判所等と主宰する新年の祭典があるから来ないかとお招きを受けた。
いくら香港が近いといっても、もはや英語力中学生以下レベルの私がいっても、何の役にも立たないしなあ、疲れるだけだしと一瞬ためらったが、次の瞬間には、四の五のネガティブに考えても始まらないと即決で行くこととした。幸い三連休があり平日休むのは1日だけで会務にも支障はない。
会議はすべて英語だが、英語が堪能な副会長も同行するから同時通訳も期待できる。

それに香港には特別の思い入れもある。
あれは40年前。マレーシアに単身赴任していた夫と別居しており、数日の休みを見つけては、香港あたりで落ち合っていた。その後香港がどう変わったのかという興味も深々だった。

その頃の香港と私。九龍から香港島を望む


香港の街自体は変わったところ変わっていないところと様々だった。二階建てバスやトラム、道路に大きく突き出した看板や洗濯物、そして高層ビルに竹製の工事現場の足場組み昔と変わらない。しかし、町全体は高層ビルの数は飛躍的に増え、その高さは天を衝いていた。

今の香港


言葉が不自由なくせに単独行動が好きな私は、一日早く行って、香港島の下町やビクトリアピークを地下鉄、バス、ケーブル等を使ってぶらぶらと歩く。
2日目は、香港ローソサエティーが主催する参加国の会長円卓会議とウェルカムランチ、証券取引所等の見学そして本番のopening of the legal year 2015 、その後はディナーと一日中ぎっしりの行程だ。


朝から始まった円卓会議。パリ、ドイツ、オーストラリア、台湾、カンボジア、日弁連等々各国の弁護士会の会長・副会長や国際機関のトップ、中国各州の弁護士会会長等々が卓を囲んでの会議だ。
私の想定としては、私の横に大阪の副会長の席が用意されているはずだった。し・か・し・・・彼の席がない・・・少し離れたところの椅子に座っている。
わーーーぉっ!  ど、どないしょ。ま、とりあえずここは2時間ほど辛抱して分かったような顔で時折うなずいておいて、中身は後で日本人に聞こう。あれーー、挨拶が順番に回ってくる。わーーーーーぉっ! 

しかし、ここは本番に強い私のこと、いかにも英語できますという顔で堂々と
「皆様こんにちは。大阪弁護士会会長かつ人権担当の日弁連副会長の・・・でございます。本日はお招きいただきありがとうございます。感謝しております」と極めて簡単な英語で乗り切る。後は口数の少ない控えめな人路線で行く。まぁ、日本語でも難しい議論の時はついていけずに口数少なくなるのでたいしてかわらんし。

それにしても外国の法曹は、「ルールオブロー」という言葉をしょっちゅう話の中に入れてくるなぁと感心する。

そしてopening of the legal year 2015
それは司法の仕事始めの祭典とでもいうのだろうか。裁判官たちが古式豊かな鬘や法服を付けてシティーホール正門テラスに並び、軍隊か警察かわからないがその閲兵式を受け、その後シティーホール内で、香港の法曹、市民、各国からの招待客を前にして、最高裁のトップ、司法省のトップ、そして大律師協会会長(バリスター)のトップ、ローソサエティ会長(ソリシター)がそれぞれスピーチをするのだ。ただの新年のご挨拶ではない。市民を前にして、自分たちは法の支配についてこう考えるという所信表明だ。昨年おこったアンブレラ闘争の話もはいっていたようだ。

日本ではこんなことは考えられない。法曹三者の長がそれぞれ、市民の前で、自分たちの所信を披歴するなんて。司法が市民に付託されているという想いが双方に強いのだろうか。司法が市民に身近なのだろうか。

で、中身は相変わらず3割程度しかわからないが、さすが、38年も弁護士やっていると、嗅覚はだてではない。
大律師協会の会長のスピーチが気になった。共通する法廷弁護士のにおいがする。私の感性に何か訴えてくるものがある。後で、あの人何言ってたのと聞いてまわったが、納得する答えではなかったので、英文スピーチ原稿をただいま翻訳中。しかし、言い回しが難しくて時間がかかる。

スピーチの後は、鬘と法服をまとった裁判官の接待でカクテルパーティー。


そのあとはディナーと記念品の贈呈、大律師協会とローソサエティの会長から記念品を頂く。



いやぁ、一日英語の渦の中。

で、いろいろかんがえたのだが、それは次に。
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