魚沼の散歩道

魚沼での、無農薬での野菜作りと四季の変化を徒然にお知らせします。

みかんの台所発酵酵母液

2008-01-30 15:22:50 | 台所発酵酵母液肥の作り方、利用法
     みかんの台所発酵酵母液

(目的)
1、台所から出る汚水、生ゴミを有効利用する。
2、環境にやさしい、微生物を使った安全、安心な肥料を作り野菜作り、稲に使い、美味しい作物をつくる

(必要物品)
蓋付きバケツ、米のとぎ汁、食べた後の納豆パック、食べた後のヨーグルトの容器、
イースト菌(代わりに酒粕、粕漬けの粕、糠漬けの糠など酵母菌が生きているのもならなんでもよい)

(作り方)
1、米のとぎ汁をバケツに取ります。一回にバケツ半分ぐらい。
2、その中へ、イースト菌をスプーン一杯ほど入れます。納豆パック、ヨーグルトの容器なども、とぎ汁のなかで、すすぎます。塩をスプーン一杯ぐらい入れてください。
3、バケツに八文目ほど、とぎ汁を溜めたら、その中にまた、イースト菌、納豆、ヨーグルトなど入れます。
4、蓋をして、台所の隅にでも置いてください。
5、一日一回は、底から混ぜてください。酵母菌がよく発酵するためです。
6、三日~一週間ほどでぷくぷくと発酵してきます。
7、このままでも使えますが、沢山増やしたい時は、さらに大きな蓋付きの容器に移します。
8、毎日、米のとぎ汁を取り、足していきます。
9、ヨーグルト、納豆のすすぎ水は、必ずとぎ汁の中に入れる。
これを、そのまま、花や、野菜の液体肥料としても使えます。
でも、私は、さらに栄養タップリの酵母液にします。
これは、酵素液の作り方からヒントを得ました。

発酵し始めたら、この中に酵母菌の好きな物をミキサーで細かくして、入れます。

ご飯、野菜の葉、皮(特に、ジャガイモなどの芋類、)煮汁、皿に残ったしょう油、漬物の漬け汁、酢の物の汁、小麦粉、パン粉、茹で汁、飴、ジャムのあく、お茶の葉、しけった菓子、果物の皮(国産のリンゴ、梨、柿など。外国産の果物は使わない。残留農薬などで、酵母菌に影響すると困るので。)、お酒の飲み残し、酒かす、魚粉、おからなど人間が食べるもので、糖分、塩分が含まれているもの。
卵の殻はミキサーにかけて粉にして。
いろいろ入れます。
いろいろ入れたくない人は、最低、ジャガイモや果物の皮や、漬物の汁だけでも入れてください。塩分と糖分が酵母菌を元気にします。
酵母液は甘い物、塩気のある物どちらも好きです。
台所から、出る生ゴミ、廃液など、酵母菌が分解できるものがほとんどです。
そして、酵母液の中は、分解された、糖、アミノ酸、ビタミン、ミネラルたっぷりの肥料になります。
さらに発酵が盛んになる、夏頃には、野菜くずなどそのまま入れます。
にんにく、唐辛子、どくだみ、よもぎなども入れます。

10、料理する時、洗い物をする時は、流しの横に蓋付きバケツを置き、
野菜くず、残りものなどを、このバケツに入れて後で、酵母液の中に入れて掻き混ぜておく。

野菜くずがいっぱいになってきたら、取り出して、畑の土の中に埋めます。
だんだん、発酵がさかんになるので、朝、夕と二回液を容器の底から良く混ぜてください。
よい発酵のためには大切です。悪臭予防のためにもなります。(特に夏の期間)

(入れてはいけない物)
腐ったもの、廃油、生の魚の内臓やえら(寄生虫がいることあり)煮てからなら、いれてもよい、多量の米糠(野菜が枯れる)

使い方
野菜に使う場合
畑で微生物が有効に活動するためには、マルチはビニールマルチでなく、
有機物マルチ(藁、畑の残渣物)などを使うほうが、効果があります。
ミミズの餌にもなります。土を乾燥させないほうがいいです。
乾燥すると微生物は死んでしまいます。

種まき前

畑の直播きする前、一週間前ぐらいから、毎日、原液を畝に撒いておく。
種の発芽率がよくなり失敗しません。種を撒いたら、乾燥しないように、新聞紙や藁で覆っておく。

発芽後

発芽したら、酵母液を二倍~五倍ほどに薄めて、掛けます。
野菜によって、掛け方を変えています。ナスなどは、毎日かけています。
トマトは一週間に一回ぐらいかけました。葉物などは、毎日かけたりしています。
最低、一週間に一回ぐらいかけていれば、生長がいい。

利点

野菜が病気(根コブ病)になりにくい。
トマトが枯れにくい。
ナスなどがあくのない、甘い野菜になる。
アブラムシが付かない。
液肥なので、吸収が早く生長が早い。
撒いているうちに、雑草が生えにくくなる。
ENボカシのように、生ゴミの水切りをしなくてもそのまま、酵母液にいれられる。
切り替えしなどの手間がいらない。

欠点

ジョロに口をつけたままで、液肥をかけると詰まりやすい。
液肥を網やガーゼなどでこしてからかけるほうがいい。
または、ひしゃくなどでかける。
液肥なので、広い畑だと、かけるのが面倒。
重い。
発酵臭がある。


これは、他のものを入れていない酵母液です。


これは、夏の発酵液です。スイカの皮が浮いています。


ドグダミなどの葉をいれた酵母液です。

使っていなかった、大きな漬物用のプラスチックの容器を多い時で三個使いました。それぞれの樽に入れる物を分けました。
例えば、ニンニクや唐辛子をいれた樽、
果物の皮など、糖分の多い樽、
ドクダミや、人参の葉など青物の葉を入れた樽などです。
季節が変われば取れるものもかわるので、液肥の中身も変わります。
春はイチゴ、ジャムを作る時にすくったあく(中には、砂糖がいっぱい)
漬物に使った汁、
夏はスイカの皮、ドクダミの葉、トマト、野菜くず、
秋は柿、リンゴの皮、梨の皮などいれました。

ようやくまとめました。みなさんの参考にしていただけたら、うれしいです。
これによって、生ゴミや、台所の廃液が少しでも有効に利用され、ゴミの減量化や水の汚染が減ることを願います。
昨年、私が使ってみて、病気にならない、元気な野菜、美味しい野菜ができました。土もよくなります。ミミズも増えます。
分からない事があれば、コメントください。

参考文献 現代農業 2007年12月号 プクプク酵母菌の世界へ

追記 2008.610 今年の肥料の使い方

今年は酵母液に、鶏糞と油粕、米糠を併用して使っています。
石灰は、植え付け前には、使わず、植えつけた後、しばらくしてから、
撒くこともあります。葉にかかっても、影響ありません。
虫がこなくなって虫予防になります。
石灰は、消石灰や、貝石灰などを使っています。

時々、米糠をパラパラと撒きます。

油粕も、野菜の上から、パラパラと撒いて、酵母液を掛けています。
鶏糞も、植えて、根が落ち着いた頃に撒いてちょっと土と混ぜておきます。
この時も、酵母液を掛けます。
または、雨が振る前にやります。
肥料は、土にしみ込んで、根から吸収されるからです。
表層の根で肥料分は吸収されます。
だだこれは、土ごと発酵させた、微生物たっぷりの土でないと上手くいくか?

7月15日追記

今年は、昨年、酵母液をせっせとまいたので、土ごと発酵して、さらさらの土に変化したので、昨年ほど、熱心には、撒いていません。
あまり、撒かないでいたら、昨年は、付かなかったアブラムシがキャベツに付いていました。
やっぱり、最低一週間に一回ぐらいは、撒いたほうが、いいようです。
今年は、酵母液は、野菜に使う時は、2倍に薄めて掛けています。
根コブ病にも、なりません。(キャベツ、白菜など)
今は、青い柿の実が落ちる時期ですが、この落ちた実を酵母液の中に入れています。柿は、酵母菌が付いているし、渋は、虫予防になります。

私は昨年より、不耕起栽培をしています。
これも、耕さないので、トラクターなどを使いません。
燃料の節約になるし、エコです。
今、苗の保護や保温にペットボトルを使っています。
ペットボトルの再利用です。

お米も、無農薬、除草剤を使わないで、米糠ボカシで、昨年は作りました。
収量は、減りましたが、今年も10aほどの田んぼで栽培してみるつもりです。
とても、美味しいお米になるし、味が変わりません。
これも、米糠の有効利用です。




最新の画像もっと見る

44 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ともちゃん)
2008-01-30 16:52:52
菜園は友人と少々やっています。
勿論無農薬で頑張っているのですが
土に関してはこんなに手をかけていません。
ミミズが沢山でる。とお聞きしただけでいい土だとわかるような気がします。
エコにもなるしいいことづくしですね。
返信する
農園の博士なり^^ (soraboo)
2008-01-30 20:51:03
今晩は
先生を通り越して博士ですよ
まさに、捨てるところがない環境にやさしいです自然にできるとは、凄いです結構、液肥を買うとお高いですし、この方法はいいですね
みかん博士
返信する
やっぱり、基本は土作りです。 (ともちゃんへ)
2008-01-30 21:30:17
土がよくなれば、野菜も自然に無農薬で作れます。
この良い点は、肥料代がいらないことです。
今年は、酒粕、米糠、柿酵母と酵母菌の違いがあるのか、試してみようかと思っています。
不耕起と貝石灰、酵母液、たまに鶏糞などを使ってみたいと思います。
返信する
褒め殺しですかー。 (sarabooさんへ)
2008-01-30 21:38:12
これは、現代農業に載っていたのを、私が応用しただけですので、花や木にも、いいのでぜひ作ってみてください。
糠漬けと同じように、毎日かき回してあげないと、変な臭いになるので、気をつけてくださいね。
返信する
Unknown (霜後桃源記)
2008-01-31 04:21:50
オバサンも同じようなことに取り組んでいますが、ここまでは徹底していません。
詳細に取りまとめ頂きましてありがとうございました。
参考になります。
返信する
ようやくまとめました。 (霜後桃源記さまへ)
2008-01-31 09:39:04
いろいろ、みましたが、酵母を活用する肥料はボカシしかありませんが、日本の発酵食品は、みな液体が多いですねー。味噌、しょう油、酢、酒など液体ですねー。どうして、こういゆ肥料がもっと早く考えられなかったか不思議です。
返信する
ただいま勉強中です♪ (gerogero)
2008-01-31 12:11:48
詳しく書いていただき、とてもよくわかりました。
世の中、捨てるもの無し!ですね。
ズボラ~な  には、
毎日かき混ぜる…というのがネックになりそうですが、参考にさせていただきますね!ありがとうございました!
返信する
大丈夫ですー。 (gerogeroさんへ)
2008-01-31 17:18:45
毎日、米のとぎ汁や廃液が出るので、
それを入れた時に活きよいよく、入れれば、それだけでも、混ざります。
でも、跳ね返りに注意してください。
ちょと臭いですー。
やっぱり、しとやかに入れてかき混ぜることをお勧めしますー。
記事を載せてからも、何度も加筆していますので、時々、開いてみてください。
ブックマークしましたので、そこで見てください。
田んぼに使う米糠ボカシは、もう少しお待ちください。4月頃までには、まとめますので。
返信する
凄いです~ (ハハクジラ)
2008-02-01 00:50:07
こんばんは。良くまとめましたね。頭が下がります。
私は12月の初めに畑に撒いてお休みしてました。
なにも作付けするものがなかったので、でもね、、。
米糠ボカシがなくなってしまい、いよいよ生ゴミを
入れるのに液を作りました。まだ醗酵はしていませんが。私の所は魚のアラが出るのでボカシは必要です。
ボカシは夫の係りですが彼も忙しくてなかなか出来ないようです。畑はまだまだ霜が降りるのでグチャグチャで仕事になりません。準備万端整えて畑仕事が出来るようになるのを待ちましょう。

フレンチブルッドクは柴犬を一回り小さくした位です。毛は短く張り付いています。冬は寒そうに見えますが今年は洋服を着せられていませんね。暖かい時間に散歩してます。
返信する
毎日、書き加えています。 (ははくじら様へ)
2008-02-01 10:21:29
まだまだ完成していません。
魚を酵母液に入れても本当はいいのです。
でも、一度、鯖のアラを生のまま入れたのです。
そしたら、一週間ほどしたら、液のなかになにか動くものがいました。〇〇でした。
それで、その酵母液の樽の中身、みんな畑に開けました。鯖とかは、寄生虫をもっていることがあるようです。酵母液の中では死なないようです。
イカの内臓はそのまま入れても大丈夫です。
寄生虫を持っていない魚の内臓なら大丈夫です。
もし、アラを酵母液に入れるなら、そのあたりを気をつけてください。一度、さっと煮てから、煮汁と一緒に入れるといいのでは。
私は、魚の血なども、入れています。
魚を発酵させたしょう油もあるぐらいですから、発酵すると思います。よくかき混ぜて、乳酸菌をいっぱい入れてください。
返信する

コメントを投稿