のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

実になって帰ってこいよと穀雨吹く

2010年04月20日 | 春の梨畑
今年のナシの交配作業には「新兵器」が登場しています。

いつもは「梵天」と呼ぶ棒の先の綿毛ボールに花粉をからませ、
花のめしべに擦りつけていました。
交配作業というとこういう光景が繰り返し映像として流されていますので
イメージできる方が多いと思います。

今回のこの「新兵器」は
下の黒いゴム製のポンプで空気を上の筒の中に吹き込むことで
白いカプセル状の筒の中に入れた赤い石松子で増量した花粉が
細い管の先から飛び出るという仕組みです。

実は特別「新兵器」というわけではなく
ケースに入れられたまま、20年以上前からわが家に一つだけありました。
花粉が大量に必要ということが嫌われお蔵入りになっていたものです。

花粉を吹きつけるため、水に濡れていたり風が多少あっても
交配作業ができると雑誌に紹介されていたものですから、
そういえばと思い出し、道具箱の奥の方から引っ張り出してきました。
作業する人数分が必要と新たに注文しましたら、
かつてのものとまったく同じデザインのケースに入れられ納品された時には
この間、まったく改良されていないんだと笑ってしまいました。

一口に「交配作業」「授粉作業」といっても
開花後3日以内の15℃以上の気温の晴れた午前中が最適とか、
交配後、2時間以内に降雨があると影響があるとかいわれ、
適切な作業期間というと限られています。
わが家では「幸水」を中心とした交配作業ですので、
作業ができたのはここのところの2日半。
今日は午後から小雨が降ってきたものですから、
今日の分はどうかなあってところ。

せっかく交配作業をしても
今年は雪が降ったり、霜が降りるような天候で
花自体が障害を受けている可能性があります。
受粉されたかどうかは少し立たないと分かりません。
変形果というのも受粉が十分にできていなかったことが原因です。
“試験”の結果が出るのは3~4ヶ月後。

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