のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

買っただけ積ん読だけの紹介かも(その2)

2009年09月21日 | 農のあれこれ
著者は国の研究所で有機農業運動の社会経済的研究を
四面楚歌のなかで続けてきたといいます。
つまり、有機農業は「ぜいたくな農業」で、
食料の安定供給の実現を目標とする政策の対象足りえない
という国の行政官たちの中では異色だったようです。

「有機農業推進法」(2006年12月制定)の試案検討に携わり、
定年後はフィリピンの田舎で一村一品運動の手伝いをしながら
年金生活を送っていたところ、米国の共同研究チームの
『有機農業は世界の食糧需要を満たすことができる』という論文に“出逢い”、
「30年あまり恋い焦がれてきた恋人に、ようやく出逢えた」心境で
いてもたってもいられずに、この本を書き上げたといいます。

研究チームの“発見”の根拠を統計的に補い、
“発見”に対するコメント(主に批判)を検証し、
やっぱり“発見”は成立すると確認する内容になっています。

近年のキューバでの有機農業の実験をみても
有機農業が“当たり前の”農業になるはずで、
慣行農業並みに「時間・資金・研究者を“総動員”すべき
という著者の主張は快く響きます。


コモンズ発行、2009年7月刊行

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