おっさんノングラータ

魚は頭から腐るらしいよ。( 'ω`)

テネイシャスD~運命のピックをさがせ!(★★★)

2008年07月28日 | 映画2008
夏はデブの季節
IMDb(6.8)
goo映画(80点)

2006年公開の映画を今頃やるということは、『カンフー・パンダ』の話題性に頼ってのことか。主演のジャック・ブラックが、パンダのボーの声優を務めている。

『テネイシャスD~』は少年時代、ロックに目覚めたJBが、神(ディオ)の啓示に従ってハリウッドを目指し、運命のパートナーカイル・ガス(KG)と出会い、「運命のピック(POD)」を探す旅に出るというロック・ミュージカル映画。洋楽に詳しい人なら小ネタに大笑いできるだろうなあと思いつつ、そうでない自分は雰囲気を楽しませてもらった。

JUNO/ジュノ』にしてもそうだが、話そのものは他愛ないが、台詞(もちろん英語)が面白い、というタイプの映画。例えば、

JB「PODを探しに行く」
KG「PODだって?」
JB「Pick Of Destnyだよ」

という台詞があるが、PODがマリファナの俗語であることを知らないと楽しめないやり取りだ。そしてこのやり取りが、ラスト・シーン(エンド・ロール後のおまけではない)の伏線になるわけ。それだけにこの台詞には不細工になっても注釈を入れて欲しかった。

音楽は品のない歌詞を気にさせないほどノリが良かったし、最後のヘビメタ・バトルも燃えるものがあった。ただしそれ以外のネタは、台詞の理解力が伴わないがために、満喫できたとは言い難い。洋楽の知識を備えているか、字幕に頼らず会話を楽しめる能力を持っていれば、もっと正当な評価を下せるだろう。もちろん、わかりやすいギャグも多いので、気負わずに楽しむことはできる。

夏の音楽映画の本命は『デトロイト・メタル・シティ』なので、その前哨戦として楽しませていただきました、と書くと失礼か。



JB×KGの暑苦しいデブの競演は魅力的だが、JB主演の音楽映画としては『スクール・オブ・ロック』のほうがポピュラリティは高いだろう。


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