銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

山元春挙と高浜虚子、ふたりの偉人

2021年08月27日 | Hの生きる喜び、それは

日本画の巨匠、山元春挙と、俳人高浜虚子

今日は、大津にふたりの偉人の足跡を訪ねました

まず訪れたのは、BS朝日で放送中の「百年名家」で紹介された
大津の記恩寺「蘆花浅水荘(ろかせんすいそう)」
山元春挙の別邸と庭園で、事前予約制で見学できます

恥ずかしながら、山元春挙という方を全く知らなかったのですが、
案内してくださった方(春挙のお孫さん)によると、
春挙は、関西画壇の巨匠で、さらさら~っと一枚絵を描くだけで
一年は悠々と暮らせたんだそう

ですから、自身の邸宅も遊び心たっぷりに
一流の大工さんに、最高級の材料を使って作らせたのだそう

当時は奥に琵琶湖が望めました(今もちらっと見えました)

襖の引手にも遊び心
普通、丸いですよね

丸を満月に見立てて、その裏は、半月
その奥は三日月の引手です

しかも、月が昇って沈むように見せるため、
高さをずらして山なりに引手を付けているんです

 

スズメが庭から飛んできたように見えたり(左)
千鳥が遊んで戯れているように見えたり(右)

 

竹の間では、自然にできた曲線を活かして、竹オンリーで部屋を仕立てています

2階はまさかの洋間
瓢箪好きだったようで、右から、松・竹・梅の絵を描いています
紐の色も、松竹梅にあわせた色にするこだわりよう

 

きらびやかではないですが、芸術家のセンスと遊び心が見事にマッチした建物で

へー、なるほど~、そうなの??すごいわねーと感心しっぱなしの時間でした

続いては、高浜虚子が足しげく通ったとされる
堅田の酒蔵、浪乃音がプロデュースする夏季限定の「余花朗」さんへ

お食事は、夏に嬉しい鰻御膳、、、通年していただきたいほど、美味!
(最後の鰻茶漬けだけ撮りました)

お店の中は、至る所に虚子と虚子にかかわる方の俳句が飾られていて、
お食事そっちのけで、俳句をメモし、勉強に勤しむお客様も!

こちらの浪乃音酒造のご主人も、長年俳句をされていて、
ご自身でも俳句の会を主宰されているのだとか

お食事とお酒の話、そして俳句のお話と、大いに盛り上がりました

最後に、お部屋に飾られていた俳句を紹介します
(私もがんばってメモしました)

 

桐一葉日当たりながら落ちにけり 高浜虚子

桑海や大夕立あとなほけぶる 高浜年尾(虚子の実子)

 

この「桑海(そうかい)」という言葉が分からず調べていただくと
いつの間にか桑畑が海に変わるように、「世の中の変化が激しいこと」だそう

桐一葉」とは、「桐の葉が一枚落ちるのを見て、秋の訪れを実感する」、
さらには「小さな動きから衰亡の前兆をとらえる」といった意味で使われる言葉なのだそう

なんだか、まさに、今の世の中のことを表しているように思いませんか

外は猛暑で夏が戻ってきたような暑さでしたが、
夏の終わりの儚さを感じて、ちょっぴり物思いにふける一日となりました

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タンゴ鉄道と金引の滝、夏の思い出

2021年08月26日 | 眼力Kの圧、ハンパない

この写真の風景を求め、京都丹後鉄道の可愛らしいローカル列車に

ガタンゴトンと揺られてきました。

宮津駅から、西舞鶴駅までの宮舞線は海沿いの絶景が楽しめます。

宮津駅を出発し、栗田駅を出るとすぐに日本海の絶景が広がっており

白い巨石と緑の松と青い海のコントラストが美しい奈具海岸は、

とってもダイナミックです。

 

そうこうしているうちにパンフレットの表紙を飾る由良川橋梁を通過です。

海面すれすれ6mの高さにかかる鉄橋は海がとても近く感じられます。

 

橋に夢中になっていましたが、ここで見落としてはいけないのが

進行方向左手に広がる砂州です。

百人一首に謳われている

「由良の門を渡る舟人かぢをたえゆくえも知らぬ恋の道かな」

歌意:由良の水路を漕いで渡る舟人がかじを失って困りはてるように、

   行方もわからない恋の道であることだ。

 

由良の門というのがこの砂州のことだそうです。

出発前にこの辺りにお詳しいお客様が教えてくださったおかげで

自分の言葉でばっちりアナウンスができました。

鉄橋をこえると今度は由良川や、稲穂が揺れる田園風景が広がっています。

京丹後ならではの海と山ののどかな風景に癒されました。

 

お昼は舞鶴まで来たので、やっぱり漁港めしです。

新鮮ピチピッチでどれも美味しい。

帰りはバスで178号線を戻ります。

つまり列車で通った風景を今度は車窓から眺める趣向です。

 

由良川橋梁はあいにく列車通過のタイミングには合いませんでしたが、

海面すれすれを走っているのが遠目にもよくわかります。

 

奈具海岸も車窓からだといい写真がとれました。

列車とバスどちらも使って往復するのは大正解でしたよ!

(と、企画担当者に伝えることにします)

 

そして宮津まで戻ってきて、行程の最後に、

現在、SNSでも話題の「金引の滝」にもよりました。

金引の滝は日本の滝100選に選ばれていて、

滝壺がないのですぐそばまでいけるのが魅力です。

ただ、滝までの道のりは、坂に階段、、、

近づくまでがなかなかハードな道のりでした。

けれど目の前に降り注ぐ迫力満点の滝にそんなこと一瞬で吹き飛びました。

滝の香りや木の香りがして空気がみずみずしいのがわかります。

汗でべっとりしていた体が、マイナスイオンで心身ともに洗われました。

でもバスに戻る直前で、まさかの通り雨にうたれ

またびしょびしょに...

みなさん風邪をひかないよう、お帰りになったらしっかりあったまってくださいね。

 

短かった今年の夏、久しぶりの晴れの日に

海と山どちらも満喫できる贅沢な1日となりました。

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新感覚、ベルロオジエの中華と国宝展

2021年08月24日 | 眼力Kの圧、ハンパない

苦楽園から京都へ移転し、ミュシュランを獲得された

新感覚の中華料理の「ベルロオジエ」へ行ってきました。

四条河原町からすぐ近く、複合ビルの一角にあります。

1階にはオーガニックのスーパーがあり、帰りにはちょっとお買い物もしました。

 

2階と聞いていたのでエスカレーターで上がると...

見るからにお洒落な入口が迎えてくれました。

一瞬どこにお店があるのか気づかずあせったのは内緒です。

 

お料理は、どれも本当に「新感覚」のお味だったようで

初めて食べる味の連続にとっても驚かれた様子でした。

まさに非日常空間。

中華ならぬ現代アートを楽しまれたのではないでしょうか?

そして、京都国博で開催中の「京の国宝」展にも立ち寄りました。

これは、生粋の国の宝物。

今日から後期展示が始まり、

俵屋宗達の風神雷神図屏風をはじめとする名宝の数々がお目見えしています。

皆さん、美しいものを食べて、見て、心身満たされ、

また日常に戻っていかれました。

 

ところで今日は美食ツアーだったのですが、

帰りの車の中では早速次のお店のリクエストが飛び交いました。

さてさてどんな美食ツアーが登場するか、

また次号(秋号は間も無く発送!)を楽しみにしてくださいね。

■銀ステ追記:先ほど添乗員からの事後報告を聞いて思いました。

美味しかった、美味しくなかった、良かった、悪かった。

あれこれキタンナイご意見いただき、でも皆さんなんだかんだ笑顔だった。

非日常を感じる場所は、日常のためには大事なんだなぁ、と。

なんせ長丁場ですから。

まぁ、いつでも息抜きに来てください。

こちらも許される限り、その場を提供してまいります。

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てくてく歩く男

2021年08月23日 | のほほん同志Aの日常

先日、気晴らしに、見たかった展覧会に行ってきました。

神戸市立博物館の「伊能忠敬展」。



旅行業を生業にしてきたのですから、この人には、大感謝、しかないでしょう。

日本で初めて、自分の二本の脚で歩いて、日本地図を作ってしまった人なのですから。

展示会場では、気晴らしのはずが、大きな絵地図のなかに、
「宝塚、明石、高砂…」など、地元の文字を見つけて、大興奮。

先日、大洲の鵜飼の取りやめと観光列車「伊予灘ものがたり」の運休をうけて、
出発数日前にやむなく中止した、愛媛のツアー。
そのなかで行く予定だった佐多岬半島もしっかり描きこまれていて。

佐多岬半島といえば、40キロもあるという、日本でいちばん長細い岬です。
その先端部まで、省略せずに歩いているわけですから、まあ、もう、気の遠くなる道のりです。

展覧会からの帰り道、思い出した本があり、
どうしても読んでみたくなって書店に寄ってみました。

タイトルはうろおぼえ。
たしか、『てくてくの男』とか、なんとかだったような…。

ただ、井上ひさしさんが、伊能忠敬について書いた本、だったという記憶だけで、
書店の在庫画面で検索すること、数回。

「井上ひさし てくてく」

――該当はありません。

『歩く男』だったっけかな。と思い、今度は、「井上ひさし 歩く」で検索。

――該当はありません。

あきらめて、去りかけて、もう一度戻り、「井上ひさし 伊能忠敬」で、出てきました。
なんだ、最初から、そうすればよかったんですね。

タイトルは、『四千万歩の男』でした。

お楽しみは仕事が終わってから、ということで、まだ前書きしか読んでいませんが、
すでに前書きの数ページで、ページの端を折りまくり。

筆者の井上ひさしが、地図好きな自分の自己分析で、こんなふうに語るくだりとか、

 地図は、いわば記号の集積である。筆者が実人生そのものより、
 物語という代替物の方が好きだというのもそのせいだろうし…

あるいは、伊能忠敬の生き方が、「一身にして二生を経る」というものだったとか。
(歩きはじめたのは、隠居したあとの56歳から!)


あぁ、早く読みたい。
展覧会も、もう一度、行きたい。
佐多岬も、リベンジしないと!


夏の終わりには、あれこれ決着つけて、
たんまり溜まった宿題、いえ、お楽しみを果たしたいものです。

神戸市立博物館の「伊能忠敬展」、8月29日までです。



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頑張って、行く旅

2021年08月21日 | 見かけだおしNのつぶやき

「頑張って行くわ」

そう、おっしゃいました。

 

旅行はレジャー、そもそも楽しいこと。

なのに、頑張って行くなんて、おかしいですね。

 

ならばこの一年ずっと、おかしいことを続けています。

お客様は言葉にされなくても、常に頑張っておられるんだろうなぁ。

もっといえば、内緒にして。

 

旅に出ること自体、世間に内緒のこと、隠し事。

つまりは公にしにくいことになっているってことですよね。

では旅は、もはや犯罪ってことですか?

 

不要不急なる言葉は残酷です。

決まりも縛りもなく、ただ受け取る側に委ねる言葉。

自由にこそ責任があるっていう、無言の圧力。

もちろん自由に責任が伴うことは重々わかっています。

 

さらに今は、災害級の実態なので、国をあげてエイエイオーに

反する気持ちは全くありません。

でも、野放し状態の自己責任論は、なかなかハードルが高い。

個々で判断する許容範囲を超えてきました。

 

観光業はなまじGo toトラベルなる国の肝煎りキャンペーンがあったため、

現在置いてけぼり状態。

事務所の倉庫で埃をかぶるGotoクーポンの束のごとく。

あ、くれくれ小僧で言っているのではないのです。

 

私たちは、私たちの判断で、もちろん自己責任で、

不要不急なる言葉を、それこそ自分都合にひん曲げて、

旅を続けています。

 

そして、お客様はすごく頑張って参加してくださる。

ワクチン接種もとっくに終えられた方々なのに、

これってどうなんでしょう。

せめてワクチン接種を終えられた方から、

もっと自由を謳歌できてもいいのではないでしょうか。

 

銀のステッキは、引き続きウイズコロナの下、旅を続けていきます。

必然お客様には、ご自身で判断いただくという負担が付加されます。

そこを一番申し訳なく思っています。

が、この期に及んでも観光業、旅行会社であるために、

人を動かす仕事を続けている会社です、と

改めて、お伝えしたかった。

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