つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

もう後へは戻れない野田首相・・・

2012-06-05 | うんざりしてます

 野田再改造内閣が発足した。民間初の防衛相・森本敏氏について、自民党は「シビリアンコントロール( 文民統制)の原則に照らして疑問がある」と、またもや審議拒否のネタにしようとする。それなりの地位に就くには、「知識」「見識」「実績」「能力」が必要だというが、この点において森本氏は歴代の防衛相より数段格は上である。       
 
この森本氏起用の是非はさておき、自民党は野田首相が1歩進めばなんだかんだと難癖をつけて前に立ちはだかる。原発のこと、沖縄のこと、日本の莫大な借金のことなどなど、みんな自民党政権の負の遺産である。その尻拭いをしている民主党は、いわば何も分からない初心者マークの運転手みたいなもので、右往左往する頼りなさは仕方ない。が、自民党も、もういいかげん子どものいじめみたいなことはやめないと、いずれ国民にそっぽを向かれてしまうだろうよ。         

 会期末が6月21日に迫っているというのに、国会ではほとんどの法案審議がストップしたままだという。今、国会で動いているのは衆院の「社会保障と税の一体改革」特別委員会だけで、ここ1カ月、参院本会議は一度も開かれていない。それでも、国会会期中、人件費や経費などを合わせると、議員1人当たり1日約20万円、衆参750人分で1日約1億5000万円のカネがかかっているという。国会で用事のない議員でも給料はきっちり貰える。この財政難のときに、1日1億5000万円もの税金を無駄に使いながら「何も決められない政治」が続く。これを「税金泥棒」と言わずして何と言おうか。 

 3日に行われた野田首相と小沢氏の再会談はやはり平行線だったという。いつも思うことだが、小沢氏と会談するのに、なぜ、これほど仰々しくしなければならないのか。いくら党内最大の勢力を率いる実力者とはいえ、この期に及んでなお公然と反旗を翻すのはやはり筋が通らない。小沢氏がどうしても賛成できないと言うのなら、離党して反対票を投じるのが政党政治家の身の処し方ではないかという意見も多い。  
 
前会談でも、小沢氏は「大増税には納得できない。国民に大きな税負担をさせる前にやることがある」と述べ、法案に反対する考えを伝えたという。が、国の仕組みをどう変えて、どうやって財源をひねり出すのか、具体的な説明はない。最近は「無駄を省けば金はいくらでも出てくる」とは言わなくなったが、そう簡単に金がひねり出せるものでもあるまい。鳴り物入りで始めた「事業仕分け」も、結果に法的強制力がないため、それが予算を組む判断材料とされたという話も聞かない。私でさえ「事業仕分け」の名称を忘れていたくらいである。 

 この時期に消費増税が必要かどうか、専門家の意見もさまざまで、ど素人の私に分かるわけがない。が、野田首相は、先のG8サミットで、「社会保障の安定財源確保と財政健全化のため、消費増税法案を(今国会で)成立させたい」と述べた。世界に向けて発信したからには約束を守らねば国際社会の信用を失ってしまう。
 
先ごろ、日本国債の格付けが最上位から4番目という水準にまで格下げされた。理由について「日本の公的債務残高の国内総生産(GDP)に対する比率が高水準で上昇しており、国債の信用リスクが高まっている」と指摘。消費増税法案についても「15年度までに消費税率を5%から10%に引き上げ、財政健全化を図る戦略は、政治リスクにさらされている」と成立への懸念を示したという。
 
ヨーロッパの信用不安の影響は日本も例外ではなさそうだ。対ドル、対ユーロでの円高、日経平均株価は年初来安値をつけ、現在8300円前後で推移している。また、日本の借金は約906兆5000億円、一家庭の負債額は約1745万円となっている。
 
そんな厳しい状況の中、大手企業ではリストラの嵐が吹き荒れている。世界有数の大企業であるパナソニックが、本社の従業員約7000人を今年度中に半減を実施するというニュースを聞くと、一層不安を覚える。   
 ■半導体大手ルネサスエレクトロニクスが最大1万4千人程度の人員削減を検討
 ■NECは国内外で1万人の人員削減を実施
 
■ソニーはグループ社員1万人を削減
 
■日本板硝子はグループ全体で3500名の人員削減を実施
 
■事務・光学機器大手の「リコー」は希望退職者の募集2340名が応募
 
その他、アイフル、大王製紙、めがねスーパー、セイコー、日立電線、近鉄百貨店、太陽誘電など業種は多種多様で、中小企業も含めるとその数は計り知れない。 

 こんな状況の中での消費増税はどうなのか、という思いもあるが、このまま何もしないでいるのがいいとも思えない。私が心配しても仕方ないが、やってみなければ分からないということもある。どうせ、ツケはいつも国民に回ってくるのだから、ジタバタしても始まらない。

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1 コメント

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野田再改造内閣 (渡海 ひろまさ)
2012-06-07 07:12:57
おはようございます
野田再改造内閣って、何回やればいいんでしょうか?(笑)
民主政権になってもうすぐ3年。
景気が良くなっていればまだ良かったかも知れませんが、この先も期待は持てないですね。

いつ「衆議院解散」になるか?が、鍵になりそうですよ。

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