午前6時に起床する
梅雨入りして最初の朝の空は薄曇り
熱が下がったと思ったら今度は右足が腫れてきた やれやれ・・・
蒸し鶏を細く裂いて冷やし素麺の上に山盛りにしてスライスした新玉ねぎと青ネギを散らしたら
おろし生姜を加えた素麺つゆをまわしかけ櫛形に切ったトマトを並べ飾る
蒸し鶏には生姜ではなくて辛子が良く合う
良く掻いた辛子を付けて頬張れば鶏の旨味と脂甘さが辛さの後にスッと浮かび上がってくる
それで思い出したのは野毛の泰華楼という中華屋で出していた「蒸し鶏の叩き」だ
野毛の泰華楼のことは学生時代に T 画伯に紹介されて初めて知った
横浜に用事があれば良く一緒に入った喰いまくったものだったが
そのうちクラシックカメラにのめり込むようになってからは
野毛のカメラの大貫で仕入れたボロいレンズやカメラを持って
昼飯を喰いに独りで入り定番の硬焼きそばと蒸し鶏を喰いながら
動くのかどうかも判らない中古のカメラをいじったりしていたが
平日の昼ひなかに得体の知れない若造が
蒸し鶏をもぐもぐしながら怪奇な形状のエキザクタヴァレックスや
未来兵器のようなウルトラマチックを分解する姿を
お店の人やほかのお客がどう思っていたのかを知りたくなってきたのは
そういう世代を冷静に観ることが出来る年齢に自分もなったということで・・・
いや・・・実際には聞かなくても今は判るしそれを暖かい目で眺めることも出来る
自分がこれほど間口の広い人間になるとは夢にも思わなかった
齢を取るのも悪いことでは無いね
若い頃に戻りたいなどと言う方もいるけれど私は嫌だ
若気の至りでは済まされないことをしてきたからだろう
人生が終わる時には迷惑をかけた方々に謝りながら幕を閉じよう
そうしよう コーヒーを飲もう
空がだんだん晴れてきた