新ニンジンと新ゴボウをかき揚げにして蕎麦に乗せる朝

午前６時に起床する　

明るくなったりパラパラ降ったりなかなか忙しい今朝の空　

新ニンジンと新ゴボウをかき揚げにして蕎麦に乗せる　白髪ネギを飾る　七味を振る　

柔らかくて香り高い新ニンジンを頬張る　

葉付きでなかったのが残念だ　

新ニンジンの葉を茹でて白和えにすると美味い　

母の手料理で好きだったのはそのニンジンの葉の白和えとかき揚げだった　

神経質な母が作る天ぷらの衣はたいていの場合混ぜ過ぎで天ぷらはモッチリとしていて　

外で喰う天ぷらのようなサクッ！カリッ！と軽やかなものではなかったけれど　

それは揚げ油を長持ちさせるための母なりの知恵だったのかもしれない　

揚げたての母の天ぷらはそれほど美味いものではなかったけれど　

次の朝に喰う残りものの天ぷらは絶品だと思った　

いや・・・それは私が子供の頃からのへそ曲がりだという証なのだろう　

子供頃の私は極端な偏食だった　

冷たいご飯の上に冷たい天ぷらを乗せてガツガツ喰っていたのだから　

爺となった今は身体に気をつけて冷たい麺はなるべく喰わないようにしているが　

心の奥底では真冬の朝でも冷たい蕎麦を手繰りたい！と強く願っているのだ　　

それが胃弱に悪いと知っているのに・・・　

モカ・シダモを挽いてドリップする　

教室用の膠を炊く　

小雨降る泉の森も悪くない　

そろそろサイハイランが咲く頃だ