新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会) 労働災害(労災)ブログ

新潟市の弁護士齋藤裕のブログです。労働災害(労災)に関する記事を掲載しています。
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足場からの墜落防止について(労災)

2016-07-16 10:49:13 | 損害賠償

 厚生労働省は、労働安全衛生規則を改正し、平成27年7月1日から、足場に関する墜落防止措置が強化されました。

 具体的には、

1 足場材の緊結などの作業を行うときに幅40センチメートル以上の作業床を設置すること

2 安全帯取付設備を設置し、労働者に安全帯を使用させること

3 足場の組み立て、解体または変更の作業について特別教育を行うこと

4 建設業、造船業の元請事業者等の注文者が、足場や作業構台の組み立て、一部解体、変更後、次の作業を開始する前に足場を点検・修理すること

5 床材と建地との隙間は12センチメートル以下とすること

6 足場や仮設通路、作業構台から臨時に手すりなどを取り外す場合は、関係労働者以外の立ち入りを禁止し、作業終了後は直ちに元に戻すこと

などです(厚生労働者パンフレットから引用)。

 これらの対応がなされず、結果的に労災が発生した場合、対応をしなかった事業者側は賠償責任を負うことになります。

 また、労働者としても、これらの対応を事業者側に求めていくことが必要でしょう。

 

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一人親方の転落事故についての損害賠償責任(労災)

2016-07-15 06:48:28 | 損害賠償

 大阪高裁平成20年7月30日判決は、一人親方が戸建住宅の新築工事現場で転落した事故について、発注者に賠償義務を認めました。

 裁判所は、元請人と一人親方との関係は典型的な雇用契約ではないとしても、元請人が現場を管理していたこと、材料を用意していたこと、日当払いであったことなどから、実質的な使用従属関係があったとして、元請人には使用者と同様の安全配慮義務があったとしました。

 その上で、一人親方が2階部で作業をしていた際に、外回りの足場を設置する、防網を張る、安全帯を使用させるなどの義務を講ずべき義務があったのに果たさなかったとして、元請人に義務違反による賠償義務を認めました。 

 そもそも安全配慮義務は労働契約に限定されたものではありませんから、大阪高裁の判断は妥当でしょう。

 また、戸建住宅を建築する場合、足場を設置することは多くはありませんが、大阪高裁はそれでもそれらの対策をとらなかったことは安全配慮義務違反となることを確認しています。これも妥当と言えます。

 

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保育士の腰痛(労災)

2016-07-14 10:22:32 | 労災保険

 保育士は、園児との身長差が大きく、前傾や前かがみ姿勢をとりがちであることなどから、腰痛が発生しやすい業種です。

 大阪地裁平成10年2月16日判決は、保育士が頚肩腕障害、腰痛症、自律神経失調症にり患したことについて、保育士業務との因果関係を認め、公務起因性を認めています。

 裁判所は、保育士の業務が腕や腰に負担がかかる業務を繰り返すものであること、乳幼児にあわせ中腰などの姿勢になりがちであること、保育士の中に腰痛や頚肩腕症候群になる者が多くいること、当該被災労働者が勤務する保育所では食事などの度に机などを移動させなければならなかったこと、勤務にあわせ症状が出現・悪化していることなどから、公務起因性を認めたものです。

 保育士については腰痛などを起こしやすいという知見が一般的になっており、もし腰痛などが生じた場合には労災や公務災害の申請を積極的に検討してみたらよいと思います。

 

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介護現場における腰痛と労災

2016-07-11 06:24:36 | 労災保険

 業務上災害(労災)としての腰痛は、年間5000件前後発生しています(平成17~21年)。そのうち1000件程度は保健衛生業での発生であり、介護施設で多くの腰痛が労災として発生していると思われます。

 大阪地裁平成25年7月29日判決は、ホームヘルパーに生じた腰痛について、公務上災害(労災のようなものです)として認定しています。

 同判決は、被災労働者が月平均約19回の頻度で身体介護を要する困難度の高い業務を分担していたこと、その中には利用者の身体を抱え上げたり支えたりする身体介護作業が多く含まれていたこと、作業スペースは一般民家でありスペースの余裕がなく作業の難度が高いこと、身体介護などに従事する回数の増加に伴い症状が悪化していること、ほかのホームヘルパーも腰痛により休職していたことなどを踏まえ、公務を原因とする腰痛であったとの判断を行いました。

 これはホームヘルパーの事案ですが、施設介護についても同様の判断要素により腰痛の業務起因性(労災かどうか)が判断されることになると思われます。

 

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歓送迎会後の交通事故と業務上災害(労災保険)

2016-07-09 06:43:10 | 労災保険

 最高裁平成28年7月8日判決は、歓送迎会後に自動車を運転していた労働者が交通事故で死亡したという事案について、業務上災害にあたるとして労災保険の支給を認めました。

 一般的に、会社行事については、主催者、目的、内容、参加方法、運営方法、費用負担などを考慮して業務性が判断されます。

 最高裁は、上司から強く参加するよう言われていたこと、従業員全員が参加していたこと、費用が会社の経費から支払われていたこと、参加していた研修生の送迎は会社の自動車で行われていたことなどの事実を踏まえ、業務起因性を認めました。  事故自体は、被災労働者が研修生をアパートに送り届ける途中で発生しました。しかし、最高裁は、研修生を送り届けることはもともとは上司がすることが予定されていたこと、被災労働者は歓送迎会後会社に戻る予定であったところアパートはその経路から大きく逸脱するものではなかったことから、事故時に被災労働者は会社の支配下にあり、業務起因性を認定する妨げとはならないとしました。

 かなり特殊な事情を踏まえた判決ですが、歓送迎会後の事故の業務起因性判断について今後影響を持つものと考えられます。

 

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