中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

大理州大理市のモチ

2013年11月25日 | 少数民族の食べ物

 雲南省や貴州省等では、モチを「ツーバ」(注:中国語ピン音表記では、ci ba)或いは「ババ」(ba ba)と呼ぶようです。11月に入り、私が今滞在中の大理鎮でも、その「ci ba」が、農貿市場やスーパー等に並び始めました。値段は一斤(500g)で3.6元から4元程度の値段で売られています。以前は、ここ大理鎮ではモチが店頭に並んでいるのを見た事が無かったのですが、11月中旬頃から、急にそのモチが出回り初めました。今年の 新米が店頭で売られ始めた事とも関係があるのか、ここ大理鎮でも、11月になってからはモチが売られているのを結構見かけるようになりました。

 雲南省大理市、楚雄市等では、どちらかと言うともち米で搗いたモチより、うるち米で搗いた餌塊「er kuai」と呼ばれる物が主のようで、この「餌塊」は、一年を通じて、何処でも見る事が出来ます。

ここ大理市等でも、以前はうるち米で搗いた「餌塊」でなく、もち米で搗いたモチだったのかもしれません。以前このブログでも触れたように、1960年代に入り食料の増産と云う国策により、ここ雲南省でも、もち米の栽培が制限され、うるち米を栽培するように指導がなされ、その結果モチも含め、もち米を原料とする食べ物を食べるという習慣も減ったのかもしれませんが、その辺の経緯、事情については調べていない事もあり、はっきりしません。

しかし、雲南省は貴州省と比べると、一般的にもち米で作るモチやおこわを食べる習慣は少ないように思います。貴州省にもうるち米で搗いた「餌塊」も、ありますが、モチと比べると、あまり多くはありません。

最近、たまたま知った雲南省プーアル市出身の中国人によれば、プーアル市等では今でも「もち米」でモチを搗くそうですので、詳しい事は分かりませんが、雲南省の多くの地域では、以前はやはりもち米だったのかも知れません。


大理古城内のスーパーで見かけた「モチ」。値段は、一斤(500g)3.6元で売られていました。ご覧の様に、中国語では「モチ」を、(米+茲)でツー、(米+巴)バーと呼ぶようです。時には「バーバー」とも云うようです。被いがしてあるのは、モチが乾燥しないためです。日本などと比べると大変乾燥しているので、硬くならない様にカバーがしてあります。


こちらは大理鎮の農貿市場で売られていた「ツーバ}。値段を聞いた所、一斤4元との事。農貿市場等では、今でも良くある事ですが、値段を聞いたものの高いので、その場を立ち去ろうとしたら、呼び止められ3.5元という声がかかりました。あまり品質が良くない様な気がしたので買いませんでしたが、、、(注:うるち米が結構多く入っているように思えました)


 こちらのモチは、今までも何度か買った事がありますが、一斤(500g)5元で、他の店と比べると少し高いのですが、ここはうるち米の米で作る麺や餌塊も作っている加工工場の直売の物なので、なんとなく安心できる事もありよく利用しています。


その加工工場で買った「ツーバ」。100%「もち米」で作られたモチかどうかは分かりませんが、ここのモチは私としては、美味しいと思います。この加工工場のイロイロな製品は良く売れており、時には行列が出来る程です。農貿市場等で買うより安心出来るかなと思い、この店を利用する事も多いです。


ここ大理鎮では、大きな丸モチを切って売っている様です。モチには被いがしてありますが、これはモチが乾燥して硬くなるのを防ぐ為で、ここ雲南省は、今は乾季と云う事もあり日本と比べると大変乾燥していますので、搗きたてのモチもすぐに硬くなってしまいます。それで覆いがしてあります。

スーパーで売られているモチも量り売りですが、そのモチを店の係員に量ってもらおうとした折、係員に、「このツーバーを、貴方はどのようにして食べるのか?」と聞かれチョットびっくりしました。その店員さんが雲南省の何処の出身か分りませんが、やはり「餌塊」に比べるとモチは、それ程一般的な食べ物ではないのかもしれません。

大理鎮のモチを見て、貴州滞在中には、今頃になると、街頭等でモチが売られていたのを懐かしく思い出しまた。モチの中には「あんこ」か「ゴマダレ」が入っており、そのモチを炭火で焼いて売る人が11月になると街中に現れたので、時折そのモチを買って食べていたのを懐かしく思い出しました。その頃は、一個2元でしたが、今値上がりしているかも知れません。

以前日本に住んでる時に書いていたブログでもモチについて触れていますので、興味のある方は、覗いて見てください。残念ながら、このサイトには今は中国からはアクセス出来ません。http://nihaocn.exblog.jp/12200735


貴州省貴陽市、凱里市等の街頭で見かけた「モチ」。モチ中には、アンコか甘いゴマダレが入っていて、炭火でこのモチを焼くので美味しいです。今にして思えば、貴州省貴陽市でも、一年中売っていた訳ではなく11月頃から売り始めた冬季限定だったような気がします。一個2元。


雲南省では、このような光景は見る事が出来ませんので、そう云う意味でも雲南省は総じて貴州省等と比べるとモチを食べる事は少なく、雲南省は「モチ」より、やはり、うるち米で搗く「餌塊」が主流のようです。また、貴陽市等ではモチ搗きの実演をして、その実演を売りにしてモチを販売しているモチ専門の店も見かけま したが、大理市、楚雄市等では見かけません。



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