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神経疾患や癌と関連するタンパク質の細胞質での役割

2016-03-24 06:06:16 | 
New cytoplasmic role for proteins linked to neurological diseases, cancers

March 17, 2016

https://www.sciencedaily.com/releases/2016/03/160317151134.htm


(左から右へ、Michael Buszczak博士、大学院生のArnaldo Carreira-Rosario、Varsha Bhargava

Credit: UT Southwestern Medical Center)

テキサス大学(UT)サウスウエスタン・メディカルセンターの研究者は、Rbfox1というRNA結合タンパク質の二つ目の役割を明らかにした
この研究結果は自閉症やてんかん、そしてある種の癌のような、Rbfox1タンパク質と関連する神経疾患や病態についての新たな洞察をもたらす

「これらのデータはそれらの疾患の再評価を促すはずだ
我々が明らかにしたRbfox1の新しい機能が疾患の発症や進行に寄与するのかを調べることになるだろう」
首席著者のMichael Buszczak博士は言う
彼はUTサウスウエスタンで分子生物学の準教授Associate Professorであり、ハモン再生医科学センター/Hamon Center for Regenerative Science and Medicineの一員でもある


Developmental Cell誌で発表された今回の研究は、RNAに結合するタンパク質の一つであるRNA-binding fox(Rbfox)がメッセンジャーRNA/messenger RNA(mRNA)からタンパク質への翻訳を監督overseeすることを示す
研究者はショウジョウバエをモデルとして使うことで、Rbfox1タンパク質が特に翻訳の調節に関与することを示した

Rbfox1タンパク質は、遺伝子をコードするエキソンexonという部分を接合してmRNAを形成するスプライシングsplicingの際に重要な役割を演じることが知られていた
スプライシングは主に細胞の核内で起き、Rbfox1タンパク質の多くも核内に存在する
しかし、Rbfox1タンパク質のバリアントvariantが核外の細胞質にも存在しており、その細胞質での機能は不明だった

「我々は細胞質のRbfox1が特定のタンパク質の産生を抑制することを発見した」
Buszczak博士は言う


UTサウスウエスタン分子生物学の大学院生graduate studentで研究の筆頭著者のArnaldo Carreira-Rosarioは、Rbfox1がmRNA分子の末端の特定の配列elementに結合し、mRNAがタンパク質に翻訳されるのを妨害することを明らかにした
もしRbfox1タンパク質が失われるとmRNAからの翻訳はもはや抑制されなくなり、異常な細胞の増殖、つまり癌につながる

研究者たちは細胞質に存在する形態のRbfox1がショウジョウバエの生殖細胞の発達に必要であることを明らかにした
「このタンパク質がないと生殖細胞は極めて特定の分化段階で止められて、そこでぐずぐず留まるlinger
生殖細胞は成熟した卵へと分化することができない」
医学研究におけるE.E. and Greer Garson Fogelson ScholarでもあるBuszczak博士は言う

この分化の停止によりメスのショウジョウバエは不妊になり、
他の状況では不適切な細胞増殖につながり癌の発端となるunderlie

共著者のMani Ramaswami博士(ダブリン大学トリニティカレッジ、アイルランド)の研究により、
新たに明らかにされたRbfox1タンパク質の機能と、神経の発達・機能との間のつながりが示された
このことはRbfox1の破綻と関連する多くの神経疾患にとって重要な意味を持つ

「Rbfox1の喪失が疾患を引き起こす理由は細胞質でタンパク質の発現を混乱させることによるもので、核内のRNAのスプライシングではないということである」
Buszczak博士は言う

「もしこの解釈が正しければ、問題になっている疾患の治療法をどのようにして開発するのかに関して意味を持つだろう」

※the idea is that: ~ということ


http://dx.doi.org/10.1016/j.devcel.2016.02.010
Repression of Pumilio Protein Expression by Rbfox1 Promotes Germ Cell Differentiation.
Rbfox1によるPumilioタンパク質の発現抑制は、生殖細胞の分化を促進する


Highlights
・ショウジョウバエの細胞質のRbfox1は、卵巣の生殖細胞の分化を調節する
・Rbfox1はmRNAの3′非翻訳領域(UTR)に依存的な方法で(UTRに結合して)翻訳を調節する
・Rbfox1はpumilio mRNAの翻訳を抑制する
・pumilioの異常発現ectopic expression、またはRbfox1の喪失は、生殖細胞の分化を阻止する


Summary
RNA-binding Fox (Rbfox) タンパク質は選択的スプライシング/alternative splicingの調節に関与することが確認されているが、
Rbfoxの特定のアイソフォームは核局在シグナルを欠いており細胞質に蓄積する
スプライシングから独立した細胞質での潜在的な機能は不明のままである

今回我々は細胞質のショウジョウバエRbfox1が生殖細胞の発達を調節し、3′UTRの中にある(U)GCAUGという配列を含むmRNAの翻訳を抑制することを実証する

生殖系列germlineの配偶子cystが分化する間、Rbfox1はpumilioのmRNAを標的として不安定化させて翻訳をサイレンシングし、それにより生殖細胞の発達を促進する

pumilioの発現異常は生殖系列の腫瘍形成につながり、その腫瘍には
崩壊break downし、有糸分裂的に活発な単一の細胞single, mitotically active cellへと脱分化した配偶子cystが含まれる


合わせて考えると、これらの結果は細胞質に存在するRbfoxファミリーメンバーが特定の標的mRNAの翻訳を調節することを明らかにする

ショウジョウバエの卵巣において、このRbfox1の活性は生殖細胞が発達状態を逆戻りしないように防ぐ『遺伝子障壁/genetic barrier』をもたらす

Rbfoxタンパク質がmRNA翻訳を調節するという今回の発見は、Rbfox関連疾患Rbfox-related diseasesに関係がある



関連サイト
http://www.genecards.org/cgi-bin/carddisp.pl?gene=RBFOX1
Entrez Gene Summary for RBFOX1 Gene
RBFOX1タンパク質はアタキシン-2のC末端に結合し、脊髄小脳失調症2型/spinocerebellar ataxia type 2(SCA2)の病理に限定的に寄与する可能性がある
アタキシン-2はSCA2遺伝子の産物であり、SCA2は家族性の神経変性疾患を引き起こす
Fox-1とアタキシン-2はどちらもトランス-ゴルジネットワークに局在する
RBFOX1の異なるアイソフォームをコードする選択的スプライシングによる転写バリアントがいくつか見つかっている

GeneCards Summary for RBFOX1 Gene
RBFOX1/Ataxin 2-Binding Protein 1と関連する疾患として、脊髄小脳失調症2型/spinocerebellar ataxia 2と住肉胞子虫症sarcocystosisがある
 

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