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ジェネリックで安価な薬を国民に提供することに逆行-東和薬品(本社 門真市)

2012-04-25 | その他の政治経済
安価な薬を国民に提供することに逆行-東和薬品(本社 門真市)

 ジェネリック(後発医薬品)大手の東和薬品が行ったという価格操作に卸売り関係者が被害を訴えています。

 5月には1錠当り61円の薬が9月には141円に跳ね上がり。翌年になると値下がり。関係者の証言によると、東和のアレルギー薬「エルピナン錠20 20㎎」が2年おきに極端な値動きをしています。

薬価の仕組み

 保険診療で使う医薬品は、厚労省が薬価を決め、2年おきに改定します。

 改定に当り、全国の医薬品卸販売業を対象に「本調査」が行われます。1ヶ月間に取引した品目ごとの納入価格や販売量の実績を集めるというもの。近年では、05、07、09年のいずれも9月に調査し、翌年の改定に反映されます。

 医療機関への納入価格が安いと売りやすい反面、次の改定で薬価は大きく下げられます。そのため調査期間中は現行薬価に近い値に上げることは薬価の下げ幅を小さくすることになります。

 薬価調査で価格操作などを罰する規定はありません。しかし製薬会社が代理店より強い立場を使い組織的な価格操作をすれば、独禁法で禁じる「再販価格の拘束」に該当する恐れがあります。

ツケ代理店に

 代理店関係者は、「価格操作のツケはすべて代理店に回された。調査の年は一時的に利益が大きくなる分、税金が高くなり、翌年は納入先の値引きをする為、代理店が損をした。拒めば代理店に出向する社員が引き上げられると思い、断れなかった」と訴えます。

 東和薬品は本紙の取材に「過度な値引き販売を行うことは急速な薬価の引下げを招く。当社は適正な価格で供給する『適正価格販売』を行っております。 代理店様には、当社方針について説明しご理解ご協力をいただけるよう努力している。指示といった強制したものでない」と、事実上の意図的薬価操作を認めました。 代理店などの負担については「把握していない」としています。

 東和のエルビナン錠20と同じ成分、同量の薬品は現在17品あり、薬価は平均して69円となります。
12社の製品が40円台から60円台に対し、エルビナン錠20は110円60銭と3番目に高価です。
 代理店関係者は「ジェネリックは先発薬品より安価な薬を国民に提供することが出発点だ。価格維持の為の操作は使命に逆行している」といいます。

(2011年6月5日付「しんぶん赤旗」より一部転載)


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