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コートジボワールとブルキナファソの不穏な関係(1)~ソロとジダ

2015-10-28 07:30:21 | アフリカ情勢
昨日、10月27日はブルキナファソにとって重要な節目。27年に渡ったコンパオレ体制が崩壊した国民革命、このきっかけとなったデモが昨年の27日に行われたのだ。あれから1年の記念日、9時半になると国中が36人の犠牲者に黙祷を捧げた。


一方の政局。先月、2015年9月にブルキナファソで進行した政変劇以降、不穏な話が繰り返し聞こえてくる。その一つがコートジボワールとの関係だ。

Jeune Afrique誌は'Burkina – Côte d’Ivoire : pourquoi Zida accuse Soro'(ブルキナ・コートジボワール: なぜジダはソロを責め立てるのか?)という記事を掲載した。この記事に、一連の「不穏な」動向の一つがまとめられている。


ジダとソロ。グリとクラみたいだが、ジダとはブルキナファソ暫定政権のヤクバ・イサック・ジダ首相。元はと言えば1年前、コンパオレ政権倒壊後の混乱の中、軍事的に政権を奪取。首相の地位にかじりついてきた国軍大佐だ。一方のギョーム・ソロはコートジボワールの元首相で現国民議会議長。コートジボワール国家分断時代には北部に北部勢力軍(FAFN)を組織。選挙後内戦では軍事的収束の立役者となった。

(ソロ(左)とジダ(右)、Jeune Afriqueウェブサイトより)


その2人は15年来の旧友だ。ジダ首相筋によればその中が急変したのが一連の政変劇。9月のクーデターで、ソロが首謀勢力を支援していたことが明るみに出たからだ。

1年前、ジダ大佐は国民革命の混乱に乗じて政権を奪取。民政移管の中でも首相の地位を堅持した。ソロはこれを潔しとはしていなかった。なぜならソロが今日あるのは、コンパオレのお陰。厚い恩義がある。両者の間には突然深い溝ができあがる。そして今年9月、大統領警護隊(RSP)のジルベール・ディエンデレ将官によって引き起こされたクーデター未遂によって、また電話盗聴の謎をめぐって、関係は決定的に破綻していく。


悪化したする2人の関係の捜査線上に出てくるのがジブリ・バソレ氏。ブルキナファソの元外相で、コンパオレ前大統領の積極的地域外交を支えた右腕。そして体制崩壊前夜に与党を離脱した人物だ。彼は先日の政変未遂劇のあと、国家の安全を脅かしたとする国家反逆罪、外国軍隊との共謀などの咎で9月29日に逮捕された。

複数筋によれば、逮捕の理由は、その二日前、同氏がクーデターを首謀したディエンデレと、そしてギョーム・ソロに、電話でコンタクトを行っていたからだ。この通話が当局により傍受されていた。

実際にこの傍受記録を聞いたとする複数のジダ首相筋によれば、通話の中で、ソロはバソレに対し、政変勢力への資金的支援をオファー。RSPのと傭兵の動員により、コートジボワール国境や首都中枢にある駐屯地を攻撃することを示唆した。さらに29日には両国国境で資金の受け渡しを示唆。バソレ氏はこれに同調したという。その29日、バソレ氏は逮捕されることとなった。

その証拠となる録音記録はいまのところ公にされていない。

(つづく)

(ブルキナファソ政治中枢、ワガ2000)

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2 コメント

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Joyeux Anniverssaire (らすた)
2015-10-28 09:22:03
本日のブログは不穏な話題ではありましたが、毎日誰かのお誕生日。ということで、おめでとうございます。ますますのご活躍をお祈り申し上げます。
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Re:Joyeux Anniverssaire (ンボテ)
2015-10-29 00:31:14
ラスタさん、いつもありがとうございます。そしてこころからうれしいです。マニアックなものが多く、どれだけ面白いブログかはわかりませんが、またぜひ遊びに来てください!でもメッセ、とても励みになります。重ねて感謝です~!
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