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コートジボワール・パンドラの箱は開いたか?(3)〜蜘蛛の糸

2017-01-28 08:00:54 | アフリカ情勢
新年から進行したコートジボワールの混乱について特集している。

コートジボワール・パンドラの箱は開いたか?
第一話 再レビュー・新年事変の経緯
第二話 破格の手当

前回の続きをさっそくはじめよう。

13日夜、政府と兵士の交渉は合意に至った。その内容とは国軍兵士のうち旧戦闘員出自の8,500名の兵士を対象に、過去の貢献に対し、①総額12百万 CFAフラン(約2.4百万円)の支払い、②うち16日(月)までに5百万CFAフラン(約百万円)を支払い、残額を毎月百万フラン(約20万円)支払う、というものだった。この額はコートジボワール人にとったら破格のものだ。

そして16日、対象兵士に約束された5百万フランが支給された。ブアケでは銀行窓口やATMの前には兵士の列が見られたという。

これをみて、国民のあらゆる階層に火がついてしまった。奴らに払う金があるのか。俺たちはもらってないぞ。俺たちにもよこせ。そして事件は第二幕に進んでいくのだった。


同国では9日(月)より公務員が処遇改善などを求める全国規模のストが展開されていた。兵士への手当て支給が行われた16日、政府の破格の対応を見て、公務員たちに火がついた。公立学校の教職員を中心としたストが各地で激化。アビジャンにおいても、主要広場やロータリーで強い抗議集会、行進が行われた。

また学生組織は、教職員のストに反対し、教育を求める権利を主張するデモを展開。特にストに影響なく授業を実施していた私立学校に対するデモ揉みあいとなる事件が発生。各国大使館は、保護者に子女を学校に迎えに行く措置を勧告、現場には仏軍も急派された。政府は木曜日までに何らの回答をおこなうことを表明し、とりあえず自体を収拾した。

(RFIウェブサイトより)



翌17日(火)、首都ヤムスクロウおよび近傍のザンバクロ(駐屯地が所在)で、国軍と憲兵隊の兵士が、同様の手当を要求して威嚇射撃を開始、市内で示威行為を行った。これらの行為は、特別手当の対象とならなかった「非旧戦闘員」によるものとみられる。

一方、ブアケでは(手当支給外とみられる)国軍兵士が示威行為を行うとともに、憲兵隊駐屯地が国軍に包囲される事態となった。手当てを受けた軍人が、様々な輩が動くことで既得権益を逸失しないよう、憲兵隊を包囲したと言われる。

ダロア、ダナネ、ディンブクロ、マン、バンゴロでも兵士による示威行為が報じられた。

この日、ヤムスクロウでは午後、騒擾する兵士を特別部隊「共和国警護隊」(GR)が抑制する行動に出た。威嚇射撃をする兵士を、GRは射撃し、兵士は死亡した、この日、交戦で4名が死亡した。政府は、負い目のある休戦当院には正当な手当てを払わなければならない恩義があったが、関係のない輩には断固として対応する、と言う姿勢を見せたものと捉えられた。


次から次に「蜘蛛の糸」をたぐるものたち。政府はその意図を切ろうとしているのか。安易な強硬手段が取れないないほど、大衆からの不満と要求の風圧は強い。

(つづく)

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