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コートジボワールに地下鉄?!~アビジャン・メトロ計画

2016-05-16 07:30:51 | アフリカビジネス
きょうは月曜日、'Lundi Business'の日。といいながら、すみませんアビジャンの公共交通サービスのお話を続けます。でもすこしマジメに。


きのうまで二回にわたって、アビジャンの伝統的な、また最新の公共交通について述べてきたところ。

バカがオロオロする話
第一話 アビジャンの伝統的な公共交通
第二話 進む新しいサービス


そしてきょうは未来の話。ご存知の方も多いと思うが、アビジャンメトロ計画、つまり地下鉄建設の計画について。

えー、バカとかウォロウォロとかいってるのに、そんな夢物語なんて・・・?!などということはない。実現に向け、かなり現実的に進んでいるのだ。
(パリの地下鉄、africatopsuccess.comより)


この構想は大アビジャン圏北部に位置する郊外、アニャマから、人口密集地帯のアボボ、アジャメ、政治・経済の中枢プラトー、港のあるトレッシュヴィル、ブリディを抜け、ウフェ・ボワニー国際空港までの37キロを結ぼうというもの。「メトロダビジャン」« Métro d’Abidjan »と名付けられた。

Wikipédia.frより)


長い区間だが、ほとんどの区間はアビジャンとブルキナファソのワガドゥグを結ぶ既存鉄道が存在。アニャマ~港付近までは当面、この部分の改修で対応する計画となっている。よって、正確には地下鉄ではない。ちなみにその既存線、運行管理を行っているのはSitarail(シタライ)社。バックにはもちろんロジスティックのジャイアント、ボロレ社が付いている。

(参考記事)
ボロレ疑惑~仏系巨大ロジスティック企業にかかる嫌疑

ということでほとんどの区間は当面既存線の対応で進めるのだが、港から国際空港までの数キロの区間については、新設の「地下区間」として整備される計画。これがメトロの命名の由来だ。

全区間を通じ13駅の建設が見込まれ、1日25万人~30万人が利用することが期待される。

投資額は約3,300億フランCFA(660億円)、2015年6月には民間資金によるコンソーティアムが決定。アビジャン鉄道会社(Société de transport abidjanais sur rail: Star)のもとでの持分は、仏ブイグ社が33%、仏運輸交通大手のKeolis社が25%、韓国ヒュンダイ・ロテムが33%、ドンサン・エンジニアリングが9%となった。供用開始予定が2020年というのは、若干楽観的、意欲的に過ぎるように思えるが、実現に向け急ピッチで準備が進んでいるという。


以上が「一号線」計画について。「え?一号線?じゃあ二号線もあるの?」・・そう。すでにコートジボワール当局は次の「二号線」の検討を始めている。一号線が「南北線」なら二号線は「東西線」。アビジャンの東西の人口密集地帯、ヨプゴンとバンジェルヴィールを結ぼうというもの。ワタラ大統領訪韓の際、トゥーレ運輸大臣とドンサングループの間で、F/S実施に関する覚書が署名されたという。


果たしてアビジャン・メトロ計画、順調に進むであろうか?交通サービスが脆弱な大都市アビジャンにとって、非常に大切な計画。地下鉄だけに「陽の目を見て」欲しい。いや、地上区間が長いから、陽の目は見てるのか、、。


(おわり)

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