ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

アフリカに投資しよう、フランスから~在京フランス大使館がセミナー開催

2015-06-23 07:30:15 | アフリカビジネス
少しご無沙汰であったアフリカビジネスのお話。

ここ数年、新しい事業開拓に積極的な企業の間で、アフリカ進出がホットなイシューとなってきた。そしてその拠点はヨハネスブルグであり、ナイロビであり、はたまたドバイという風潮があった。

そんな中、19日に在京フランス大使館開かれたセミナーがこちら。

フランス、アフリカ市場への拠点セミナー」(在京フランス大使館ホームページへ)

いわく、「アフリカに投資しよう、フランス経由で」。

(冒頭、ダナ大使のご挨拶)


このセミナーは在京フランス大使館と、館内に設置されているフランスの投資促進機関'Business France'支部の主催。

初心者の新規参入にはハードルが高いアフリカ市場。単独進出ではなく、フランス企業を使って、またはフランス企業と合弁で、あるいはフランスを拠点に投資しませんが、という話。

セミナーによれば、フランス経由で申しを進める大きなメリットは、①アフリカについての経験と知識、②法律や税法、雇用問題などのノウハウやリソース、③空路・海路のハブ、④仏語圏の言語の親和性、⑤通貨リスクの回避(中西部アフリカ14ヶ国で使用されるフランセーファー通貨はユーロ固定レート)、⑥仏政府、'Business France'などによる支援・・など、枚挙にいとまがないという。

好例として、100年以上の歴史を有するフランスの大手商社CFAOを買収した豊田通商が事例紹介を行った。買収から二年が経過し、対等な経営、マネジメント層の密なコミュニケーション、相互の強みを補完的に発揮したビジネス展開などで、立ち上がりまずまずの評価だという。

また工業用織機の高い技術力を有する愛知県の中小企業、タジマ工業(株)も紹介された。同社はフランスに拠点を置き、ヨーロッパ市場を充実させるとともに、アフリカの知識豊富なリソースを動員して、マグレブや西アフリカに商圏拡大。フランスに投資を行った企業ということで、'Business France'からの支援も得て、まさに地の利を生かしたビジネスを展開しているという。


フランスから見れば、日本は対仏直接投資の第5位をしめる国。アジアトップで、現在450社超の企業が進出、7万人以上の雇用を産んでいる。ユーロ圏経済が不透明な中で、日本という優良ブランドの資本を活用しアフリカ市場を守り、固めていきたいとの意図が読み取れる。


フランスからアフリカを見る。この視点は、このブログでも繰り返し述べてきたように、特に中西部アフリカにおいてはビジネスのみならず、政情やメディアなどにとっても重要な視点だと思う。ナイロビやヨハネスブルグ、ドバイでは見えないことが多すぎる。

他方、ビジネスともなれば仏側もしたたか。組みするのであれば、いかに飲み込まれず、自社の利潤を追求できるかが問われる。真の意味でGagnant-Gagnant(Win-Win)の関係を築くことができるかどうか、大きなカギになりそうだ。

(おわり)

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