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「憲法改正!」コートジボワールのホットな事情(2)〜ズバリ、修正のポイントは?

2016-10-11 07:30:39 | アフリカ情勢
前回からコートジボワールの憲法改正について考えている。日本でもここ数年、憲法改正の是非をめぐる議論がホットになっている。それはこの国の大きな理念に関わる大切なポイントが含まれているからだ。そして当地、コートジボワールにおいても、憲法改正はホットになっており、過熱化傾向。極めて重要な局面を迎えている。

憲法改正!コートジボワールのホットな事情
第一話 新しいページを開く第三共和制?

先週10月5日、国民議会において憲法改正案がアラサン・ワタラ大統領から示され、改正の是非を問う国民投票が10月30日に行われることとなった。ここまで第一話で述べた。

今回の修正憲法、16標題、50章、183条、そしてなんと57ページに及ぶ大憲章となっている。その中身とはなんであろうか?

(Jeune Afrique nº2909号、2016.10.9)


主な修正条項、一つ目は副大統領ポストの新設(179条)。大統領不在の状況が生じた際に、そのマンデートを引き継ぎ、権力の不在を防ぐもの。

副大統領は大統領が指名するが、大統領選挙において同時に選出される、とある。つまり、大統領候補はあらかじめ副大統領候補を指名して選挙戦を戦うこととなる。

現行憲法では大統領不在時の権力継承は国民議会議長。今でいえば、話題の尽きないギョーム・ソロがこれを引き継ぐ役目だ。民主主義の立て付けとして、国民議会の議長がやるのと、大統領ラインがやるのでは、ニュアンスがだいぶ違う。簡単にいえば、権力集中ともとれる。


二つ目は上院の設置(85-87条)。議員の三分の二は、選挙で選出される。残りの三分の一は大統領が任命する。二院制が導入されるが、両院の議決が異なる場合は、国民議会の議決が議会の決定に優先する。

修正憲法案には伝統的首長や地方の王族などの参画が初めて明確化された。大統領が任命する上院議員には彼らが含まれる。伝統的社会と現代国家システムの調和は、アフリカの今日的課題であった。伝統的権力の仲介で、調和や地域の紛争の解決、一層の社会統合を目指す趣旨と受け取れる。

他方、上院の設置は、アフリカ政治でも繰り返し問題ともなってきた。隣国のブルキナファソでは、前ブレーズ・コンパオレ大統領の三選問題にまつわる憲法改正論議でとりだたされてきた。セネガルでは2012年、マッキー・サル政権誕生後に廃止された。野党は「無用の長物」とも批判する。


修正憲法では、憲法改正手続きについても改正を行なっている。修正憲法案第177条では、現行憲法126条「共和国大統領の選出、大統領任期、大統領不在時の措置、現行憲法規定の修正手続きを目的とする憲法改正法案もしくは修正提案に関しては、国民投票に付されなければならない。」の規定を削除。今後は「議会の三分の二の議決をもって可決される」とある。

そういえば、日本でも憲法改正手続き条項の改正が議論の俎上にあることが思い起こされる。


移行に関する付則では、副大統領は大統領が任命し、上院議員は11月に予定される選挙で4年の任期をもって選出されるとしている。

そのほかにも経済・社会・環境評議会の設置、高等裁判所の設置、共和国駐在所の設置などが含まれる。


そして最も大切なのは、例の条項。そう、大統領の被選挙権を定めた第35条、いわゆる「イボワリテ」国籍条項である。アラサン、ワタラ大統領は、この条項によって、コートジボワール人ではないと揶揄され、選挙資格を否定される憂き目にもあってきた。今回の憲法改正により、当然この条項は削除、排除されるものと思われてきたが、そこには一つの予想外のことがあった。

(つづく)
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