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コートジボワールにで再び兵士の騒擾?!〜終わらない示威行為

2017-07-16 16:00:35 | アフリカ情勢
7月15日未明、数時間にわたり、当地コートジボワール、アビジャン市内の数カ所で一連の銃声が鳴り響く事件があった。

まずアビジャンで銃声があったとされるのは、深夜1時半から3時ごろ。プラトー地区北西部の旧国連コートジボワールミッション本部の置かれていたセブロコ・ホテル。北部郊外のアボボ・コミューンにあるンドレ軍事キャンプ。ココディ・コミューンのアングレ地区、リビエラ・パルムレ第8区。そして経済・行政の中心であるプラトー・コミューンである。近傍では重車両が動く音も確認されている。

(Voiceofafrica.comより)


この動きにより、無線網は混乱。アビジャン市内の治安回復、安定のための警察・憲兵隊合同オペレーション「タカ作戦」が中断。また警察の精鋭部隊とされる共和国治安中隊(Compagnie Républicaine de Sécurité: CRS)の車両も襲撃を受けた模様。

時を同じくして、コートジボワール北部の中核都市、コロゴでは深夜1時頃、軍駐屯地内、第四歩兵大隊兵舎付近で軍内部での衝突が発生したと報じられている。この衝突により、少なくとも3名が死亡、3名が負傷している。

早朝、国軍中枢将官が緊急に招集された。国軍内では、戦闘を引き起こした人物の特定するための調査が進行中で、6名が取り調べを受けた。

(15日、国軍参謀総長名で出されたコミュニケ)


またもや繰り返された兵士の示威行為。一体何を意味するものだろうか。

1月、5月の騒乱により、政府は旧北部勢力軍(FAFN)戦闘員出自の兵士8,400人に対し、12百万フランCFA(約240万円)の支給を約束、6月に完済された。彼らは主に過去の和平プロセスにおけるプレトリア合意、ワガドゥグ合意を受け、バグボ政権下の国防・治安軍(FDS)、統合指揮集団(Centre de commandement intégré)隷下に統合された。選挙後危機でアビジャンを軍事的に制圧する戦いに臨んだ。政府筋は「これで一連の問題は解消した」としてきた。


しかし今回の事件は、「(軍内部に)未だ不満分子が残っている。」(軍幹部筋)ことを意味している。

今次の示威行為は、この手当ての支給対象とならなかった下士官、2,600人の不満分子によって引き起こされたとみられている。彼らは上記の経緯で経ていないが、当時のバゴヨコ指揮官のもと、ワタラ派が率いる共和国軍(FRCI)として動員され、同じ戦いに参加したという。自分たちも12百万フランCFAを受け取る正当な経緯があると主張している。政府、軍参謀当局は2,600人の兵士と対話を行うことを約束したが、順調には進まなかった。これを受けた示威行動と報じられている。


軍関係者の情報として、「国軍は分裂して、統制が難しい」と漏らした、とも報じられている。もしこれらの情報が正しいとすれば、紛争終結後の軍統合と改革が残した多くの禍根が根底にあるものと危惧される。


ブアケにおける武器隠蔽発覚、ざわつく政局などとの関係についても、注意深くみていく必要があるだろう。

(つづく)

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