屏風浦／図鑑

＊これは肉声です＊

ベストアルバムもでたことですしくるりの曲を振り返ってみよう、と思いまして、ランダムにくるりの曲を選んで、勝手な感想を書くことにします。
わたしのわたしによるわたしのための記事です。実に民主的です。

一曲目は「屏風浦」、これわたしの座右の曲です。

アルバム「図鑑」の１０曲目、なんか細かいとこは気にせんもん、て勢いで突っ走っている２枚目のアルバムなんですが、ふと「ピアノガール」あたりから「街」行きの各駅停車に乗り換えて一息入れる感じの落ち着いた渋い曲。

静かなリフレーンが心地よい曲。

浜風みたいなシャツを着て、ってどんなシャツやねん、岸田さん実に適当に作っています。しかし、読めば読むほど意味深。初期くるりの黄金律な詩世界。ゆえにこの曲の隠れキリシタンは多いとわたしは思っている。

屏風浦のあの娘は、というフレーズは尾をひきます。
つまり言いたいことはそれだけなんですよね、屏風浦のあの娘は、そのフレーズによって一曲できあがってしまった。

ベース担当の佐藤社長は「この曲のベースラインが好きだ」、と何かの雑誌で語っていましたが、それを聞いてわたしは「ベースラインが好きだ」という語彙を増やした。

アルペジオと、笑う、笑う、笑う、と曲が終り、静寂のあと、「っこぉのおおおおおおまぁちはぼおおくのもおのおおおお」街を引き立てる為の曲に思えてそれがゆえにわたしはこの曲をさらにもっと愛らしく感じるのです。