リッスン・トゥ・ハー

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かごの中のジョニー/魂のゆくえ

2010-05-17 | 若者的図鑑


こいつはまた奇妙な音ではじまりました。ふたりはコミカルに踊っています。

手を取り合って、ジョニー。うかれちゃうよ。静かにしろよ。
ジョニーは病気がちだったので、踊れることがとても嬉しいのですね。
白い部屋でジョニーは点滴や検査のための薬を飲む日々だったので、今の状況が夢みたい、ああなんて愉しいのでしょうか。

みんなが優しい。今までずっと我慢してきたご褒美なのかしら、とジョニーは思っている。
もうあんな日々二度と戻りたくないわ。ぜったいこれからは愉しく踊りを踊って、歌を歌って生きていくんだから。
素敵な王子様と素敵な恋をして、あたしの方から振っちゃったりして、でもすぐ後で、嘘、って言ってあげて、王子様あたしにぞっこんなんだから。うれしがってまた一緒に踊るの。

と、暗転し、ジョニーは白い部屋で目覚めます。
ああなんて素敵な夢だったのかしら。ジョニーは夢だったからと言って絶望など感じませんよ。
これから先、きっと近い未来のあたしの姿なんですもの。


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