リッスン・トゥ・ハー

春子の日記はこちら

ばらの花/チームロック

2008-11-30 | 若者的図鑑


完結する勇気、をもって正真正銘の名曲。
ワンダーフォーゲルと合わせて、発表され程なくしてくるりの代表作と呼ばれ、いまだその座を揺るがすことない。感情を排除して淡々と叙景を綴る詩、抑揚のないメロディ、いわば、これがサビでここがAメロで、というような分類は無用、であるにもかかわらず、それぞれの胸にぐっとくるポイントが多数用意されていて、「安心な僕らは旅に出ようぜ/思いっきり泣いたり笑ったりしようぜ」このフレーズは永遠として語り継ぐべきフレーズです。
ここで完全に参っちゃった人は多いのではないでしょうか。これを超える作品が世に出るのでしょうか。それを待つことが、若者的青春のキャッチフレーズに偽りなし。この頃のくるりは、ひたすらとそぎ落としていってすっからかんになり、そこから新たな道を見つけた祝福の声に包まれています。僕は生まれ変わった。何もかも一からはじめる、そうすればいいんだ、ごく簡単なことだ。その新たなはじまりに少しも気を負うことなく、さらりとやってのける。ワンダーフォーゲルあたりから、異様な勢いでお洒落になっていったような気がします。素朴な大学生から、東京に染まったアーチストへと。それを、拒絶するファンがほとんどいなくて、受け入れた、受け入れられたというのがなんとも「すごいぞ、くるり」(東京~さよならストレンジャーまでの間に使われていたこのキャッチフレーズもすごいし)。
もう、勝てっこない。と褒めちぎっておいて損なし。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿