~ならしのの風に乗って~

二人三脚で綴る夫婦の気ままな日記

高橋克彦さんの「写楽殺人事件」

2015-04-06 07:24:57 | 小説・本
私(おじさん)の読書日記です。

最近、本に夢中になって読んだ頃のように、本を多く読むようになりました。

私は”歴史ミステリー”ものが大好きです。
そして、美術・絵画の分野では”浮世絵”も好きです。

ということで、高橋克彦さんの浮世絵シリーズ『浮世絵三部作』である
 「写楽殺人事件」「北斎殺人事件」「広重殺人事件」
も繰り返し読んできました。

当然、読み始めると三部続けて読むことになります。

ただ、一冊ずつ読み進むごとに少し辛いことになるので(都度、触れていきます)、読み始めるときには少し覚悟を決めて?文庫本を取り出しています。

写楽殺人事件 (講談社文庫)
さて、今日は「写楽殺人事件」です。
一番気軽に読めるのはこの本です。

でも、最初に読んだときは、トリックがちょっと複雑で、すぐには理解できませんでした。
2度、3度と読むと、本当によくできたミステリーだと感心しました。

ところで、東洲斎写楽は、江戸時代中期の浮世絵師で、約10か月の短期間に役者絵その他の作品を版行したのち、忽然と姿を消した謎の絵師として知られています。
阿波の能役者斎藤十郎兵衛だという説が有力とのことですが、「写楽別人説」もいろいろあり、写楽の正体をテーマにテレビでも時々特集されていました。

そして、この「写楽殺人事件」は、表題にある殺人事件の解決というより、写楽の正体(謎)を調査、推理していく過程が楽しいです。

いろいろな別人説がある中で、このミステリーの主人公たちは秋田蘭画の絵師と推理していきます。
読んでいても、もうこれに間違いないと思わせるほど説得力があります。
おもしろいです!


先ほど書いたように、殺人事件のトリックもなかなか凝っています。
また、身近な人が死んでいく悲惨な殺人事件に巻き込まれる主人公の津田ですが、冴子さんといい雰囲気になっていくのが救いといえます。

お奨めの歴史ミステリーです!
 


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