うろ覚えライフ。

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ポール・マッカートニー

2013年11月15日 | ミュージックログ

○ポール・マッカートニー、法被姿で11年ぶりに来日

 

  ポール・マッカートニーが9日午後、関西国際空港に降り立ち、詰めかけたファンからの声援が飛び交う中、約11年ぶりとなる来日を果たした。

チャーター機で英ロンドンから関空入りを果たしたポールは、同日午後6時40分頃、彼を一目見ようと駆けつけた約1000人のファンと多数の報道陣が待つ到着ロビーに、妻のナンシーさんとともに登場した。

ポールの姿を見つけるなり沸き起こったファンからの大歓声の中、ベースを弾くしぐさをしておどけてみせたポールは、ニュー・アルバム『NEW』のロゴをあしらった法被(はっぴ)姿。1966年にザ・ビートルズとして初来日した当時を想起させる姿で、集まったファンを興奮させた。ゆっくりと歩きながら、黄色い歓声に両手を振り、日本語で「オスッ!」と応えるなど、終始上機嫌でファンと報道陣に接していた。

10月に発売されたニュー・アルバム『NEW』を携えて開催される、「アウト・ゼアー・ジャパン・ツアー」と題された今回のツアーは、今年5月4日のブラジル公演を皮切りにスタートしたワールドツアー(OUT THERE TOUR)の一環として行われる。ポールにとって4回目の来日ツアーで、ザ・ビートルズの来日公演を加えると、5回目の来日となる。

ポールは追加公演となった11日の京セラドーム大阪を皮切りに、12日に京セラドーム大阪、15日に福岡ヤフオク!ドーム、18日、19日、21日に東京ドームでステージに立つ予定だ。詳細は日本公演公式サイトまで。
 
一方、公演初日の本日(11日)、ザ・ビートルズの新作『オン・エア-ライヴ・アット・ザ・BBC Vol.2』が世界同時リリースされた。


 

ポール・マッカートニー、日本ツアー初日となった大阪公演の写真とセットリストを掲載

 

  ポールは開演予定時刻より10分ほど遅れた午後7時10分にステージに登場。すると、過去3度の来日公演では披露されなかったザ・ビートルズの“エイト・デイズ・ア・ウィーク”でライヴをスタートさせた。他にも“オール・トゥゲザー・ナウ”“ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト”など、日本初披露となるザ・ビートルズ時代の楽曲が登場。ライヴは2度のアンコールを含め、2時間45分の長時間にわたって行われ、ザ・ビートルズのナンバー23曲、ソロ・ナンバー14曲、合計37曲もの楽曲が披露された。


 

○来日中のポール・マッカートニーと『スティーブ・ジョブズ』世界を変えた規格外のアップル

 

  11月11日、ポール・マッカートニーの11年ぶり4度目の来日公演が行われた。ビートルズナンバーを中心とした数々の名曲に大満足の観客。しかし、「ポピュラー音楽史上最も成功した作曲家」の日本公演への道は、思いのほか長く曲がりくねったものだった。

成田に降り立ったポール・マッカートニーを襲った災難

 1980年1月、ポールはウィングスのメンバーとともに、成田空港へと降り立った。ところが、大麻取締法違反で現行犯逮捕。数日間勾留ののち国外退去処分となり、解散後初となるはずだった元「ビートル」来日公演は中止となった。

 1975年、薬物使用歴で予定されたコンサートがキャンセルとなる過去があっただけに、音楽ファンは「なぜ?」という思いでいっぱいだった。

 解散後もコンスタントにヒット曲を出していたポールは、5月、ソロ名義のニューアルバム「マッカートニーⅡ」をリリース。その第1弾シングル「カミングアップ」は全米ナンバーワンヒットを記録した。

 しかし、前年12月スコットランド最大の都市グラスゴーでのライブバージョンで聞かれる観客の熱狂ぶりに、胸中複雑な日本人は多かった。

 そんなポールの新作は、半ば活動休止状態にあったジョン・レノンをも奮い立たせた。そしてニューアルバム「ダブル・ファンタジー」が完成。

 1980年代に入り、再出発の決意をうかがわせる先行シングル「スターティング・オーヴァー((Just like)Starting over)」も、12月初め、快調にヒットチャートを駆け上がっていた。

 20世紀最大のソングライターとも言われるレノン、マッカートニーの復活劇に満足する世界中の音楽ファン。しかし、12月8日、衝撃的なニュースがその思いを粉々にしてしまう。ジョンがニューヨークの自宅アパート前で射殺されたのである。

 突然の訃報に、リンゴ・スターはバハマからフィアンセを伴ってすぐさま駆けつけた。そのフィアンセとは、のちに生涯の伴侶となる映画『おかしなおかしな石器人』(1981)で共演したばかりの女優バーバラ・バック。

 この頃、リンゴは、3人の元「ビートル」とも競演予定のニューアルバム「バラの香りを(Stop and smell the roses)」の制作中で、合間のひとときをフィアンセと過ごしていたのである。

そんななか、既にレコーディングが始められていたジョージ・ハリスンとの競演曲が、ポールが加わるなどして生まれ変わり、ジョージ名義の追悼シングル「過ぎ去りし日々(All those years ago)」となった。

影の立役者となったリンゴ・スター

 残された3人のジョンへの思いのこもったこの曲は全米2位を記録、1970年代後半、低迷気味のジョージ久々の大ヒットとなった。ビートルズという並外れた才能と個性を持つ集団の中で、緩衝材のような役回りをこなしてきたリンゴはここでも影の立役者となった。

 そんなリンゴは、4人の中で最も積極的に役者稼業に取り組んでいた。その最高傑作とも言えるのが『マジック・クリスチャン』(1969)。

 ピンクパンサーシリーズで知られるピーター・セラーズと共演する皮肉たっぷりの反体制コメディには、ジョンとヨーコも顔を出し、オープニングを飾るバッドフィンガーの曲「Come and get it」はポールの作曲だった。

 ちなみに、このバッドフィンガー、1968年、出版、小売、エレクトロニクス、映画製作配給などもめざしビートルズが設立した企業「アップル・コア」の中心をなす「アップル・レコード」の秘蔵子。のちに「Day after day」などの名曲も生み、解散後のビートルたちの多くのアルバムでもプレイしている。

 この映画が製作されていた頃のビートルズは、一体感が失われつつあった。そのあたりは、1970年4月のポールの脱退表明後に公開となった映画『レット・イット・ビー』でも窺い知ることができる。

 しかし、この映画のサントラ盤としてリリースされたビートルズのラストアルバム「レット・イット・ビー」には、今回のコンサートでも演奏された表題曲や「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」など人気曲も多く、そうしたことは感じ取れないかもしれない。

 もともと、1969年1月、スタジオ技術に頼らず原点に戻るという「ゲット・バック・セッション」の様子を記録する主旨で撮られたこの映画だが、音楽そのものが散漫な出来となってしまい、直ちにアルバムリリースはできなかった。

 そのため、名プロデューサー、フィル・スペクターの手により新たなる命を与えられたのち、翌年になってアルバムは発売されたのである。

 そうした再生作業の中には、1970年1月の再録音もあった。そんな1曲が「アイ・ミー・マイン」。そして、この曲以来のジョン以外3人の競演となったのが、10年後、ジョン亡きあとの追悼盤「過ぎ去りし日々」だったのである。

ジョン射殺というショッキングな事件から世界がまだ立ち直れない12月12日、もう1つのアップルが注目の的となっていた。アップルコンピュータである。

 その株式公開に世界の興味の目は注がれ、創立4年にして長者番付にも名を連ねる資産を手にしたスティーブ・ジョブズは時代の寵児となった。

30歳で失意のどん底に落とされたスティーブ・ジョブス

   そんなジョブズとビル・ゲイツとの関係を描くテレビ映画「バトル・オブ・シリコンバレー(原題Pirates of Silicon Valley)」は、1984年1月の初代マッキントッシュ発表の頃から始まる。

 『ブレード・ランナー』(1982)で知られるリドリー・スコットが監督する、ジョージ・オーウェルの「1984」をモチーフとして、IBMを独裁者に見立てたCMは、スーパーボール中、全米に流され、大きな話題となった。

 そして、株主総会で、まるでロックスターかのような存在感をジョブズは見せるのである。

 しかし、翌年リドリーの弟、トニー・スコット監督によるCMは不評に終わり、業績も思うに任せない状況が続くなか、ジョブズは30歳にして自らが築いた会社を去ることになってしまう。

 1989年1月、ジョンの半生を追ったドキュメンタリー映画『イマジン』(1988)が日本公開となった。同じ年、熱狂の武道館公演以来23年目にして、ついに「ビートル」の来日公演をリンゴが実現。

 1980年の事件もあり実現は無理と半ばあきらめられていたポールも翌年来日を果たし、91年にはジョージもやって来て、ようやく日本のファン長年の夢は実現した。

 さらに、映画『イマジン』で掘り起こされたジョンの音源に、残るビートルたちの演奏を加えた「real love」などが、「ビートルズ」としてシングル発売され1996年に世界中でヒット、既にCD世代となっていた若者たちにもビートルズは身近なものとなっていった。

 こうした「復活劇」にテクノロジーが果たした役割は計り知れないが、同じ頃、テクノロジーがアニメーション映画の歴史を変えた『トイ・ストーリー』(1995)も公開されていた。・・・・・・

 

○「ポール・マッカートニーのベスト・ソング TOP10」を米サイトConsequence of Soundが発表

10. “Vanilla Sky”
Album: Music From Vanilla Sky (2001)

9. “Coming Up”
Album: McCartney II (1980)

8. “My Brave Face”
Album: Flowers in the Dirt (1989)

7. “Another Day”
Album: ”Another Day” single (1970)

6. “Dear Boy”
Album: Ram (1971)

5. “The World Tonight”
Album: Flaming Pie (1997)

4. “Here Today”
Album: Tug of War (1982)

3. “Uncle Albert / Admiral Halsey”
Album: Ram (1971)

2. “Every Night”
Album: McCartney (1970)

1. “Maybe I’m Amazed”
Album: McCartney (1970)

「ポール・マッカートニーのベスト・ソング TOP21」を米サイトGrantlandが発表

21. "Country Dreamer," "Helen Wheels" B-side (1973)
20. "That Would Be Something," McCartney (1970)
19. "No Values," Give My Regards to Broad Street (1984)
18. "Friends to Go," Chaos and Creation in the Backyard (2005)
17. "Little Willow," Flaming Pie (1997)
16. "Magneto and Titanium Man," Venus and Mars (1975)
15. "The Pound Is Sinking," Tug of War (1982)
14. "Rinse the Raindrops," Driving Rain (2001)
13. "I'll Give You a Ring," "Take It Away" B-side (1982)
12. "Don't Let It Bring You Down," London Town (1978)
11. "I'm Carrying," London Town (1978)
10. "Mama's Little Girl," "Put It There" B-side (Recorded 1972)
9. "Golden Earth Girl," Off the Ground (1993)
8. "Nothing Too Much Just Out of Sight," Electric Arguments (2008)
7. "Wanderlust," Tug of War (1982)
6. "Some People Never Know," Wild Life (1971)
5. "Beware My Love," Wings at the Speed of Sound (1976)
4. "Monkberry Moon Delight," Ram (1971)
3. "Treat Her Gently/Lonely Old People," Venus and Mars (1975)
2. "Oh Woman, Oh Why," "Another Day" B-side (1971)
1. "Little Lamb Dragonfly," Red Rose Speedway (1973)

 

来日中のポール・マッカートニー、Surfaceと電撃コラボ!

 

 11年ぶり4回目の単独来日公演となる「アウト・ゼアー ジャパン・ツアー」を、11月11日からスタートしているポール・マッカートニー。これまでの単独来日公演にはなかったザ・ビートルズ時代のヒットナンバーを披露しているほか、新曲「NEW」を引っ提げての公演ということもあり、話題を集めている。 そのポール・マッカートニーが、来日にあわせて、日本マイクロソフトのタブレット「Surface」との電撃コラボを展開しているのだ。

 何の予告もなく開始されたこのコラボは、SurfaceのTVCMに、ポール・マッカートニーの新曲「NEW」が使用されたスペシャルバージョンを用意し、期間限定でオンエアするというもの。通常版では、クリス・ペプラー氏による特徴説明を中心としているが、同じ映像を使用しながら、音楽をマッカートニーの歌声に変えたことで、まったく雰囲気が異なるものとなっている。最後のクリス・ペプラー氏による「これさえあれば、何もいらない」のフレーズは共通だ。

 11日、12日の大阪・京セラドーム、15日の福岡ヤフオク!ドーム、18日、19日、21日の東京ドームでの公演にあわせて、11月10日〜20日までオンエアされることになる。

 今回の来日にあわせたコラボTVCMは、ポールファン、Surfaceファンに限らず、ぜひ見てほしい。

マイクロソフト Surface Pro 128GB [Windowsタブレット・Office付き] 5NV-00001

マイクロソフト Surface 2 32GB 単体モデル [Windowsタブレット・Office付き] P3W-00012 (シルバー)

 

 
◆ポール・マッカートニー記事
※(2011-05/09)
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