霧島家日誌

もう何が何だかわからないよろず日誌だ。

AC4世界の歴史4 リンクス戦争

2011年07月09日 20時17分56秒 | アーマード・コア
ごきげんよう諸君、いかがお過ごしかな。そういえば先日いい事があった霧島である。と言うのも、私がいつもどおりACfAで「AC4物語解説記事連載中霧島家で検索」というセコい部屋名の宣伝タイマン部屋を作って対戦していたのだが、対戦後メールが来た。珍しいなと思って開いたら、何と、私の攻略記事を見てACfAを始めた人だったのである。

あまりの驚きに大変挙動不審な返信メールを送り、フレンド登録を希望したがそれから音信は途絶えてしまった。それでも、あの記事が無駄になってなかったどころかプレイヤー層を広げられたというのは大変な喜びである。ACV発売まであと僅か、需要は少ないだろうがあの記事の続きも今書いておるから、このシリーズが終わったら連載再開である。待っている諸君は気長に待ってくれたまえ。何、すぐだ。

いや、最近ようやくACfAのver1.4におけるパーツバランスというものがおぼろげながら理解できてきてな。相変わらず腕前はそこそこあっても中量機特化だけしか使えないし、二段はできないし、厨アセン嫌いだし、パラボラに隠れるのも嫌いだし、ランクマッチ嫌いだしとお前ACに向いてないんじゃないかというプレイヤーだが、使いにくい使いにくいと言われているパーツの扱いも徐々に判ってきたりしてきた。

それでもうすぐACV発売というのだから、世は無常である。まぁどうせ発売直後はクソゲーだろうけど。



さて、続きである。前回は、ローゼンタール=オーメルがアナトリアの傭兵を使ってBFF本社艦クィーンズランスを撃沈し、レイレナード陣営を窮地に追い込んだところまで説明したな。

はっきり言おう。クィーンズランス撃破を立案し、実行を許可したローゼンタール=オーメルの連中は目先の利益に飛びついて大事を見失った愚か者と言われても仕方がない。確かに、BFF本社を襲撃すれば蛇の頭が潰れてBFFが、ひいてはレイレナード陣営の軍事インフラも崩壊する。しかしこの行動によってレイレナード陣営がオーメル陣営の本社や生活圏を襲撃するという状況が発生する。

なんとなればだな、管理経済戦争というのは、核保有国同士が通常戦力で戦争してたようなもんである。通常戦力ってのは要するに戦車とか飛行機とか兵士とかだな。お互い戦争してるから核は撃ちたい、でも撃ったら相手も確実に撃ってくる、そうなったらお互いの国が焦土と化す、だから撃たない。そういう状況だったのだ。逆に言えば、どっちかが一発でも核を撃ったら終わりである。FallOutの世界になるまで核が撃ち合われるだけだ。

管理経済戦争も同じである。ローゼンタール=オーメルがBFF本社を襲撃した以上、レイレナード陣営はいつまた本社を狙われるか判らない。生活圏を狙われる可能性もある。しかも、レイレナード陣営はBFFの崩壊により管理経済戦争を続ける限り勝ち目が無い。

孫子曰、「囲師必闕」「窮寇勿迫」「帰師勿遏」。それぞれ、包囲戦をやる時はどこか包囲に穴を作っておけ、窮地に追い込まれた敵に下手な手出しをするな、国へ帰る敵を攻撃するのはやめろ、というところである。これは要するに、人間追い詰めると何仕出かすか判らんという事だ。

一番最初の話で言えば、包囲する時完全に囲ってしまうと逃げ場が無いならここで一華咲かせて死んでやると奮戦してくる可能性があり、場合によっては突破されてしまう。むしろ包囲に穴をあけて逃げ場を作っておけば、そこから逃げようと我先に逃げ出し軍は崩壊する。二番目の話も追い詰められた軍は予想もできない力を発揮するから更に追い詰めるのは無用、という事だ。

孫子が九変で述べた戦争で戒めるべき原則を、ローゼンタール=オーメルは破ったのである。当然、手痛いしっぺ返しがやってくる。それこそが世界史上最悪の戦争としてAC4世界に残るであろう、リンクス戦争である。ORCA騒乱のがヤバイだろという人もいるかもだが、ルート次第だしあっちはテロだしな、一応。

BFF崩壊により軍事インフラを失い、戦争継続の方針に同調しないインテリオルの離脱を受けたレイレナード陣営は、レイレナードとアクアビット、そして各地のBFF残党を残して壊滅した。つまりほぼレイレナードグループ単独でオーメル陣営3グループに立ち向かう事態になったのである。事ここに至れば、レイレナード陣営が取るべき方針は一つしかない。即ち、ネクストによる生活圏、本社等重要施設への全面攻勢である。

元々、ネクストは攻めに使う兵器である。確かに地上最強の兵器である以上施設防衛とかにも強いが、ネクストが戦闘を行うとどう頑張ってもコジマ的な意味で汚染されるし、世界に40未満しかないから同時に防衛できる施設の数は多くはない。

そもそも、敵主力部隊の真っ只中に放り込んでも、ネクストがいなければほぼ100%敵を殲滅して帰ってこれるだけの能力を持ち、戦闘レベルでも戦術レベルでも、そして戦略レベルでも機動力の高い(輸送機一機あれば世界の果てまで運べる)兵器を拠点に縛り付けておくなど宝の持ち腐れに等しい。敵の戦線を突破し後方に浸透して重要拠点を叩く事こそネクストの本義であると言える。要するに戦車と同じだ。

レイレナード陣営は、この時点でもネクスト戦力でオーメル陣営を圧倒していた。幸い、BFFのネクストも殆どが無傷で残っているし、民族主義的な理由で戦争していたから残党となっても協力してくれる。彼らはその圧倒的なネクスト戦力で、オーメル陣営中枢への大規模奇襲を敢行したのである。この攻撃は巨大蹂躙兵器をも投入して行われ、巨大コロニーすらあっけなく壊滅し、コジマ汚染は無秩序に拡大したとエミールが述べている。

リンクス戦争こそ、ローゼンタール=オーメルのクィーンズランス攻撃が招いた破局であった。レイレナード陣営は、既に核のボタンを押された側なのである。いつ、アナトリアの傭兵がレイレナードやアクアビットの本社を襲撃するか判らない。ローゼンタール=オーメルは、どちらかが死に絶えるか無条件降伏するまで続く無制限戦争の道を踏み出したのだ。故に、レイレナード陣営のネクスト戦力による死に物狂いの反撃は必然的な結論であった。

生活圏を襲撃し、占領するのではなく蹂躙し破壊するという行為すら、レイレナード陣営の生き残りへの必死なあがきと解する事が可能である。勿論、元から敵を人とも思ってない連中だった可能性もあるが、彼らはネクスト以外だと防衛用のノーマルとBFF残党ぐらいしかいない訳で占領なんか無理である。ならばどちらにせよ破壊するしかないという訳だな。事ここに至り、管理経済戦争では優勢に事を運んでいたオーメル陣営は一気に苦境へと立たされた。

ネクストはネクストでしか倒せない。これはリンクス戦争終結後AFが台頭するまでは真理に近い戦場の原則であり、その上、さっきも言ったとおりオーメル陣営とレイレナード陣営では、そのネクストの配備状況(と言うか保有リンクスの質と量)に酷い差があった。どれぐらい差があったかって小早川裏切り後の西軍と東軍ぐらいの差である。ここで、リンクス戦争開幕当時の両陣営のリンクス保有状況についてみてみよう。まずはオーメル陣営から。

尚、難易度ハードでミッションをやると死んでるリンクスはそう書いてある。また、前にも言った通りNo26までは国家解体戦争の戦果順であり、それ以降は登録順だ。判りやすく、今回はオリジナル(国家か痛い戦争参戦リンクス)のみナンバーを記している。ナンバリングされてる奴は番号が若い程強く、ナンバリングされていない奴は人による、という事である。

ローゼンタール=オーメル所属リンクス
・No04:レオハルト
・No06:セロ
・No13:パルメット
・非オリ:ミド・アウリエル
※ミヒャエル・Fは既に乗機大破、生死不明に

GAグループ所属リンクス
・No10:メノ・ルー(ハード準拠戦死済)
・No24:ワカ
・非オリ:エンリケ・エルカーノ
・非オリ:ローディー
※ユナイト・モスは戦死済、ミセス・テレジアはGAE所属

イクバールグループ所属リンクス
・No02:サーダナ(ハード準拠戦死済)
・No17:K.K
・No25:ボリスビッチ(ハード準拠戦死済)
・No26:ナジェーダ・ドロワ
・非オリ:シブ・アニル・アンバニ

こうして見ると ローゼン>イクバール>GA というネクスト戦力が浮き彫りになってくる。ローゼンタール=オーメルが頭一つ抜けてるのはもう言うまでもなく、GAは…酷いな。エンリケは粗製三人衆筆頭だが、説明文がそこまで酷くないので戦力に数えておこう。ただ、覚醒前ローディーは通常戦力相手でも怪しいのにネクストとネクストがぶつかり合うリンクス戦争じゃとても使えない。

まぁローディーはいつ覚醒するかが問題だが、基本的には、使える戦力はメノ、ワカ、エンリケの三人だろう。これは苦しい。一方、イクバールはオリジナル中位ランクのK.K、低ランクオリジナルのナジェーダ、ボリスビッチ、非オリジナルのシブと粒は揃ってないもののGAよりは質、量ともに高めで、何よりGAのメノの立ち位置にNo2サーダナが来るのが高評価。

ハード準拠だとサーダナが死んでしまうものの、GAもメノが死んでワカ、エンリケ二人でGA(+有澤)を支える悲惨な状況になるので結局イクバール優位は変わらない。変わるとすれば、ハード準拠かつローディーがこの時点で覚醒している事だが、覚醒していればオーメル陣営の切り札の一人として登場してもいい筈なので微妙である。

まぁ何にしても、全体的にリンクスの質が高いとは言えないのがオーメル陣営である。では一方のレイレナード陣営はというと

レイレナードグループ所属リンクス
・No01:ベルリオーズ
・No03:アンジェ
・No07:テペス=V
・No11:オービエ
・No12:ザンニ
・No21:P.ダム
・非オリ:真改

BFFグループ残党所属リンクス
・No08:王小龍
・No15:アンシール
・No19:フランシスカ・ウォルコット
・No20:ユージン・ウォルコット
・非オリ:イアッコス
※メアリー・シェリーは戦死済

格が違うんだよ、格が。フハハハハハハ(No09サー・マウロスクさん談)

まぁ、勝てないなこれは。上位陣にはまだNo02サーダナ、No04レオハルト、No06セロあたりで対抗できなくもない(まぁハード準拠だとサーダナ死んでるし、セロはオーメルが出し惜しみしてる可能性があるのでどうにもならんかもしれん。頑張れレオハルト)が、中~下位の層の厚さが圧倒的だ。しかも非オリジナルの真改ですら

即戦力として期待された以上のパフォーマンスを発揮しており、今やレイレナードの要の一人と目されている(4作中真改解説)

とか書かれてる始末であり、レイレナード陣営のリンクスで戦力として怪しいと言えば理論派で戦闘経験に乏しいと言われるイアッコスぐらい。絶望しか見えない悲惨な状況である。何せ管理経済戦争とは違うのだ。アレは制限戦争なのに総力戦という戦争で、軍事インフラや通常戦力の数が重要だった。今回は違う。ネクストを生活圏、本社、敵ネクストにぶつける超のつく短期決戦だ。

故にネクストとネクストの戦いで勝負が決まるし、基本的にはネクストを操るリンクスの質と量で勝負が決まる。故にリンクス戦争というネクストを最大限に利用した戦争をやる限り、オーメル陣営に勝ち目は無いと言っていい状態である。レイレナード陣営を窮鼠と化させ自陣営を逆に追い込んだという意味でも、クィーンズランス撃破は愚策であった。後先考えず突っ走った結果がこれである。


このどうしようもなくなったオーメル陣営の、反撃の切り札となったのが二人の傭兵である。一人は4主人公、即ちアナトリアの傭兵。もう一人は、アスピナの傭兵ジョシュア・オブライエンである。アスピナは以前ちょろっと話したが、AMS研究の最先端を行くコロニーで、アナトリアの技術を持ち逃げした連中の亡命先でもある。そこがアナトリアの直後に傭兵業を始め、全企業見渡しても最初期のAMS被献体であるジョシュアをリンクスとしたのだ。

彼は逸材であった。4主人公は、作中においてハード準拠だと17人ものリンクスを撃破しているが、その彼に匹敵する存在こそがアスピナの白い閃光、ジョシュア・オブライエンであった。この二人こそがネクスト戦力に劣るオーメル陣営の希望であり、彼らが傭兵であった事が本人達の不幸であった。「この戦争における2人は、まさに圧倒的だった。時に、味方である私でさえ、不安と恐怖を抱くほどに」(4作中エミール回想CHAPTER5)

事実、リンクス戦争開幕後のアナトリアの傭兵の働きは凄まじい。BFF残党が籠もるコジマエネルギー施設スフィアの陥落は象徴的だろう。ここはBFF自慢の精鋭ノーマル部隊「サイレントアバランチ」が防衛しており、ブリーフィングでも過去、多くの企業がこの施設の奪取を目論見ましたが、すべて、サイレント・アバランチによって退けられていますと述べられており、強力な部隊であった事が判る。

アナトリアの傭兵はこの施設を強襲し、サイレント・アバランチを撃破。更に難易度ハードの場合、同施設を防衛していたNo19フランシスカ、No20ユージンまで撃破するのである。その後もレイレナードの衛星軌道掃射砲エーレンベルクを強襲し破壊、巨大兵器ソルディオスをジョシュアと共に撃破、No03アンジェを一騎討ちで撃破、と最早レイレナード=アクアビットの悪夢と呼べる存在になる。

そして決戦が始まる。ミッション、MARCHE AU SUPPLICE。レイレナード陣営の最精鋭ネクスト部隊(No01ベルリオーズ、No11ザンニ、No15アンシール、No21P.ダム)と交戦しているオーメル陣営ネクスト部隊の救援に向かったアナトリアの傭兵は、これを撃破。レイレナード陣営のネクストはここに崩壊する。尚この戦闘は、難易度ノーマルでは生き残りのNo04レオハルト及びNo30ミド・アウリエルと協働して行われ、ハードだと4vs1で戦う。

その後、レイレナード本社をアナトリアの傭兵が、アクアビット本社をジョシュア・オブライエンが破壊。リンクス戦争は両社の崩壊によって決着した。各地で積極的に活動していたBFF残党もこの頃には駆逐されていると思われ(CHAPTER6後半はBFF残党関連ミッションが無い)、二人の傭兵の働きがオーメル陣営に勝利をもたらしたと言っても間違いではない。




その1:国家解体戦争とネクスト
その2:六大企業とアナトリア
その3:管理経済戦争
その4:リンクス戦争
その5:アスピナの興亡
その6:アナトリア粛清

3 コメント

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Unknown (バロスの中身)
2011-07-10 11:49:51
とりあえず・・・だ
読み返せば読み返すほどフロムが何も考えてないor適当にシナリオ作ってる事だけはわかった
まぁフロムだししょうがないか
だが、鍋は吊るべき

しかし考査記事みてACfA始めた人がいるとは・・・
そんな初心者の彼にはスーパーステキアセン!

「ア ッ ー ! マ ー ド ビ ッ ト マ ン」(バロス作)

をお勧めしよう
まぁ音信不通になってる時点でこの記事見てるか怪しいがw
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Unknown (jasuminn)
2011-07-10 21:38:48
4のハードモードって後半にジョシュアと戦うミッションがよくあったと思うんですが、ハードを史実とすればジョシュアが何度も死んでることになるでしょう。(確かネクストは脱出ができなかった気がする)

なのでハードを史実とするのは個人的に腑に落ちません。

でも、ノーマル以上に強い主人公がいたハードモード史も捨てがたいと思います。なんたって自分の分身が超伝説になっている世界ですから。
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Unknown (霧島)
2011-07-10 23:20:51
この間久しぶりに初代やったんですよ、初代。やっぱり作りこまれてると言うか、雰囲気と言うか、ルック&フィールと言うか、そういうのが凄く良くできてるんですよ。

デモその癖、ストーリーと言うか脚本があまりにクソでどうしようもないんです。で、クリアしたらスタッフロール流れたんです。

脚本:鍋島

ま た お ま え か


アッマードビットマンは、この間フレになった人とタイマンで使いました。相手が地上ブースとばっかりする人なら意外と当たるもんですね、とっつき



>じゃすみんさん

私は、撃破=戦死では必ずしもない、と考えています。と言うのも、ジョシュアは何度も出てきますし、動かんって言ってるだけで爆発しないから中の人生きてれば後で回収すればいい訳ですから。レオハルトも、ノーマルでも死んでる可能性がありますがfAでアーキテクトやってますからね。

ただ、じゃあ死んだのか死んでないのか、その判断をどうやってやるんだと言われると凄く困るんです。強いて言えば、fAで死んだと示唆されてる真改以外のレイレナード正規リンクス一同やサーダナがいますが、そうじゃない連中も多い訳で。判断基準が難しいのです。

なので、ハードで撃破された奴は「ハード準拠だと原則死んでる」という事にしてます。どこかで基準を設けないと話が進まないので。又、次回はリンクス戦争後の戦力評価が出てきますが、これこそハード準拠で撃破されたリンクスを死んだ事にしないと議論が成り立ちません。なので、「ハードで撃破されても次のミッションで出てくる」という条件をクリアできる奴(まぁジョシュアだけですが)だけをハード準拠でも非戦死という扱いにしています。

できるだけノーマルとハード両方を正史にできる様努力してるんですが、ノーマルは何せリンクスが殆ど出てこないので…難しいのです。

しかしハードが正史だとほんと4主人公キチガイみたいな強さですよね。だからこそエミールの馬鹿さ加減が浮く訳ですが
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