七色さんの雑記帳

いろんなことを書きますよ♪

あたらしい憲法のはなし

2015年10月29日 | 日記

1972年(昭和47年)、文部省が
『あたらしい憲法のはなし』を発行して
全国の中学1年生が
教科書として学びました。

その内容は じぃーーーん とくるものです。

一部をここに記します。



【国際平和主義】
世界中の国が、いくさをしないで
なかよくやってゆくことを
国際平和主義といいます。

この平和主義をわすれて
じぶんの国のことばかり考えていたので
とうとう戦争をはじめてしまったのです。

そこであたらしい憲法では、前文の中に
これからは
この平和主義でやってゆくということを
力強いことばで書いてあります。

またこの考えが、
あとでのべる戦争の放棄、すなわち
これからは、いっさい、いくさはしないということを
きめることになってゆくのであります。


【戦争の放棄】
みなさんの中には、こんどの戦争に
おとうさんやにいさんを送りだされた人も多いでしょう。
ごぶじにおかえりになったでしょうか。
それともとうとう
おかえりにならなかったでしょうか。

また、くうしゅうで、家やうちの人を
なくされた人も多いでしょう。

いまやっと戦争はおわりました。
二度とこんなおそろしい、かなしい思いを
したくないと思いませんか。

こんな戦争をして、日本の国はどんな利益があったでしょうか。
何もありません。
ただ、おそろしい、かなしいことが
たくさんおこっただけではありませんか。

戦争は人間をほろぼすことです。
世の中のよいものをこわすことです。

だから、こんどの戦争をしかけた国には
大きな責任があるといわなければなりません。
この前の世界戦争のあとでも
もう戦争は二度とやるまいと
多くの国々ではいろいろ考えましたが
またこんな大戦争をおこしてしまったのは
まことに残念なことではありませんか。

そこでこんどの憲法では
日本の国が、けっして二度と戦争をしないように
二つのことをきめました。

一つは、兵隊も軍隊も飛行機も
およそ戦争をするためのものは
いっさいもたないということです。
これからさき日本には
陸軍も海軍も空軍もないのです。
それを戦力の放棄といいます。
「放棄」とは「すててしまう」ということです。

しかしみなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。
日本は正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです。
世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。

もう一つは、よその国と争いごとがおこったとき
けっして戦争によって、相手をまかして
じぶんのいいぶんをとおそうとしないということをきめたのです。
おだやかにそうだんをして
きまりをつけようというのです。
なぜならば、いくさをしかけることは、けっきょく
じぶんの国をほろぼすようなはめになるからです。

また、戦争とまでゆかずとも
国の力で、相手をおどすようなことは
いっさいしないことにきめたのです。

これを戦争の放棄というのです。

そうしてよその国となかよくして
世界中の国が、よい友だちになってくれるようにすれば
日本の国は、さかえてゆけるのです。

みなさん、あのおそろしい戦争が
二度とおこらないように
また戦争を二度とおこさないようにいたしましょう。





つづきはまた…