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拾い読み★2014-028≪コラム記事≫

2014年01月28日 20時20分25秒 | マリーンズ2011~15
【千葉魂】 「それでもまだやりたい」 21年目の福浦、亡き母に2000本報告を



 ウエート場に、一人最後まで残っていた。トレーニングの合間に素振りを行い、最後に入念にストレッチ。1日の練習が終了した。外は冬の星空が綺麗に光っている。ロッカールームに戻っても、もう誰も残っていない。プロ21年目を迎える大ベテランの福浦和也内野手(38)はいつも最後まで練習をしていた。ちょっと、疲れた表情を見せてロッカーの椅子にもたれかかると、静かに語り出した。

 「この年になると正直、しんどいよ。同級生もどんどん引退してユニホームを脱いでいるのを見ると辛いね。俺だって『もう辞めます』と言ったら、どんなに楽だろうかと思うことだってある。でもね、まだ俺の心は『それでもまだやりたい』と叫んでいる。もう若くないから、一度でもしんどいから嫌だと思って心が折れてしまうとそれで終わり。毎日、奮い立たせる日々だよ」

 昨年、同期入団の小野晋吾が引退。自身も慢性的な腰痛を抱えるなど、これまでのプロ20年間の激闘によって蓄積された肉体の痛みは尋常ではない。それでも、やり残した事がある。どうしても到達したい目標がある。それはプロ通算2千本安打。あと161安打と迫っている記録を支えてくれた人たちに見せたい。その思いは強い。

 「お世話になったいろいろな人のためにも最後に恩返しをしたい。ショボイ結果の打席もいっぱいあった。そんな時でも応援してくれたファンの人に記録を作ることで恩返しをしたい」

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 報告したい人もいる。00年に病気のため亡くなった母だ。1軍に上がりたてのころ、毎日のように習志野市内の自宅からマリンに試合を見に来てくれた。97年のマリンでの初安打からずっと優しく見守ってくれた。福浦にとってはかけがえのない存在だった。

 「99年のシーズン中に医者から『余命は1年くらい』と告げられた。それからだね。母親になんとか自分がオールスターに出ている姿を見せたいと思ってガムシャラにバットを振ったのを覚えている。結果を残して母親を喜ばせようと思った。ボーッとしていた自分が変わったのも、ちょうどその時だと思う」

 必死の日々は報われて00年にオールスターに初出場。残念ながら母はそれより前に亡くなり、直にその姿を見せる事はできなかった。しかし、思いは伝わったはずだと思っている。翌年には初の首位打者のタイトルを獲得。01年から06年までは6年連続3割をマークするなど、母の想いを胸に福浦はヒットを重ねていった。

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 今も大事にしているルーティンがある。試合前にその日に使うバットのグリップエンドに妻と2人の息子の名前を書く。そして母の名前を書く。丁寧に気持ちを込めて名前を書き込んでいる。「家族のために闘うという気持ちを忘れないために。そしていつもマリンに見に来てくれていた母にいつも見守ってほしいという思い」。そう福浦は話す。

 福浦は新年、母のお墓参りに行った。毎年、開幕前にも必ず足を運ぶ。そして今年も一年、チームの為に頑張ると母に誓う。2千安打まであと161安打。近い日になんとか、その報告をしたいと思っている。若かりしあの日、いつも弟2人を連れてマリンに足を運んでくれた母に最高の報告をしたいと思う。球場の駐車場を出ると、真冬の冷たく澄み切った空気を大きく吸い込んだ。瞬く星たちがいっそうきらびやかに見えた。「あれがオリオン座かな」。ベテランはずっと星を眺めていた。偉業達成の願いを、星に込めるように、真夜中の空をずっと眺めていた。

 (千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

(千葉日報)






復活目指すロッテ涌井 カギを握るのは母親への深い愛情



 母が復活の鍵を握っている、という声がある。
 西武からロッテにFA移籍した涌井秀章(27)が26日、新たな本拠地となるQVCマリンで自主トレを公開。「ローテを守ればおのずと結果はついてくる。1年間、先発として投げたい」と意気込みを語った。

 涌井は9勝12敗に終わった11年から、3年連続で負け越し。12年はわずか1勝、昨年も5勝に終わった。先発、リリーフと役割が固定されなかったことも、不振が続く理由とされた。ロッテではすでに、伊東監督から先発ローテ入りが確約されて、開幕投手の有力候補にも挙げられている。西武時代に目をかけてもらった指揮官の存在は心強いだろう。

「それ以上に、母親ですよ。涌井は、週刊誌を賑わす遊び人のイメージとは合わないが、母親にべったりというところがある。かつては所属事務所や代理人を決める際には、必ず親に同席してもらって最終決定したくらい。今回、ロッテを移籍先に選んだのも、実家が千葉の松戸にあるからというのが大きい。地元に帰って、母親に恥をかかせられないという気持ちがプラスになるんじゃないかと思います」(西武関係者)

 母の力は偉大なり。

(日刊ゲンダイ)
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