集英社 ぶ~けコミックス 内田 善美 「ひぐらしの森」 短編集で1巻です。昭和55年(1980)10月20日初版
収録作 及び初出
「ひぐらしの森」 ぶ~け 昭和54年(1979)8月号
「時への航海誌」 りぼんデラックス 昭和53年(1978)冬の号
「雲の魔法よ風の船」 りぼんデラックス 昭和52年(1977)春の号
「7月の城」 りぼん 昭和51年(1976)7月号
表題作 「ひぐらしの森」 の主人公 萩 志生野(しおの)はボーイッシュな前向き少女。(私には美少年に見えてしまう。)
クラス委員としてクラスメートの 沙羅(さら) の美少女振りとワガママな性格にふりまわっされっぱなし。行かないつもりだったのについ行ってしまった彼女の夏の別荘で逢った彼女の美しい従兄弟たちも加わって、沙羅の複雑な家庭環境が明らかになっていく。
そして、沙羅に心惹かれていたのは自分の方だと気づく・・・。
「時への航海誌」 はちょっと不思議な雰囲気の作品。ストーリーが云々というよりもモノローグのような、詩的な作品。
「雲の魔法よ風の船」 に出てくる寮制の男子学生はみ~んな美形。中でもサラサラの髪の転校生 雅(みやび) は私には美少女にみえてしまう。彼はどうやら妹が病死してしまい、いつも一緒にいた彼を見て母親が泣くのでこの学校に入ってきたらしい。彼の受けたショックも相当なものらしく、問題を起こしてばかりで先生ににらまれてしまう。最後はちょっとびっくりのエピソードがあって、でも、詩的な終わり方です。
「7月の城」 は、この中では一番古い作品ですが、丁寧に描き込みがしてあって、本当は作者は全ての作品をこのくらい描き込みたかったのでしょうね。締め切りに追われるまんが家家業は内田氏にはいづれ耐えられないものだったのでは。
4作品とも、内田氏の独特な雰囲気のある短編ばかりで当時としては、他の少女マンガとずいぶん違っていたのではないかな ? 詩的な感じと言っても 大島 弓子氏 とも違うし、佐藤 史生氏の哲学とも違うし、やはり 内田 善美 の世界でした。
どのページを開けても美麗なイラスト集になりそうな絵柄、この絵を残すだけでも、又この本は大切に取っておこうと思います。
収録作 及び初出
「ひぐらしの森」 ぶ~け 昭和54年(1979)8月号
「時への航海誌」 りぼんデラックス 昭和53年(1978)冬の号
「雲の魔法よ風の船」 りぼんデラックス 昭和52年(1977)春の号
「7月の城」 りぼん 昭和51年(1976)7月号
表題作 「ひぐらしの森」 の主人公 萩 志生野(しおの)はボーイッシュな前向き少女。(私には美少年に見えてしまう。)
クラス委員としてクラスメートの 沙羅(さら) の美少女振りとワガママな性格にふりまわっされっぱなし。行かないつもりだったのについ行ってしまった彼女の夏の別荘で逢った彼女の美しい従兄弟たちも加わって、沙羅の複雑な家庭環境が明らかになっていく。
そして、沙羅に心惹かれていたのは自分の方だと気づく・・・。
「時への航海誌」 はちょっと不思議な雰囲気の作品。ストーリーが云々というよりもモノローグのような、詩的な作品。
「雲の魔法よ風の船」 に出てくる寮制の男子学生はみ~んな美形。中でもサラサラの髪の転校生 雅(みやび) は私には美少女にみえてしまう。彼はどうやら妹が病死してしまい、いつも一緒にいた彼を見て母親が泣くのでこの学校に入ってきたらしい。彼の受けたショックも相当なものらしく、問題を起こしてばかりで先生ににらまれてしまう。最後はちょっとびっくりのエピソードがあって、でも、詩的な終わり方です。
「7月の城」 は、この中では一番古い作品ですが、丁寧に描き込みがしてあって、本当は作者は全ての作品をこのくらい描き込みたかったのでしょうね。締め切りに追われるまんが家家業は内田氏にはいづれ耐えられないものだったのでは。
4作品とも、内田氏の独特な雰囲気のある短編ばかりで当時としては、他の少女マンガとずいぶん違っていたのではないかな ? 詩的な感じと言っても 大島 弓子氏 とも違うし、佐藤 史生氏の哲学とも違うし、やはり 内田 善美 の世界でした。
どのページを開けても美麗なイラスト集になりそうな絵柄、この絵を残すだけでも、又この本は大切に取っておこうと思います。
内田さん、何故か「緊張感のある静寂」のイメージがあります。
学園もののドタバタであってもネ!
スミマセン;時間ないのでまた後で来ます!
>「緊張感のある静寂」
言いえて妙 ここに載っているのはみんな学園ものだったり、アメリカの若者の話だったり、ドタバタしてる筈なのに静謐な感じがしますよね。描き込みも凄いのにうるさくなっていないし、作者ごとの雰囲気はどうしてこうも違うんでしょう。個性ですか・・。
又来てねん
「詩」そのもので 美しい絵とセットで読むと
トリップできます。
昨今、ゆるーいマンガも(ゆるーいマンガ家も)たくさんあるなか(まっ、それが悪いというわけではないけど)
このおかたの美意識の高さ、去り方の潔さを愛します。
時代的にも雑誌的にも絶対に読んでいるハズ…っと
思いつつ…しかし、この絵に記憶が無いが~
な~んて思ってまして
内田さんのHPを見に行って…
解った~!!!!
やっぱり読んでました~
「白雪姫幻想」や「かすみ草にゆれる汽車」の
絵を見て、記憶が蘇りました~
最近は本当に記憶が蘇るのに時間がかかって(泣)
でも…どんな内容だか…覚えてないのです
雑誌に連載中で一度読んだだけでは無理なのかの~
長く連載してくれると…記憶に残るんじゃが~
たいしたコメ出来なくてすみませ~ん
つくしさんは年代的に当時はまだ小学生ですよねー。これなんかはリアルタイムで見てましたか?いや、私はほとんど当時は見てないんですが (私は大人になり過ぎてて トホ) ここまでデッサンしっかりしてて、しかも美麗な筆致の方は、以前はなかなかいなかったですよ。内容もここら当たりだとまだ難解になってないしね。
真髄と言ったら 「星の時計のリデル」 と 「草迷宮・草空間」 なんだろうけど。
新しいマンガ家さんの名前、全然覚えません昔の人も忘れてるんですが、皆さんのブログでああそうそう、と思い出してます~。
「白雪姫幻想」見たこと無いので見たいと思っているんですが、買うとなるとすんごいお高いのですよこれ。内田さん再販許してくださいよー。
内田善美氏はマンガ家というよりも芸術家ですね。
小学生のときはなかよし派でしたから・・・
花とドレスとポプリに夢中になっていまして。
まあ、花とゆめ、別マ、りぼん、ひとみ、LaLa、プリンセスなども読み、月刊セブンティーンなども読んではいましたがその後は洋楽や、クラシックなど音楽にハマってしまったのでした。
漫画を読み直し始めたのは高校卒業し書店でバイトするようになってからかな・・・内田さんの漫画を知ったのもそのころですね。ゲイルズバーグシリーズが好きです。
お越し頂きありがとう御座います!
去年の記事にコメントをつけてすみませんでしたが、「星の時計の~」 を記事にしていらしたので、内田 善美さん好きな人はいっぱいいるのだなと思って。又そちらへも伺いますので、今後とも宜しく御願い申し上げます。
つくし様
>ゲイルズバーグシリーズ
おっ、又私の知らない題名のまんがが~読みたいですねー。
つくしさんのブログはまんが記事が多いので、まんが一辺倒の人かと思ってました。誰でもいろいろ興味は有りますけどね。つくしさんの青春の音楽の記事を読みたいです。
そうなんですよね~詩的というか一種独特の雰囲気がありますよね。
そして少年少女だけが持つ一種の微妙な「若さだけがもつ危うい心」も感じるのよね。
きっち多感な少年少女だけがもつ感受性を見事にあらわしている感じがします。
ほんと絵も素晴らしいけど、漫画界に復帰してくれないかなーと思います