天下御免のすっとこどっこい

自分が読み返して「楽しかった」と思えることを書き綴っています。

『その前夜』(1939年)

2015年07月20日 | 時代劇(テレビ・映画)
昨日(7/19)京都文化博物館3階のフィルムシアターで『その前夜』(1939年)を観てきました。

滝川仙太郎…河原崎長十郎
彦兵衛…助高屋助蔵
おまさ…清川玉枝
彦太郎…中村翫右衛門
お咲…山田五十鈴
おつう…高峰秀子

演出…萩原遼
原案…山中貞雄 「三條木屋町」

時は幕末。京都三条小橋の高瀬川沿い、瑞泉寺の裏?にある旅籠の住人と滞在する絵描きから見た池田屋騒動。
主人公の旅籠屋の住人たちは佐幕でも倒幕・勤皇派でもなく、ただ池田屋とは斜向かいにあるため少しはかかわりがあったが、不幸になるわけでもない。ほとんどの京の街の人々はこんな気持ちだったのかもと思わせてくれる作品。

長男彦太郎は友禅職人。うだつが上がらないので新選組からの洗濯物を預かり洗濯屋?を始める。長女のお咲は先斗町の芸妓。実家が仕事場と近いことからちょくちょく顔を出す。一度家を出て奉公に出たお咲に家に戻ってくるなと冷たくあたる彦太郎。
次女のおつうは若さあふれる天真爛漫なお嬢さん。新選組隊士に淡い恋心を抱く。
旅籠の主人助蔵は池田屋の主人と将棋友達。池田屋騒動の前日に喧嘩したおかげで事件当日池田屋にいかなかった。
元は武士らしい絵描きの滝川仙太郎だが、池田屋に潜伏する長州藩の連絡役の女が尋ねた晩、新選組が詮索しに部屋へ上がってくるが、先に部屋にいたお咲の機転で無事に済む。

おつうが恋心を抱いた隊士は池田屋騒動で目の前で隊士が命を落とし、滝川仙太郎を尋ねた女も新選組に斬られて命を落とす。
数年後、旅籠は洗濯屋に変わり、滝川仙太郎も江戸へ行き何か活動している様子。

昨日見た『人情紙風船』と同じくオープニングで「前進座一党総出演」とありました。それから「山中貞雄に捧ぐ」ともありました。
昨日みた『人情紙風船』はみんな善人ではなかったのに、この作品はみんな善人。
山田五十鈴さんの芸妓はすごく色っぽい。彦三郎に冷たくあしらわれ「好きで芸妓になったわけやあらへん。」の件はたまりませなんだ。
高峰秀子さんがかわいいったらありゃしません。きゃんきゃんしててかわいかった。

よかったです。

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