トーキング・マイノリティ

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欧米は本当に言論の自由が保障された社会か?

2007-12-02 20:28:31 | 世相(外国)

 欧米諸国が第三世界に絶対的優越感をもって誇ることに人権と言論の自由の保障がある。国連の常任理事国でも、未だに人権や言論の自由など確立されない2大国があるほどなので、まして他の第三世界なら推して知るべしだろう。欧米の言論状況は日本も含め憧憬の目で見られることが多い。しかし、欧米諸国にも言論でタブーの問題はあるのだ。

 昨年のデンマーク紙によるムハンマド風刺画に端を発した騒動を憶えておられる方もいるだろう。あの時、投石、放火を伴う暴力デモを引き起こしたムスリムを野蛮で狂信的と思った日本人も少なからずいたと思われるし、私もイスラム、キリスト両教徒も似たようなものだと感じたので、あえてイスラム側の負の歴史を書いた。
 イラン大統領アフマディネジャドはこの事件を逆手にとり、逆にホロコースト風刺画を世界に呼びかける。すると、60カ国以上から約1000点の漫画が出品され、イランではコンテストまで開催された。興味深いことにそれまで「表現の自由」を高らかに謳っていた欧米のメディアは途端に沈黙、ネット検索しても、ムハンマド風刺画に対しホロコーストのそれはあまりヒットしない。

 風刺画事件を扱った2人のブロガーさんの記事は面白い。『日付のある紙片』では、「まったくもって理に適った素晴らしいこと」と私と同じ感想を書かれたし、『ヒロさん日記』ではさらに詳細に紹介されている。日本の地方紙ならまず取り上げぬことでもお目にかかれるのが、ネットの醍醐味だ。『ヒロさん日記』で指摘した欧米のダブルスタンダードは、全くの正論なので紹介したい。
「言論の自由」を謳歌しながら、「ホロコースト」に疑問を持つことを禁止しているのはなぜか?
「ホロコースト否定論」を唱えたものは投獄し、イスラム教への中傷誹謗は、どうして野放しなのか?
イランの核兵器開発はその「可能性」を攻撃するが、イスラエルの「実質的」な核兵器開発にどうして目をつむるのか?


 さらに『ヒロさん日記』には、イギリスで神聖冒涜罪(不敬罪)なる法律があり、その対象は「キリスト教の神」のみとなっていることが見える。そのため、ロンドンのモスク(Finsbury Park)で「冒涜的」な発言をしたAzu Hamzaは逮捕され、有罪となるも、「イスラム教は悪(vicious and wicked)」と発言したNick Griffinは、陪審で無罪となったとか。イギリスに神聖冒涜罪という中世じみた法律があったこと自体驚くが、これがNHKが「移民に寛容」と讃える国の実態である。異教徒への神聖冒涜に極めて寛容、言い換えれば差別と偏見がまかり通ると言うことだ。私のブログにコメントしてきた完全なイギリス崇拝者である英国在住女性さえ、イギリス人とは自国の残虐行為は黙殺し、他国のそれは徹底糾弾する性質を持つことを認めていた。

 欧米でホロコーストがタブーとなっていることが、上記だけでもお分かりになられたと思う。ユダヤ人6百万人虐殺説に異論を持つことも認められず検証も不可ならば、預言者への冒涜が許されないイスラム圏と何処が違うのか?昨年10月半ば、フランス下院が第一次大戦時のオスマン帝国によるアルメニア人虐殺を演説や出版物で否定すれば、1年の禁固刑もしくは4万5千ユーロの罰金を科すという法案を賛成多数で可決したのを見れば、ホロコーストのみならず、アルメニア人虐殺も欧米で検証がタブーとなりつつある。

 欧米が合理的で、異なる意見も認めるとのイメージは何処から来たのだろう。そもそも遠くない昔、異端審問魔女狩りという人類史上類を見ない人道に対する蛮行を重ねたのは欧米だった。ジョン・ステュアート・ミルが19世紀半ば、『自由論』で述べている一部を抜粋するが、既に思想統制が行われていたのを伺わせる。

しかし、ある意見の発表を沈黙させる事の固有の害悪は、現存の世代と、また後世とを含めて人類が当然得るべき機会を失わせることである。これはその意見を支持する人々に対してよりも、これと意見を異にする人々に対して一層甚だしいだろう。もしその意見が正しいならば、彼らは錯誤を真理と交換する機会を失い、もし誤ったものであるとすれば、彼らはほとんどそれと同等の利益、すなわち錯誤と抵触する事によって生じる真理の、より明晰な意識、より克明な印象を取り逃がすことになるだろう…我々が抹殺しようと努める意見が、誤った意見であると信じる事は出来ない。そして、仮に我々がそう信じるとすれば、抹殺は更に一層甚だしい悪であろう…

 ミルと同じイギリス人であるバートランド・ラッセルの言葉も意味深い。他者ではなく自らの文化的タブーに挑んでこそ、本物の言論の自由と勇気があると言える。
自分が長い間、当然だと思い込んでいた物事や出来事を、時には疑ってみることは全ての人間行動において健全なことなのである。

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21 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
何処の世界にもタブーはあるということなのでしょうか? (一知半解男)
2007-12-03 00:16:00
mugiさん、はじめまして。いつもmugiさんの書かれる変わった切り口の記事を楽しく読ませていただいております。

今回の記事のテーマは、私も以前から疑問に思っていました。ホロコースト・ディナイアルがなぜタブー視されるのだろうと。アウシュビッツ等の証拠もある以上、人数を例え600万人に水増しせずとも、ホロコーストであることは間違いないのですから。

疑問を呈する人々には、「口封じ」ではなく「証拠」を提示すれば済むだけの話ではないかと思うのですが。水増しだったら訂正すればいいだけじゃないですか。それが出来ない理由は一体何なのでしょう?
なにか不都合でもあるのでしょうかね?

ところで、mujiさんは山本七平の本はお読みになった事はありますか?今回の記事を読んで私は「ある異常体験者の偏見」を思い出しました。

この本の中で山本氏は「聖トマスの不信」なる言葉を使って、日本人がいかに、「事実を究明するということはその人の思想・信条・宗教的信仰等に一切関係がない」という原則が判っていないか、そしてそれがもたらす言論への悪影響を述べているのですが、今回の記事を読んで、これに似た問題が欧米にもあるのかなと感じた次第です。
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戒め (mugi)
2007-12-03 21:43:27
一知半解男さん、こちらこそ初めまして。
拙ブログを読まれて頂いて、ありがとうございます。

著者自身はユダヤ人ですが、「ホロコースト産業」という、いかにホロコーストがビジネス化しているか暴いた本があり、全米のメディアで黙殺されました。これだけでも何故ホロコーストへの疑問を封じ込めるのか伺えます。もはや、ホロコーストを疑うべからず神話として、メディアを駆使して根付かせていますね。
http://inri.client.jp/hexagon/floorA6F_hb/a6fhb811.html

山本七平は昔のベストセラー『日本人とユダヤ人』を出した人物ですが、題名だけで胡散臭そうな本だと感じていたので、山本の本は全く読んでいません。wikiで見ても、彼はクリスチャンだそうで、クリスチャンがユダヤシンパになるのは珍しくありません。

どの宗教も同じですが、タブーがあり、事実を究明したら宗教の根幹が崩れてしまいますから、宗教人は言論を戒めるのです。「神への冒涜」「背教者」は現代でも十分に効果のある非難です。

昨年「日本で受けないキリスト教」という記事を書きましたが、イギリス支配下のインドで面白い現象が起きてます。
http://blog.goo.ne.jp/mugi411/e/d158adc0791386113a497fe2601b2974

合理主義的な急進派の科学的姿勢は、ヒンドゥー教やイスラムの神話のみならず、キリスト教の神話の基盤も揺るがせ、自分たちの神の真正さについて疑問を持つように教え込まれた結果、彼ら(西欧化したインド人たち)は聖書の真正さやその叙述の妥当性についても問うようになったのは、戦後の日本にも当てはまると感じました。
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Unknown (一知半解男)
2007-12-04 00:52:12
mugiさん、お返事ありがとうございます。リンク先拝見いたしました。なるほど、やはりタブー視される理由があるのですね。非常に参考になりました。しかし、こうなると実際ホロコーストで亡くなった人達は浮かばれませんね。教えていただきありがとうございました。

それと、山本七平について、ちょっと弁護させてください。確かに「日本人とユダヤ人」には、疑わしい点や批判される点もありますが、この本は主に日本人論を取り上げており、その物差しとしてユダヤ人が使われているに過ぎません。

また、山本氏自身は確かにクリスチャンではありましたが、聖書学にも詳しく、「宗教」と「事実」を峻厳して扱う公正な姿勢を持ち、言論に宗教観を絡ませるようなことは無かったと思います。

また、ソース(ある雑誌の特集だったかも)がどこだったか定かではないのですが、「日本人が読むべき3冊の本は?」といった質問に対して、mugiさんもよく取り上げていらっしゃる塩野七生さんは、3冊全て山本七平の本(確か、「私の中の日本軍」「ある異常体験者の偏見」「なぜ日本は敗れるのか」だったと思います。違ったらゴメンナサイ)を推薦しておりました。私もこれらの本は読みましたが、正に「日本人必読の書」ではないかと思っております。アマゾンでも非常に高く評価されています。

決して胡散臭い本ではありません。誠にお節介だとは思いますが、お手隙の際に是非ご一読をお勧めします。

というのも、いつも切り口の鋭い視点を見せてくれるmugiさんが、どのように評価されるか非常に興味があるものですから。勝手な期待をしてすみません。
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支離滅裂者 (Mars)
2007-12-04 22:18:47
こんばんは、mugiさん。

いつも、極甘な評価をする私でも、捕鯨問題や嘘吐き売○ババ○の問題にしても、あまりにも一方的で、相手の言論を全く聞かずに封殺しようとしているように思えます(欧米の言論の自由とは、一方的に、相手の言論を封殺する自由を、自分たちだけが持っていると、履き違えているようにも思えるのですが)。
日本人の捕鯨はダメで、自国の民族にはOKな米や、狐に限らず、時に現地人も死滅させる欧州国家の非科学的、盲目的、自○的、感情的正義には、優良人種でない日本人には、理解を超えているのですが、、、。

ま、欧米人に限らず、二重基準はスタンダードでしょうけど、口では、民主主義・自由経済を唱えても、自国の利益とならば、独裁国家でも、ならず者国家でも、手を組むでしょうね。
そんな国家の民に、宗教で、牛や豚がダメだといっても、聞く耳を持たないでしょうね。
(それこそ、某島国のように、宗教で、牛肉がタブーな国内でも、それみよがしに、ビーフ・カ○ーでも食するのでしょうけど)

「話せば分かる」という方もいらっしゃるかもしれませんが、世界も「問答無用」が、スタンダードなのでしょうね。
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ユダヤ式取り込み (mugi)
2007-12-04 23:36:46
>一知半解男さん、こちらこそ再びコメントを有難うございました。
在米ユダヤ人団体はイスラエルを批判するのが非ユダヤ人なら「反ユダヤ主義」のレッテルを張り、同じユダヤ人でも容赦しません。批判者の本を出した出版社の前でデモ行進をする、抗議の電話やメールを大量に送りつけるなど圧力をかける。まるで何処かの国の圧力団体です。

塩野氏は『ローマ人の物語』の中で、山本氏の本を取り上げ、高い評価をされてました。塩野氏はローマ側から書いているため一貫してユダヤに厳しいですが、にも係らず山本氏の著作を評価していたのは意外でしたね。
ただ、wikiにもありますが、「遺骨の一部はイスラエルで散骨された」とあります。ユダヤを研究された山本氏なら当然かもしれませんが、これがどうも私に引っかかりますね。少なくともユダヤに親近感を覚えていたのは確かでしょう。

というのは、ユダヤ人は自分たちに関心を持つ者に対し、実態は己のご都合主義の極致である神話を信じ込ませるのに非常に長けているのです。日本人に限らず、欧米のキリスト教徒など特にその対象に好都合。旧約聖書という共通の経典があり、この経典からシオニズムに関する箇所を引用、イスラエル建国は神の定めと思い込ませる論法を取る。敬虔なクリスチャンなら、これは効果的であり、ハイム・ヴァイツマンなどこの手でイギリス外務大臣バルフォアを篭絡しました。これが現代まで続くパレスチナの悲劇となります。

ラビ・トケイヤーことマーヴィン・トケイヤー氏をご存知でしょうか。彼と作家、井沢元彦氏との対談を見たことがありますが、やはり強烈な選民意識と被害妄想史観に違和感を感じました。トケイヤー氏の著書を紹介したブログがありますが、日本人はとても敵わないですね。
http://blog.kodai-bunmei.net/blog/2007/09/000309.html

実は私はあまり日本人論を読んだ事がないのです。特に作者が日本人なら、客観視が難しいと思いますから。そして先に貴方が紹介された山本氏の「事実を究明するということはその人の思想・信条・宗教的信仰等に一切関係がない」に疑問を感じます。人が事実を究明する動機は様々と思いますが、思想・信条・信仰等のバイアスが入らない人の方が少数ではないでしょうか?これは日本人に限らず人間共通の傾向だと思います。

もっとも山本氏の本を見たことのない私なので、確実なコメントは書けませんが…
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海賊根性 (mugi)
2007-12-04 23:39:24
>こんばんは、Marsさん。

欧米人の言う「言論の自由」など、所詮第三国の人間と対等の言論の自由を認めず、己の主張の宣伝の場にしているだけかもしれませんね。で、自分たちが旗色が悪くなれば、あらゆる言い訳と逃げ口上、すり替えや居直りを図る。
基本的に欧米人の頭の中身は19世紀から変わっていない。未だ第三世界を啓蒙する責務があると独断的な思い上がりに浸り、劣った現地人は黙って従えとの姿勢があからさまです。

>>それこそ、某島国のように、宗教で、牛肉がタブーな国内でも、それみよがしに、ビーフ・カ○ーでも食するのでしょうけど
バーベキューが主でした。もちろんその前のムスリム支配者もこれ見よがしに牛を生け贄にした者もいましたが。
極東の某島国と異なり、世界を制した某島国の本性は海賊根性だと思います。相手が強そうだと見るや早々逃げ、逆に弱者なら追剥ぎのように襲い掛かる。大胆と慎重さが背中合わせであり、リスクをとる。だから覇権国家になれた。

欧米に限らず、何時の時代も覇権国家は話合いなど毛頭するつもりもなく、格下の相手に命令を下すのが普通ですね。
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言論の自由 (motton)
2007-12-05 12:15:35
欧米の「言論の自由」は、「わたしは、お前のいうことに反対だ。だが、お前がそれをいう権利を、わたしは、命に賭けて守る。」という言葉にも表れてると思いますが、共同体内での契約にすぎない思います。
なので、外国に対等の「言論の自由」を認めることなどナンセンスかと思います。「生命の自由」すらそうではありませんか。

ただ、それだからこそ「ホロコースト」のタブーははまずいと思います。
ユダヤ人を特別扱いすること(共同体内の異分子とすること)は、将来しっぺ返しを食らう可能性があります。ユダヤ人はマイノリティであることが宿命づけられているので、その時は誰も助けてくれません。(これは在日朝鮮人にもいえることですが。)

ところで、山本七平の『日本人とユダヤ人』は読んで損はないと思います。
今年の流行語に「KY(空気読めない)」がありますが、日本人にとっての「空気」を最初に論じたのは、この本かもしれません。
しかし、彼が良くないと思っている部分(「空気」など)を日本人から除いたら、おそらく日本人は共同社会を失いユダヤ人や華僑になるのではないでしょうか。

『私の中の日本軍』『なぜ日本は敗れるのか』は本屋でめくって止めました。
一兵卒の視点から日本(日本軍)の問題を日本人論とからめて書いているのですが、一言『貧すれば鈍す』でほとんど終わる話です。また、一兵卒の視点とカエサルの視点は異なると思いますし。

# 塩野七生さんは日本がからむとなんかずれるんですよね。
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日本ボケ (mugi)
2007-12-05 21:29:52
>mottonさん

>>欧米の「言論の自由」は…共同体内での契約にすぎない思います。
仰るとおりですね。欧米人の姿勢が傲慢と感じられる原因の一つが、共同体外の事情にも口ばしを入れることにあります。

ユダヤ系米国人も決して一枚岩ではありませんし、イスラエル非難をする者も居ますが、やはり力のない少数派なのは否めない。彼らはこのままホロコーストをタブーし、無条件のイスエラル支持をすれば、本物の反ユダヤ主義が台頭するのを危惧していますが、逆にエリオット・エイブラムスのような人物が要人になる始末。彼は著書でこのようなことを書いていたとか。
-神とアブラハムとの間で結ばれた契約に忠実なユダヤ人たちは、彼らが居住する国の中で他の国民とは違った存在だ。ユダヤ人であることによって、他の国民とは違うというのは大いに自然なことなのである…

古代ローマもそうですが、常にユダヤ人は特別扱いを求め、それで迫害を受けるというパターンを繰り返しており、多民族との共存をまるで学ばなかったと言えます。これも選民思想が招いたことであり、自業自得だと思います。

「KY(空気読めない)」若者が増えたのは困りものですが、「空気」に敏感でも、その「空気」に逆らうのは難しいですね。日本に限らず、大勢に背くことは人間社会だと勇気が必要です。『貧すれば鈍す』のは民族を問わない人間の性でしょう。

# 塩野さんも「外国ボケの弁明」というエッセイを書いているので、私のような日本ボケからすれば、ずれる所もあります。
返信する
山本七平 (一知半解男)
2007-12-05 23:45:08
mugiさん、今晩は。再びお邪魔します。

>塩野氏は『ローマ人の物語』の中で、山本氏の本を取り上げ、高い評価をされてました。

そうでしたか。私も「ローマ人の物語」はアウグストゥス編まで読みましたが、見かけなかったのでそれ以降の巻でそのことに触れていたのでしょうか?ちょっとどう評価していたのか興味がありますね。

ユダヤ人的取り込み、確かにありそうですね。宗教については余り詳しくないのですが、キリスト教徒の全てが反ユダヤってわけでもないんですね。しかしバルフォアって、高校時代に世界史で習ったことをふと思い出しました。懐かし~。

山本七平については、取り込まれていたのかさっぱり判りませんね。ただ一時期日本で流行っていた「ユダヤがわかると‥‥」等のアンチ・セミティズムについては、風邪みたいなもので、日本には根付く前提がないから心配ないと主張していたような気が‥‥。
それと「日本人とユダヤ人」以外には、ユダヤに触れた記述を見た記憶はないなぁ。私が読んだ本のなかでは。

>mottonさん

今晩は。横レスですが、山本七平ネタにコメントありがとうございます。私はmottonさんとは逆に、「日本はなぜ敗れたのか」や「ある異常体験者の偏見」の方を、「日本人とユダヤ人」より高く評価しています。決して「貧すれば鈍する」程度の話ではないと思っているんですが、、、評価は人によりそれぞれですね。

mugiさんにお勧めした手前、ネット検索して書評を2つ程(日本はなぜ敗れたのか)見つけましたので、勝手ながらリンク貼らしてもらいますね。

http://www2s.biglobe.ne.jp/~fdj/banken/y0506.html

http://scrapbook.ameba.jp/tsukiakarinomai_book/entry-10025783571.html

私の一番のお勧めは、「ある異常体験者の偏見」なのですが、余り書評が見つからなかったです(泣)

コメント欄で、しつこく宣伝しちゃって済みません。でも、いい本なんですヨ、本当に。ではでは、失礼します。
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「敗れたのか」ではなく (motton)
2007-12-06 10:59:05
「敗れたのか」ではなく「敗れるのか」かなんですよね。
ということは、その原因から当時の環境(貧しさ)に起因のものは除かないと意味がない。
ところが全てを日本人(日本社会)に原因をもってきているように見えました。
これは科学的思考ではなくレイシズム的思考でしょう。

環境と社会を科学的思考で論じた良書として、ジャレ=ド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」をお薦めしておきます。
(この人も日本がらみの記述は微妙です。奥さんが日本人なのですが。)
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