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ダチュラ

2006-04-26 01:53:27 | 奄美-自然
Datura2_1奄美市名瀬にある新川沿いのダチュラ(キダチチョウセンアサガオ)の花。

つい先日まで、美しく咲き誇っていたのだが、写真を撮ろうと思っているうちに盛りを過ぎてしまった...
今年の奄美は、なかなか暑くならない。昨年の今頃は、娘もとっくに半袖のブラウス1枚で登校していたと記憶しているが、今年は朝は肌寒く、まだブレザーを着ている。

しかし、そんな中でも、季節は確実に過ぎていたらしい。この前見たときには、あんなに綺麗に咲いていたのに、昨日カメラを持って出てみると、もうほとんど咲いていなかった。

植物に疎い私は、この花も、もちろん奄美に来るまで知らなかった。

Daturaisson初めての出会いは、田中一村の絵。
「ダチュラとアカショウビン」だ。

右の写真は、田中一村美術館で買った便箋で、この絵が使われている。

一村の絵を見て、カラーの花を逆さにしたような花が、こういうふうに集まって咲くのかしら?そう思っていたので、実際に同じように咲いているのをみたときは、なんだか嬉しかった。

てふてふさんのブログによれば、ちょうどアカショウビンが飛来し始めているらしい。この花とアカショウビンが来る時期は同じ頃なのだろうか。新川のダチュラは終わってしまったけれど、まだどこかで咲いているかな。


「ダチュラ」という響きがあやしげだ。
一村の絵の前に、京極夏彦のデビュー作「姑獲鳥の夏」でも目にしていた名前のはずなのだが、読んだのはずいぶん昔のことで、すっかり忘れていた。

Datura_1この形から、「エンジェルストランペット」とも呼ばれるこの花。
天使のトランペット!色といい、形といい、ぴったりの素敵な名前!

でも、トランペットのように、口にしてはいけない。

チョウセンアサガオ、といっても一般的なアサガオとは全く違う種のものだ。
この、常緑小高木のキダチチョウセンアサガオをはじめ、色々な種類があり、マンダラゲと呼ばれる一年草のチョウセンアサガオは、1804年、世界で初めて全身麻酔下による乳ガン摘出の外科手術に成功した華岡青洲が麻酔薬として使ったことで有名なのだそうだ。

しかし、そこは麻酔薬。一歩間違えれば猛毒というわけで、この花はどこを食べても毒!
食べてしまうと、幻聴、幻覚、妄想、瞳孔散大、けいれん、呼吸困難...ひどい目に遭う。
やはり、「ダチュラ」」という呼び方の方が、ふさわしい気もする。

つぼみをオクラと間違えて食べるとか、根をごぼうと間違えて食べてしまうことがある...そうなのだが、ひっこぬいて「ゴボウだ!」と思って食べるのだろうか?それに、つぼみは、やはりオクラみたいにネバネバしているのかな。よほど飢えていないと、間違えて食べたりはしそうにないけれど...

地べたに落ちている実を食べてしまう、うちの子は要注意?


来年は、満開のダチュラを撮りたいな。

Datura3