「日本文学の革命」の日々

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新年会

2009-01-04 16:02:07 | 日本文学の革命
昨日1月3日 いとこの両親の家の新年会に呼ばれたので、行ってきた
正月も相変わらず文学ばかりしていたので、これがはじめての外出だ
兄貴やいとこも来ていた
すき焼きや刺し身をご馳走になったり、上等の酒を飲ませてもらったり、犬と遊んだりして、ようやく正月らしく過ごさせてもらった

兄は僕などと違って身分的に安定した公務員で、給料も自動的に上がるので年収が900万にもなっており、さぞかし安楽に暮らしているなと思いきや、そうでもないらしい
奥さんとの不和はますます深刻になっているそうだし、長男は学校でいじめられて不登校になりかかっているし、幼い次男は兄に対してむやみに“かかと落とし”攻撃をしてくるし(この次男は奥さんの方によく似ている)、毎日たいへんだそうだ

遊び人のいとこは、これが何度目になるのか(僕にもよく分からない)、新しい女性と結婚するそうで、近々沖縄で結婚式を挙げるという。今度の相手はネールアーティストの人で、彼女のたっての希望で、わざわざ沖縄まで行ってするのだそうだ
今度こそ落ち着けばいいのだが

今回の新年会には、東京近郊に住んでいるおじも来ていた

このおじは一族の中でも変わり者で、昔は日活俳優みたいな美男子だったそうだが、結婚せずにずっと独身のままだった
山とカメラを愛して、愛用のカメラを携えてはしょっちゅう山登りを楽しんでいた
僕も何度か子供の頃、このおじに連れられて南アルプスの山々を登ったことを覚えている
おじのマンションにはカメラ専用の部屋があって、何十台ものカメラが大きなガラスケースの中に飾られており、また自分が撮った山の写真が壁一面にかけられて、写真を収めたアルバムもそれこそ山ほどあった

山とカメラ以外におじが愛していたものは、本だった
カメラの部屋以外は、すべての部屋が本で埋まっていたといっても過言ではない
壁という壁には本棚がびっしりと連なり、床にもあちこちに積み重なって、ベッドも本に囲まれていてたどり着くのも一苦労だ
数学の本だとか法律の本だとか社会学の本だとか、とにかく難しい書物がずらっと並んでおり、子供の頃それらの本を見ておじに畏敬の念を覚えたものだった

こういう本は会社の仕事とはなんの関係もないもので、おじはまったくの趣味・道楽として読んでいたのだ
本人は昔弁護士になりたかったそうだが、家の都合でそうもいかなかった
こういうのを趣味で終わらせずに、社会的な仕事にも生かせることができたら、おじのためにどんなによかったろうと思う

そのおじも今ではすっかり老人になってしまった
昔は頑固で偏屈で、孤高を保っていたのだが、このごろは一人ぽっちの生き方がさすがに淋しくなったのか、親戚の集まりにはちょくちょく顔を出すようになっている
それで今回の新年会にも来たのだろう

僕は昔からこのおじに親近感を持っていて、一族の中で一番自分に近いものを感じていた
それで今回の新年会におじがやって来ると聞いてうれしかったのだが、会うとやはり意気投合して、酒を酌み交わしながら議論となり、「いや、おじさんの意見を言わしてもらうとだな、天皇は京都の御所に帰っていただき、純粋な議会共和政治を実現すべきだ。そうしないといつまた戦前のように暴走して、自由が失われてしまうかも分からない」「いや、そんなことはないでしょう」などと、およそ正月にふさわしくないヘンな会話となった

おじは久しぶりに一人ぼっちでない家族的な正月が送れたので、酒で赤くなった顔をにこやかにして「今年はいい正月だ」と言ってくれたのが、なによりうれしかった
おじはその日飲みすぎてつぶれてしまい、いとこの家に泊まることになった

それぞれいろいろ苦労の多い生活を送っているが、この中でも一番苦労の多い、というよりも「危険」な生活を送っているのが僕らしい。集まった全員が僕のことをそう見なして、心配していた
「文学なんかとっととやめて、まともな職につけ」という無言の圧力が感じられるので、弁解するのも一苦労だった
だがおじは妙に納得してくれて「人生なんかアッという間に終わってしまう。好きなことをやれ」と言ってくれた

今日で正月休みも終わる
明日からは今年度が本格的に始まる
今年こそは「日本文学の革命」を名実ともに実現させてしまいたい

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