「日本文学の革命」の日々

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ホリエモンの失敗

2006-01-24 21:37:37 | 日本文学の革命
昨日9時にテレビをつけたら特番がやっていて、何事かと思ったらホリエモン逮捕のニュースだった
ヘリコプターまで動員しての護送の実況、なんだかテレビ局の復讐心まで感じられて、すっかりホリエモンがさらしものにされていた

なぜこういう結果になったのだろう
選挙で武部幹事長に貸しを作り、経団連にも入会し、伸びようとしていた検察の手は伸びないはずだったのに

おそらく小泉首相に敵対する勢力が、一気に堀江逮捕へ押し切ったのだろう
だが原因はもっと深いところにありそうだ

一番の原因は、去年のフジテレビとの抗争の際、堀江が「裏切った」ことにあると思う

彼は抗争の際「テレビの終わり」を宣言し、インターネットによる新しいメディアの可能性を開くようなことを言った
このときこの抗争を見ていた実に多くの人々が堀江を支持したのである
閉塞した状況の中で「天窓」が開かれたかのように彼を歓迎したのである
もちろん保守的に反発した者たちも多かった
しかしそれを圧倒するほどの大勢の人々がホリエモンに期待したのである

政治家の中にも堀江を支持した者がいた
宮沢喜一も苦境に立つ堀江を支持するようなことをテレビで口にし、今は亡き後藤田正春も堀江の味方になり「その代わり言っただけのことはしろよ」と言っていた
宮沢喜一は国の金融・財政部門の大御所であり、後藤田正春はかつて検察のトップだった人間だ
このような政治家が庇護していたなら、今回の堀江の逮捕はあり得なかっただろう

だがあきらかに庇護は失われていた
堀江が逮捕されたらまずい小泉首相の側にも、断固堀江を守るという意志はなかったようだ

そして決定的には、国民のほとんどが堀江を見捨てたのである

これはすべて彼が「裏切った」ことによるものだ
フジテレビとの抗争の際にも、彼にははじめからメディア改革に本気で取り組むつもりがなかった
口先だけで国民をだましただけで、本当は騒動を起こして金儲けすることだけ、自分の会社のブランドと株価を吊り上げることだけ、それだけが目的だったのである
彼はあれほどまでに彼を支持した人々の期待を裏切ったのだ

そのおかげで、堀江はフジから440億円もの金を巻き上げることができた
しかしそのおかげで、彼は彼を支持した人々の信用を失い、憎しみと軽蔑さえ受けるようになったのだ

こうなったらもう誰も彼を助けようとする人はいない
日本の金融の大御所宮沢喜一も―彼が堀江を助けようとしていたら、検察も黙っただろうに―おそらく「つぶしていいよ」とシグナルを出したのだろう
そして今回の逮捕になったわけである

堀江の犯した失敗は、彼が成すべきことをしなかったこと
人々が彼に期待をかけたメディア改革を、口先ばかりではじめからするつもりがなかったこと(自分から名乗りをあげたというのに!)
そればかりか、それを自分の金儲けの道具として利用したこと

その結果彼を助けようとした人々からも信用を失い
それが堀江の没落を招いたのである

しばしば堀江は「稼ぐが勝ち」と言っていた
しかし金以上に重要な人々の信用を失ったことで、彼は失脚したのだ

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