ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【広島弁】難波先生より

2016-12-27 14:37:16 | 難波紘二先生
【広島弁】
 12/10土曜日、買物があるという家内と久しぶりに一緒に広島市内に出かけた。広島駅から乗った市中心部行きの電車の中で、「ほいじゃけん」(だから)、「◯◯しちょる」(している)などの広島弁が若い女学生の間で普及しているのに驚いた。東広島市は、広島大学移転後に形成された「新興学園都市」なので、広島弁はここではいまや死語に近い。会合は広島市内ANAホテル内の料亭で開かれた出身教室同門会の忘年会だったが、ここでも広島弁を話す人がいなかった。
 「広島弁はもう絶滅か…」と思ったが、12/25「日経」文化欄:安部啓治氏の「方言辞典<あずる>職場救う」という記事を読んで驚いた。「周南」(山口県東南部)の方言としてあげられている、「あずる」(手こずる)、「つばえる」(ふざける)、「きっぽ」(瘢痕)、「つっぺ」(あいこ)、「えらい」(きつい)、「ほとびる」(ほころぶ、ふやける)などは、「いらく」(乾く)、「はなえる」(始める)の2語を除いて、私に理解できたからだ。これらは古くから私のリーディング語彙、リスニング語彙、スピーキング語彙に入っている。
 生まれたのは広島市、戦中に現在の安芸高田市に疎開し、育ったのは現在の三次市三和町という備後の寒村だ。本格的な広島弁を吸収したのは、広島市内での高校の寮時代かも知れないが、上記の語彙はすでに中学時代に使っていたように思う。広島市では当時「傘に入れてやる」ことを「傘に載せる」と表現していて、大いに違和感があった。寮生活では三原市や瀬戸田町や県北東部の町からの寮生もいて、いろんな方言に親しんだのを懐かしく思う。

 記事で読むかぎり「広島弁」と「周東方言」は9割方共通していると思った。
 前に「宇和島方言」と広島弁を比較して思ったことだが、まったくのローカル用語というのは意外に少ない。執筆者にもこの点を伝えたく思った。

 この前、新幹線で新神戸から福山まで、インドネシア人の青年IT技術者と相席になった。初め日本語で話しかけたら通じないので外国人と知った。英語に切り換えたら何の不自由もなかった。インドネシア語はマレー語の系列に属し、広義の「オーストロネシア語」に属すると逆に教わった。ただ宗教はイスラムだそうで、「ISが東南アジアに波及したら、えらいことになるな」という点では両者の意見が一致した。
 方言が滅びるのは残念だが「熱力学第2法則」に随えばやむをえまい。それよりも「グロービッシュ」の普及により、世界中の誰とでも、普通の話ができる世界を私は期待する。理性的な対話が可能であれば、世の中の大抵の問題は平和裡に解決可能だ。


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