ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

3-28-2014鹿鳴荘便り/難波先生より

2014-03-28 09:44:53 | 難波紘二先生
 「袴田事件」の再審が決まった。ギネスブックにも載っている世界一長い裁判だそうだ。
 http://ja.wikipedia.org/wiki/袴田事件


 1966年6月、この事件が発生したとき、医学部4年生で卒業試験に没頭していたせいか、この事件が起きたときの記憶がない。
 誤審はずいぶん前から指摘されており、一審判決を書いた陪席判事の熊本典道は「無罪という心証」だったのに、他の2判事に押しきられるかたちで同意したのを恥じて、後に判事を辞職し、弁護士となり再審請求弁護団に加わっている。


 ところが、この時の裁判長及びもう一人の陪席判事のことは、名前も明らかにされていない。
 秋山賢造「裁判官はなぜ誤るのか」(岩波新書, 2002)も、裁判官から途中で弁護士に転じた人の著書だが、この「袴田事件」の記述も、「ある全国紙静岡版による<有罪判決>に毒され、…予断、偏見を抱いた裁判官が判決を誤った事例である」と書いてあるが、新聞社の名前も、予断を抱いた裁判官の名前も書いてない。
 どうして司法の世界はこうも秘密主義なのだろう。


 医者なら過失で患者を死なせても、氏名を曝される。誤審で無実の人に「死刑判決」を下した判事は名前を曝されるのが当然だろうと思う。医師が医道審議会で医師免許を剥脱されるくらいだから、司法資格剥奪があってもよいだろう。
 裁判官に予断を与えるほどの「全国紙」となると、もう一紙しかないが、その名前も曝されるべきだ。


 それよりも、今回の事件は日本における「死刑制度」存続について、考えなおすよいきっかけとなることを望む。もし袴田死刑囚の死刑が執行されていたら、どうやって償うことができるだろう。今回のメルマガでは、STAP細胞事件と裁判官について考えてみました。
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