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この懐かしき本たちよ!

まだ私の手元に残っている懐かしい本とそれにまつわるいろいろな思い出、その他、とりとめのない思いを書き綴りたい。

# 579 米国映画 「打撃王」

2009年04月24日 | 映画、ドラマ
私はこの米国映画「打撃王」(原題 The Pride of the Yankees)を中学生の頃見た。毎日一緒に草野球をやっている近所の年上のYさんが、汽車に乗って町の映画館に連れて行ってくれた。終戦後数年たったころだった。

Yさんは私より3~4歳年上だったろうか。国民学校の高等科(今の中学2年までのコース)を出て、近くの炭鉱に就職していた。
Yさんは、仕事が終わると毎日私たち中学生の草野球の相手をしてくれた。
Yさんは朝早く仕事が始まるため午後3時に終業となる。そして学校から帰って来る私たちはボタ山を自分たちで整地してグランドとして使えるようにした場所に集まって毎日野球をやっていた。
その頃、日本でサマー・タイムを採用していたせいもあろうか、私たちは放課後毎日Yさんと十分な時間をすごすことができた。


ゲイリークーパー主演、ベイブ・ルース特別出演のこの映画は1942年映画のようである。ミューヨーク・ヤンキースのゲーリック選手を主人公とし、ゲイイリー・クーパーがこの役をやっていた。

ゲーリック選手は小児麻痺で選手生活を続けられなくなって引退する。最後は悲しい結末である。

妻がゲーリックをよく支える。

当時私はこの映画の筋はよく追えなかった。ただアメリカの生活の様子がまぶしかった。

終わってからYさんと一緒にまた汽車に乗って私たちの住んでいた村に帰る途中に、
Yさんが私に、将来何になりたいかと聞いた。私は何も答えられなかった。自分は何になるのかわからなかった。
(終戦前であったら、小学生の私は、海軍兵学校に行って飛行機乗りになって戦死するのだと言ったかもしれない。)

Yさんは、自分はプロ野球の選手になりたい、と言った。

Yさんはその後、町に出て作業用エンジンの販売特約店で働いて修理やメインテナンスの技術を身につけた後、ご自分で作業用エンジンの販売特約店を開いた。

久しくお会いしていないが、お元気でお過ごしのことをお祈りしたい。

この映画のDVDのカバーを見るたびに、私はYさんのことを思い出す。

今、この映画を見ると、ルー・ゲイリックとその父母との愛情、ルー・ゲイリックの妻とのめぐりあい、嫁と姑との間の問題、病を得てからのゲーリックに対する妻の支え、等々心の熱くなるいい映画である。もちろんプロ野球が舞台であることはプロ野球フアンとしてはなんとも嬉しいことであろうが。


画像:米国映画「打撃王」DVD カバー

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