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これからのMOTO1オールスターズはどうなるのか・・・コース編

2006-09-14 | スーパーモタード
これからのMOTO1オールスターズはどうなるのか・・・
不安な人や疑問な人がいると思うので、私は私なりに考えてみた。
もちろんこれからのコメントは、私自身の考えなので、誰かを誹謗中傷する物ではない事を先に言っておきます.
私がフランス選手権と世界選手権を見てきて、これからどうしたいかのコメントです。

そもそも、MOTO1オールスターズは今どんな方向に進んでいるのかが判らないのが現状。
AMAを見ていないが、Xゲームが究極としてあれを目指したアメリカ的なモトクロスコースにしたいのか?
それとも世界選手権のコースでヨーロッパ的な初心者でも一応は走れるけど奥が深いコースにしたいのか?
実際アメリカAMAのコースを目の前で見ていないが、Xゲーム的な2連やフープスはまだ日本には必要ないと私は思う。
複数のテーブルトップとバンク+フラットダートを混ぜたコースが最適だと考える。
なぜか?
日本はまだモタードの歴史は浅い。あの何十年もスーパーモタードを行なっているフランス選手権ではテーブルトップと大きいバンクやフラットダートが基本だ。今まで3年間スポットで9戦出場して来たが、未だかつてフープスと2連ジャンプは無かった。全く危なかったためしがなかったのだ。

フープスと2連ジャンプがないと見ている人は面白くないのでは?と考える人がいる。
それは、見てる人を喜ばすには良いが・・・はっきり言って今、日本はまだオンロードライダーも入る余地を設ける必要が有る。オンロードライダーの中には土が嫌いな人がいる。それはしょうがない。モタードではなくスーパーターマックに行ってもらうしかない。ただ、少しでも土に興味があるロードライダーは、とりあえずジャンプを体験させたい。
勢いで飛ばさせる事だけは辞めさせたい。確実に徐々に飛距離を出してそのうちテーブルトップを飛び越えて行く快感を味わってもらいたい。
実は2連ジャンプともなると予選では勢いで飛ばざるを得ない状況になる場合が有る。これはとても危険だ!
もちろんモトクロスライダーから見たら屁でもないジャンプ。
オフロードを多少かじっているロード出身ライダーでも怖いし、2つ目のこぶに刺さる場合もある。
オンロードライダーがオフロードが下手なだけだと言われる場合もある。
そう、下手です。けど、今一生懸命みんなオフロードの練習はしている。モトクロス出身ライダーレベルに近づく為に・・・。

ただロードライダーへの過保護も良くない。このバランスは難しいとされている。
しかし、フランス選手権にライダーとして出場して、イベントも自分でおこなって判った事は、
フランス選手権・・・いや世界選手権のコースをみて危険なコースを造らない様に作っている事が判る。(たまに危険な物も有るが・・・)
コース側は最低限レースになる様に最低限安全なコースを設定する必要が有る。

これからのオールスターズは、コースアドバイザーも必要に成るだろう。
実際2004,2005年のフランス選手権では、ボリスシャンボンの師匠、ジル・サルヴァドーレさんが何かしらのコースのアドバイスを全コースおこなっていた。
しかし、このようなアドバイザーも日本にはいない。
じゃあ、どうするか・・・
まずは、主催者なりをヨーロッパに連れていき、何十年もノウハウが詰まったレース&コースを見てもらう。
これなら私でもお手伝い出来るw
次は、アメリカの方にももちろん行ってもらって、比較しながら良いところを真似する。Xゲームを真似しない様に・・・。
もちろん真似をするのは、今の日本人のライダーのレベルに合わせて安全を確保するのが前提。

ううううーーーーもっと、ここで言わせてくれ~・・・

テーブルトップが何個か、多数のバンク、プラス何個かのコブで十分だろう。
テーブルトップなら飛べない人も徐々に飛んで様子を見ることが出来るし、モトクロス出身のライダーは低く遠くに飛ぶ技術が有るから、ロードのライダーよりは早く通過することが出来るだろうから不利にはならないだろう。
スーパーモタードはモトクロスライダーが有利なのは、モトクロスマシンを使っている時点で、しょうが無い事なのでいかにダートの腕を近づけられるかが勝負だろう。
フランス選手権でも昔はロードバイク出身の人がたくさんいたそうだ。しかし、減った。
それはオフロードマシンを使う以上モトクロスをやっている人が有利。
そんな事はとっくの昔からライダー達は知っている。しかし、未だにロードからモタードに来る人がいっぱいいる。
なぜだ?
僕はストリート、エクストリームスタント、ロード出身の私がフランス選手権に出て判った事たくさんある。
コースが難しすぎず、奥が深い。コース自体は単純だが奥が深い。
奥が深い競技だから、楽しいのだろう。ロードの人にも出やすい環境だ。
私の所属するチーム「レドゥロー」の社長アレックスは22年もモタードをしている。現在47歳。今もオープンクラスで優勝を繰り返している。そんなライダーもずっと続けられる環境が有るのだ。奥が深い証拠でもある。

先を急いで、コースを難しくして(モトクロス的なコース)、モタード入門者を減らしてしまったら先は無いだろう。

私ごときが偉そうにコメントしてしまったが、これからもフランス選手権に行って交流を深め、良いところをどんどん取り入れて行きたい。もちろんフランス選手権のコースがすべて良いわけではないが、あちらのコースはスーパーモタードの先輩でもあり、たくさんのノウハウが詰まっている。根本的な社会的・風習・生活など全く違うが、レースに出ている見ている限り真似出来るところはたくさんある。どんどん真似してほしい。
ただ、雑誌で見たり映像で見たからと言ってそれを元にコースを造るのだけは辞めてほしい。

コースを造る上で、フランスはフランス、日本は日本だから・・・という鎖国的なコメントを聞いた事があるが、程度レースの基本が出来てからオリジナルティーを出す必要が有るだろう。
なんといっても今のMOTO1はMFJにして国際格式にした以上、海外に出て行くライダーも出てくるだろうから、日本は日本とは言っていられない・・・。ある程度世界のレギュレーションやコース設定を見習ってほしい。

いろいろコース設定の話を言わせてもらいましたが、作る側も大変な事もイベントをちょこっとやっているので判ります.

<今回のキーワード>
・ジャンプはテーブルトップ、又はシングルジャンプ
・2連ジャンプ、フープスなどのテクニカル的な物は作らない。(Xゲームは世界でもトップライダーだけのイベントなので参考にしてほしくない。)
・他、フラットダート、バンク、コブ。
・ヨーロッパ的なコースが日本には合うだろう。

十分面白いコースが出来ると思うんだけどなぁ・・・

ちなみに今回のMOTO1鈴鹿ツインサーキットはかなりフランスのコースに近いタイムとコース設定、路面のコンディションでした。とても面白いコースでした。アスファルトに出た土は滑りやすくなってスライドコントロールの意味も出てくる。ワダチが出来やすい土だったので、毎回コースをブルで整備するのはとても評価出来たと思います。
しかし、走ってみてやはり2連ジャンプはいらない。テーブルトップで十分でしたね。(本当は2連ジャンプは好きだけど勢いで飛んでしまっているライダーのリスクは大きいな。)

実は前日のミーティングで、「あの2連ジャンプ、佐野君(しんよさん)大丈夫だよね?」と聞かれ
今さら、あの谷を埋めてテーブルトップにしてくれと言える状況ではなかったので、「まあ路面さえ乾いていれば問題はないでしょう」と答えました。最終的には、けが人続出で失敗でしたね。
私は選手会代表とはなっていますが、どこまで発言していいものか困っています.というのも皆さんの意見をすべて聞いてからの発言になっていないから・・・

とにもかくにも、エリア選を含めモタード全体を盛り上げて行こうと思っています.
選手とコースが一緒に育って行く様に、これからも皆さん一緒に頑張りましょう。
よろしくお願いいたします.

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19 コメント

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その通り! (mikami)
2006-09-14 04:49:27
次の号で書きませんか。いい内容です。でもまあ、読者に見せる必要はないか。

僕も個人的には昨年のオーバーオールのコースのようなダートがベストだと思いますね。
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うーむ (#66 BIGTANKはるき)
2006-09-14 07:41:37
こうした視点のでの記事作りをしたいと思うなぁ。すでに歴史のあるものが、その様式から何を得て、何を失ってきたのかを考え、そこから学ぶのは大切ですねよね。



ぼくもオーバーオールのコースは、毎年「いいな、コレ」と思います。「難しくないけどダートであることの意味があるダートセクション」って感じかな?



スーパーモタードが、しょぼいロードレースや、簡単なモトクロスになりませんように…。
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Unknown (sada_mix)
2006-09-14 08:57:48
裏庭や裏山で小さい頃からオフロードに慣れ親しんで

オンロードへ転向する海外のライダーと違い

日本の場合、18歳でオンロードデビューするライダーが多く

それに比べオフロード出身者は平均的にデビューが早い為

オフロードスキルの差が出るのではないでしょうか。



個人的な意見としては

日本でスーパーモタードを開催する上で

潜在的な競技人口の多いロードレース出身者を取り込むのが

これからの参加者の増加に繋がると考えます。



興行的にもモトクロス、ロードレース、ダートトラック等

異種混合競技的なSUPER MOTORS(ギンドール)の様に

様々なジャンルのライダーが競り合うレースが

観客数の増加に繋がるのではないでしょうか。



シーズンオフのオールスター戦は

MX選手はもちろんの事、

RRからSUZUKIの渡辺選手やHONDAの辻村選手

moto GPからニッキーヘイデン選手など

現役のトップライダーを呼んでレースをするのはどうでしょう。



その為には競り合いになるコース設定が必要で

モトクロスライダーが有利になるコース設定ではいけません。

またオフロードスキルの違うライダーが交錯して

怪我をしやすい2連ジャンプは必要ないと考えます。



まずはワクワクする競り合いが見たいのであって

付加価値としてのドリフトやジャンプなのです。

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そうそう (あぶ@ふくざわ)
2006-09-14 11:58:17
>Wヘンシュチョ

オーバーオールならアフリカツインでも(ry



怪我の心配の少ない設定にして欲しいですね。次の日の仕事に差し障りのないように。

飛ばない(飛べない)理由のほとんどは、これにつきると思いますけどね~。

えぐいコースにするならモタードライダーとして

飯食えるようになってからのような気がしますが・・・。



参加型全日本である限りは、新世さんに同意ですな。(あ、あくまで個人的な意見ですよ)
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Unknown (OPB)
2006-09-14 15:37:42
いいねw



で、やっぱり君にしか言えない物があるんだなこれが



それはやっぱり体験していることの強みだと思う



すまんがもうちょっとこの役目をオネガイ(ハァト
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Unknown (きっし~)
2006-09-14 23:06:04
見事です。

全く以って同意見です。

本場のレースに出たことはありませんが・・・

(見たことはある)



方向性や考える事、立場など色々あるかとは思いますが、現在のMOTO-1(JAPANモタード)の現状と問題点を的確に文章にて書かれてますね。



ロード経験しか無い私ですが、ダート自体を拒否してる訳ではありませんし、ターマックだけにして自分が有利になりちとも思いません。

しかし実際今回の鈴鹿戦を見ても怪我人が出てますので、問題提起をする必要があると思います。

しかし私のような”結果の残せていないロードライダー”では何を言っても言い訳のように捕らえられがちで、聞き入れてもらえ難いし、自分でも言いにくいのが現状です。



このような考えを経験もあり、発言力のある方が発言すると言う事はとても意義のあることだと思います。



僕はモタードはモータースポーツの入り口としては悪くないカテゴリーだと思っています。

だから参加者をどんどん増やしたいし、入り口に立ってもらいたい。

しかし現状のようなことが続くと先行き不安になりますし、薦めることも出来なくなってしまいます。



僕も頑張って良くして行きたいと思っていますので、力になれる事があれば何でも言ってくださいw



PS この文章をコピペで私のブログに貼り付けても良いですか?

多くの人に考えて貰い、より多くの意見を聞きたいと思いますので・・。
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Unknown (ツヅキ)
2006-09-14 23:19:14
非常に感銘を受けました。

私は観客側の人間ですが、観ていて面白いと思うレースは、実力の拮抗したライダーがガチンコの競り合いをするレースです。

現状(暫く先も)の日本モタードでは、トリッキーなセクションは危険なシーンを作るだけだと思ってました。まあ、勿論一部のライダーさん達には問題無いのかもしれませんし、転倒シーンを観たがる観客も居るのかもしれませんが・・・



これからも良いレースを観れるよう、当事者である主催側・ライダーの方々が意見交換をしていって、moto1を盛り上げてくれたらと思います。
返信する
難しいね (玉子)
2006-09-15 01:24:56
どーも

いい話だね。

自分も一歩引いた立場になったので、

みんなのためにできること探してみます。

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いいと思うよ!! (TAI)
2006-09-15 02:48:22
賛成^^

俺もそう思うね!!



このままそっちの方向にいくと、みんな離れていく可能性が高いね。。



問題はその奥が深い楽しいコースを、どこのサーキットが造ってくれるかだな。。

実際にフランスいって走ってみたいねww

あぁ~

ていうか、バイクに乗りたい@@
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すいません、ライダーじゃないけど。 (コンドー)
2006-09-15 06:22:14
選手じゃない僕が、ここで何か書くことにちょっとためらいが、、、、。

でもこのとこは、とても気になっていたことなので書かせてくださーい。

MOTO1はどこに向かっているんでしょうか。

・・・それ、とても気になっています。

そこが見えると、今、どうしたらいいのかも見えてきますよねー。

(ちなみに誰がそれを考えるんでしょうか、、、。)

向かう先がイメージできていたら、今の時点でのコース設定もどうすればいいのかが見えてくるんじゃないでしょうか。

2年後、5年後、10年後、MOTO1の具体的なイメージがうかびあがってくると思ったりします。

問題は、そこらへんのことに気づいていたり、関心をもってる人のほとんどが参加する側の人達だということじゃないすかね。

つまり、気がついてもどうにも行動しにくく、形にしにくい。

ある一部の人は気がついて行動しています。が、思うようにはいっていません。し、その一部の人にとても大きな負担がかかっているように僕には見えます。

MOTO1全体を長期のスパンで考え、実際にそのことについて行動を起こしている人がその人だけだからです。

今年MOTO1を周囲から見てきて強くそれを感じています。

今回のコースのことも造る前に話しにあがっていたようです。実際に作業する寸前まで話しは進んでいたようです。が、いろいろな事情で、その作業に加わることができなかったみたいです。

コース設定にかぎって言えば、どのようなコースに(ダート部分を含め)すればいいのかということはつかめているようです。まさにSHIYOさんの言ってることと大枠同じでしたよ。

が、そにはかなりの費用がかかることがわかっています。

5万円10万円単位で資金が不足しています。多額といえばそうですが、少額といえば少額ですよね、、、。これだけのことでコース設定ひとつうまくいかないみたいです、、、ほんとにザンネン。

(今回の鈴鹿TWINさんにかぎって言えば、鈴鹿TWINさんのかなりの協力が望める状況にあって、理想のコースが造れそうだと聞いていました。つくづくザンネンです)

ただ思うに、SHINYOさんのような意見が表に出てくることが重要かなと。この声が事前に鈴鹿TWINさんに届いていたら、もっとちがうコース設定になっていたんじゃないかと思ったりします。

・・・・・すいません、、とても気になったので書いちゃいました。

(っていうかMOTO1プロモーションズでなんとかしろよ!ってはなしですかね。一応やってはいるんですが、障害ばかりあってねー。)
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