日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

花見の旅in信州 2017 - 束の間の休息

2017-04-16 23:49:18 | 甲信越
宿に戻って長い長い一日が終わりました。これでようやく束の間の休息をとることができます。しかし明日は今日にもまして忙しくなります。晴れるのは午前のみ、夕方には雨が降り出すという予報からして、それまでにどれだけ動けるかが勝負だからです。一刻でも早く動き出すという前提で、朝食も六時半からでお願いしてあります。それでは明朝再びお会いしましょう…
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花見の旅in信州 2017 - 思い出の店

2017-04-16 23:15:51 | B級グルメ
高遠から伊那市街まで車を飛ばし、宿に入ってすぐさま一風呂浴び、とるものもとりあえず駅前へ出てきました。もちろん一杯やるためです。ところが、当てにしていた「月の轍」の店先に明かりがありません。しまった早仕舞いかと思いながらも、厚かましく温情措置を期待してそのまま向かうと、昨日から明日まで臨時休業との張り紙がorz
情報に頼らず自ら発掘した店に対しては、とりわけ思い入れが深くなるものだと先刻申しました。ここもまさしくその手の店です。他人様に自信を持って勧めるまでには至らないとしても、この店の広々したカウンターで、店長とお姉さんを相手に琥珀ヱビスを飲み干すひとときは、花見の旅における何者にも代え難い一幕でした。昨日振られた「しづか」については、先月訪ねたことで結果的には埋め合わせができたのに対し、花見でもない限り伊那に泊まる機会はまずありません。これにより次の機会は事実上一年後ということになり、実質二年の間を空けてしまうという、最も避けたかった事態に陥ってしまいました。
それはもう仕方がないとして、問題は代わりにどこへ行くかです。早朝から休む間もなく動き続けて、今から入れる呑み屋を探す気力は残っていません。チェーンの居酒屋ならいくつかあるものの、そこまでして呑みたいわけではなく、昼間買った酒を宿で呑む方がまだましです。しかしそれ以前の問題として、もはや呑むより早く休みたいという気分になってきました。昼のカリー以来水しか飲まずに走り通してきたとはいえ、空腹感も起こらないほど疲れ切っており、布団に倒れ込めばそのまま朝まで眠れそうな気がしました。しかしそれではあまりに淋しいと思い直し、再び出直すという経過です。

それで結局どこへ行ったかといえば、国道沿いのすき家でした。ただし積極的な理由があったわけではなく、この時間に開いている店といえばここしか思いつかなかったというのが実情です。他にガストと幸楽苑もある中、とにかく手早く済ませたいという心情も働きました。
有り体に言えば妥協の産物ではありますが、もちろん納得はしています。店を探す余力もなければ酒を呑む余力もないという疲弊しきった状況の中、せめて温かい食事で腹を満たしたい、それも手早くという願望に、そのまま応えてくれるのはこの店しかなかったでしょう。
加えてこの店舗にはささやかな思い出があります。高遠で花見をしたとき、ここで朝食をとってから向かったことがあるのです。その後年を追うにつれてチェーン店を毛嫌いするようになり、すき家にもすっかり無沙汰していた昨今ではありますが、巡り巡って再び世話になったのも何かの縁だったのでしょう。日曜深夜の伊那市街で、再び助け船となってくれたことに感謝します。
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花見の旅in信州 2017 - 五分咲き

2017-04-16 21:42:21 | 甲信越
その後30分少々かけて高遠城址を一周しました。半袖一枚ではさすがに無理があったか、後半は再び雨合羽を羽織っての夜桜見物でした。
あっさり終わったのは、毎年訪ねていて今更撮るものがないというのが第一ですが、それに加えて開花が思ったほど進んでいなかったという事情もあります。三の丸は五分咲きを過ぎて満開間近、一番早く開花する南口もほぼ満開だったのに対し、城内には五分咲きにもならない木が相当数あり、白兎橋の周辺に至ってはまだ蕾同然です。咲き始めの木から満開の木までが混在し、全体を平均すると五分咲きで、見頃にはいささか早いというのが現状です。明日から明後日にかけて雨が降り、それが上がって晴れたところでさらに開花が進んで、水曜あたりが最も見頃といったところでしょうか。そうだとすると、次の週末には花吹雪が舞うのかもしれません。

だからといって、来週末でもよかったかと、もう済んだ話を蒸し返しているわけではありません。十数年通い続けた甲斐もあり、満開、適温、無風の上に人出も少ないという、これぞ最高だと思える夜桜を何度か眺めています。必ずしもそれと同じものを期待しているわけではなく、咲き始めの閑散とした夜桜もある意味貴重だと納得しています。
何より避けたいのは、そもそもここに来る機会を逃すことです。繰り返すように、年に一度の恒例行事を一回逃せば、その時点で二年の間が空いてしまい、人生の残り時間を考えると計り知れない損失になります。極論すれば、高遠を訪ねること自体に価値があり、見頃かどうかは本質的な問題ではありません。自分にとって、高遠での花見とは欠かすことのできない年中行事の一つなのです。今年も無事戻ってこられたことに、何より感謝したいというのが偽らざる心境であります。
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花見の旅in信州 2017 - 高遠城址公園

2017-04-16 21:02:31 | 甲信越
案の定、石段を登りきるまでもなく汗がにじんできました。三の丸に着いたところで雨合羽を脱ぎ、半袖シャツ一枚の軽装で夜桜を見物します。
それは想定の範囲内だったのに対して、意表を突かれたのが人出の少なさです。何しろ町内に通行人の姿が全くありませんでした。石段を上がっていくのは自分だけ、下りてくる花見客もほとんどいません。一昨日まで一分咲きなどという情報が流れていたため、まだだと思った人々が多かったのでしょうか。
しかし、松本の急激な開花ぶりからして、高遠でもそこそこ咲いただろうということは予想できました。満開だった町内に比べれば当然遅れるものの、それでも五分咲きは完全に過ぎており、明日にも満開になりそうな勢いです。三の丸がこれなら、日当たりのよい南口などほぼ満開なのではないでしょうか。この先よほど冷えない限り、来週末までには相当散ってしまいそうです。安曇野はさておき、松本と高遠については今週末に来ておいてよかったということになります。
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花見の旅in信州 2017 - 高遠の夜桜

2017-04-16 20:08:08 | 甲信越
松本から高遠に転戦するのは二年連続です。黒沢川に長居しすぎて時間が押し、今年は松本から伊北まで高速道を飛ばしました。伊那市街を短絡する形で高遠の町内に入り、只今図書館の駐車場に車を止めたところです。
近年高遠には二晩を注ぎ込み、第一夜で一通りのものを眺めておき、第二夜は撮影を最小限にしてしみじみ名残を惜しむという使い分けをしてきました。今年の日程も当然それを前提にしたものです。しかし、出発前から懸念されていた最終日の天候が結局好転せず、明日は午前だけ晴れてくれれば上出来という見通しになりました。夕方からは無情の雨にたたられるというのが最新の予報であり、夜桜の時間帯はとりわけ雨足が強まると予想されています。往生際の悪い性分故、たとえ雨でも見物するつもりではいるものの、傘を差しながらでは当然ながら興ざめします。実質的には一夜限りという前提で、今夜のうちに観られるだけのものを観ておくつもりです。
気温は11度、念のため雨合羽を羽織って行きますが、耐寒としては適温無風で、石段を上がった頃には汗ばんでくるかもしれません。町内の桜はすっかり満開となっています。まだ散った様子はないものの、この陽気が続けば明後日あたりから散りだすのではないでしょうか。町内がこれなら城址も期待してよさそうです。
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花見の旅in信州 2017 - 黒沢川

2017-04-16 18:29:41 | 甲信越
日没までのわずかな時間でどこへ行くかと悩んだ末に、車を西に走らせ安曇野にやってきました。昼の部の最後を飾るのは黒沢川の桜並木です。
アルプス公園の状況からしても、安曇野の見頃がまだ先なのは想像できました。薄川に弘法山など、いまだ訪ねたことのない花見の名所が松本にはいくつかあり、それらに対する興味がなかったわけではありません。この後高遠へ向かうのであれば、そちらを訪ねた方が経路としても無駄がありませんでした。
それにもかかわらず馬鹿の一つ覚えに走ったのは、この桜並木にそれだけ思い入れがあるからに他なりません。居酒屋にしても、他人様の情報を頼りにして訪ねたところと、何の手がかりもなく自ら探り当てたところとでは、当然ながら思い入れが違ってくるものです。ここも何気なく車を走らせていてたまたま見つけた場所の一つで、その後も再訪を重ねるうちに、花見の旅において欠くべからざる場所の一つとなりました。わずかな時間で新規の場所を訪ねても、消化不良で終わるのは目に見えています。ならば見頃かどうかにかかわらず、思い入れのある場所で締めくくろうと考えた次第です。

こうして乗り込んだのが六時前、夕日は既に山の向こうへ沈んだ後でした。桜も昨日あたりからようやく開花しだしたと見え、見頃はまだまだ先という状況です。あと10分早く来ていればと落胆しながらも、今年もここに来られただけで十分と一時は納得しました。しかし、このまま引き上げようとしたところで閃くものがありました。対岸に回れば桜が影絵になるのではないかということです。
この狙いは見事に的中し、情緒的な絵柄を何枚も記録することができました。どのみち西日が当たったところで、この開花状況では記念撮影程度にしかならなかったでしょう。今日の条件下において最も絵になるものを持ち帰れるという点において、ここを訪ねたのは正しかったことになります。近年は雨が降ったり曇ったりして、日没間際に短時間立ち寄るだけで終わっていた中、会心というべき本日の夕景でした。
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花見の旅in信州 2017 - 北門大井戸

2017-04-16 17:17:11 | 甲信越
続いては北門大井戸が経路上に現れました。去年訪ねたときに散りかけていた井戸の脇の桜は、今日の陽気で一気に満開となったようです。以前見かけた方々なのかどうか、公園の片隅にあるテーブルでは、今年も地元の人々が花見の宴に興じており、井戸には彼等のものと思しき酒瓶が沈められています。去年のお盆に北陸でキャンプをしたとき、水が湧き出る臼で酒瓶を冷やしながらの晩酌は最高でした。それに桜が加わればなおさらでしょう。改めてうらやましくなる贅沢な花見です。
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花見の旅in信州 2017 - 山崎精一商店

2017-04-16 17:06:06 | 酒屋
西日は次第に傾いて、一分一秒が惜しまれる状況になってきました。朝から晩まで時間に追われる花見の旅らしい展開です。酒屋は素通りもやむなしとの方向に傾いていた中、幸か不幸か経路上に「山崎精一商店」が現れたため立ち寄ります。桜の切り絵で飾られた、春模様の店先が印象的です。

山崎精一商店
松本市元町1-8-17
0263-32-0020
平日900AM-2000PM
日祝日1000AM-1800PM
火曜定休
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花見の旅in信州 2017 - 護国神社

2017-04-16 16:39:34 | 甲信越
定跡に従い松本美須々ヶ丘高校から護国神社にやってきました。ほどよい広さの境内にエドヒガンとソメイヨシノの大木が林立し、それでいながら見物客は皆無に近い穴場中の穴場です。
それらの桜の中でも真打ちと呼ぶにふさわしい名木が、本殿の背後から突き出るように伸びたエドヒガンの枝垂桜の大木です。しかるに訪ねた時間が遅すぎて、主役は西側にある松林の陰に隠れつつあるところでした。普段はカリーをいただいてから松本美須々ヶ丘高校とここに立ち寄り、しかる後にアルプス公園へ向かうところ、今回に限ってアルプス公園を先回りし、なおかつあちらで時間を使いすぎたことにより、このような結果になってしまったわけです。ソメイヨシノが満開の一歩手前にとどまる中、エドヒガンは今まさに満開だっただけになおさら惜しまれます。とはいえ完全な日陰ではなく、斜めに差す西日で陰影ができた様子もこれはこれでよいものです。
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花見の旅in信州 2017 - 松本美須々ヶ丘高校

2017-04-16 16:14:25 | 甲信越
続いては松本美須々ヶ丘高校を訪ねます。グラウンドを囲むソメイヨシノは満開間近、高さと枝振りでは松本城、城山公園をも凌ぐ見事な桜です。昼過ぎに雲が増えて日が陰りがちになった時間帯もあったものの、三時を過ぎた頃から再び青空が広がってきました。松本へ来る度立ち寄るおなじみの場所ではありますが、見頃で快晴という条件は四年ぶりです。
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花見の旅in信州 2017 - 泉小太郎の枝垂桜

2017-04-16 15:49:09 | 甲信越
桜は蕾同然だと申しましたが、見頃の桜があるのを忘れていました。西向きの斜面に立つエドヒガンです。
もちろん初見ではありませんが、以前訪ねたときから変わったことが一つあります。園内の食堂が取り壊され、駐車場の跡地に入れるようになったのです。そちらへ向かうと、まず駐車場の片隅にエドヒガンの枝垂桜がありました。さらに進むと、園内の案内板にもある「泉小太郎の枝垂桜」をほどよい高さから俯瞰できる場所が。角が二本突き出たような独特の出で立ちを、絶妙な角度から眺めることができるばかりか、眼下には安曇野が広がるという絶景です。少し奥には今まで気付かなかったエドヒガンの一本桜があって、こちらは松本市街と重なるように佇んでいました。これも今回再訪したからこその発見です。
アルプス公園を訪ねたことで、駐車場の確保を気にすべき場所はなくなりました。しかし今度は傾いていく西日が気になり出す時間帯です。今からではそう遠くへ行くこともできません。松本の周辺で日没までの時間を使い切り、しかる後に高遠の夜桜を見物する流れになりそうです。
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花見の旅in信州 2017 - 常念岳

2017-04-16 14:50:51 | 甲信越
アルプス公園を訪ねたときのお約束、常念岳を一望するお立ち台にやってきました。桜の木の下にあるテーブル付きのベンチが空いていたため、そちらを拝借しています。
松本市街の気温が18度ということは、ここでは多少下がるのでしょう。しかし特筆すべきは気温よりも日差しの強さです。桜の枝で多少なりとも日差しが遮られるものの、照りつける日差しが焼けるように暑く、先ほど鏡に向かったとき、半日でこれかと思うほど焼けているのに驚きました。北アルプスの上空を大きな雲がいくつも流れる光景には、春というより初夏の気配さえ感じられます。この陽気がしばらく続けば、今は蕾の桜が瞬く間に咲いて散る可能性もありそうです。
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花見の旅in信州 2017 - アルプス公園

2017-04-16 12:54:54 | 甲信越
腹ごしらえを済ませたところでアルプス公園を訪ねます。市街の桜が散った後でも花見ができる、小高い山の上の公園です。松本城、城山公園の状況からしても、見頃にはまだ早かろうと思っていました。それにもかかわらずやってきたのは、前回霞んでしまった常念岳の眺めを目当てにしてのことで、桜を期待していたわけではありません。それだけに、人出も大したことはなかろうと高をくくっていました。ところが、普段はまず使われない下の方の駐車場に、かなりの数の車が止まっていました。まさかと思いつつそのまま車を走らせると、今度は路上駐車をしている車の列が。しまった満車かと覚悟しつつ、止められなければ退散するつもりで一応駐車場に入ると、運良く一台分の空きがあり、すかさず滑り込むという結果です。
開花がこちらの予想以上に進んだのかと思いきや、ここではさすがにまだでした。遠目に見ても蕾が色づいてはいるものの、注意深く見ていってようやく一輪、二輪開花したのが分かるだけです。今日の時点でこれなら、二、三日前まではまだ固い蕾だったのではないでしょうか。今日から開花が始まったということは、来週末でも花見ができる可能性は高く、こちらの見立てに誤りはなかったことになりそうです。

ちなみに、桜の咲く時期に再訪したかったのが、無数の桜が植えられている東側の斜面です。開花の時期に訪ねたことは何度かあるものの、最初のうちはこのような場所があること自体気付いておらず、初めて知った四年前は午後の遅い時間帯だったため、斜面が日陰になってしまいました。開花時期の日中に訪ねるのはそれ以来だったこともあり、日が当たったときにいかなる眺めになるのかを見てみたかった次第です。
朝から先手を打って動いたことにより、今回は首尾よく日の当たる時間に訪ねることができました。しかして目の前に広がったのは、彼方にかなりの高さの山が聳え、麓には浅間温泉から北へ向かって狭まる松本市街が横たわり、手前にあるマレットゴルフ場の斜面に沿って、桜色の絨毯が広がっている光景でした。上記の通り桜はまだまだ蕾同然ながら、桜に先んじて紅白の梅が盛りを迎えており、花盛りの様子もどことなく想像できます。そこから南の方を向けば、なだらかな芝生の上に並んだ針葉樹が空に抜け、その上を大きな雲が流れて行き、こちらは北海道を彷彿させる眺めです。いずれも早めの時間帯に訪ねたからこその発見でした。
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花見の旅in信州 2017 - メーヤウ信大前店

2017-04-16 12:06:14 | B級グルメ
城山公園から尾根伝いに北へ向かえばアルプス公園です。時間が経てば経つほど駐車場が混んでくることからしても、一度に行っておきたいのはやまやまでした。その一方で「メーヤウ」が開く11時半が迫ってきました。朝食抜きで空腹感も限界に近付く中、アルプス公園にどれだけ時間を使うかが読めない状況で、これ以上のお預けは少々辛いものがあります。早くいただきたいという心情が勝り、一旦下山し信大前店に乗り込みました。

このところ「メーヤウ」では毎度のように一悶着が起きています。先月は開店とほぼ同時に訪ねたにもかかわらず、信大前店の駐車場が埋まってしまうという誤算により、やむなく桐店に目標を切り替えたところ、ポークがあってどうにか救われるという結果でした。開店から5分と経たないうちに満車となってしまった前回の経験からすると、開店の少し前に乗り込んで待つ必要も出てこようと予想しました。しかるに城山公園を出るのが遅れ、現地に着いたのは開店を五分ほど回った頃でした。返り討ちも覚悟しつつ駐車場に入ると、幸い先客は一台のみ。しかし、それを確かめるや否やもう一台の車が現れ、隣の区画に素早く止まり、こちらに先んじて店へと歩いていきました。これにより、駐車場は今回も開店から10分経たずに埋まってしまったわけです。
駐車場の確保とともに信大前店で問題になるのが、カウンター席の狭さです。基本は四人、詰めても五人までしか収容できないところ、後に止まった一人客に先を越され、さらにはこちらが入店する直前にも徒歩の一人客が入っていき、今度は着席が覚束なくなってきました。結果としては最後の一つに滑り込めたものの、こちらについても紙一重だったことになります。桐店のバイキングが質の低下により大きく価値を落とす中、信大前店の価値が相対的に高まってきたところではありますが、駐車場も入店も争奪戦の様相を呈しているのだけはいただけません。
以前二時台に訪ねたとき、店内が閑散としていて拍子抜けしたことがあります。これに対し、開店と同時に乗り込むとこのようなことが起こりがちです。実は、混んでいたのはカウンターだけで、入った時点でテーブルには空きがあったのです。逆に、こちらが出る頃にはテーブルが埋まり、カウンターはお客が一巡して空きました。このことからすると、開店直後はそれをめがけてきた一人客で混む一方、テーブル席は少し遅れて混み出すという仮説を立てることができます。もし事実なら、横須賀の「銀次」、京都の「赤垣屋」などと同様、開店直後をむしろ避け、最初に入ったお客が出る頃を見計らって入るのがむしろ効果的ということになります。次回検証してみる価値はありそうです。

ちなみに今回気付いたのは、ライス、半ライスのおかわりだけでなく、初めから半皿分、一皿分多く盛ってもらえるようになったことです。いつも半ライスをおかわりしていることからすると、初めから半皿分増やしてもらった方が、注文の手間は省けることになります。しかし敢えてそれはしませんでした。というのは、最初の一皿をいただいてから半ライスをおかわりすると、皿の大きさよりも小さくライスが盛られてきます。その皿の空いた場所にチキンを移し、スプーンとフォークでほぐしながらいただくのがお誂え向きなのです。おかわりしても、最初から増やしても値段は変わらないだけに、価格差がつかない限りはおかわりでお願いしようかと思っています。

メーヤウ信大前店
松本市桐2-1-25
0263-35-6962
1130AM-1500PM/1700PM-2100PM
木曜定休
カリー二種類セット822円
半ライスおかわり50円
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花見の旅in信州 2017 - 城山公園

2017-04-16 10:54:36 | 甲信越
続いて立ち寄るのは城山公園です。事前情報では開花すらしていないはずだったこちらの公園ですが、ほぼ満開の松本城から予想できた通り、桜は早くも五分咲きを過ぎて見頃にさしかかりつつあります。当然ながら人出も増え、到着時こそ駐車場にはまだ余裕があったものの、それから30分ほど経ったところで、入りきれない車で路上駐車の列ができ始めました。おそらく午前中にはそれすら難しくなってくるでしょう。花見の時期は10時までには来ておいた方が賢明ということのようです。

毎回寄っているつもりのようでありながら、去年は時間がなくなって素通りし、一昨年は夜にしか行っておらず、三年前は天候が今一つで、その前年は駐車場に入れず断念したと過去の記録にはあります。五年前はそもそも松本で花見をしていないため、好天で桜も咲いている条件では実に六年ぶりということになるようです。
改めて眺めると、記憶していた以上にささやかな桜です。園内の中心にあるなだらかな芝生の斜面を囲む形で通路が巡らされ、その両側に桜並木が続いてはいるものの、高さと枝振りは特筆するほどではありません。
ここの桜のよさとは、木々の出で立ちよりも雰囲気にあるような気がします。混み合うのは駐車場だけであって、園内の人出はいたって適度です。美ヶ原の山並みを一望する広い芝生に、地元の人々がシートを広げて花見に興じていたり、片隅にある小公園で親子連れが戯れていたり、松本城にはない露店が並んでいたりするのが好ましく、松本城を表の名所とするならば、ここは地元客御用達の裏の名所だと常々申してきました。桜だけを写すのではなく、遊具にベンチなどささやかな点景とともに写したくなる桜です。

しかし、今回最大の収穫は桜以外にありました。ここのもう一つの見所といえば、安曇野と北アルプスを一望する螺旋階段の上の展望台ですが、その展望台の近くに小高い丘があと二つあり、その上にある東屋から北アルプスが見えるのです。特に中央の東屋のベンチに腰掛けると、正面にある木々の切れ目に常念岳の山頂が突き出ており、アルプス公園のお立ち台に勝るとも劣らない絶景が広がります。松本で必ず寄りたいと思う場所がまた一つ増えました。
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