日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 21:38:49 | 居酒屋
まずは去年予約満席で振られた「なかしま」へ二年ぶりの再訪を試みたところ、残念ながら店先には今回も予約満席の看板が。意中の店に振られてからここへ流れるのは、去年と同じ展開になりました。教祖おすすめの「よびこ」を再訪します。

金沢の「浜長」と同様、ここはれっきとした割烹です。ニス塗りの分厚いカウンター、正面に造り付けた扉付の食器棚、ぴかぴかに磨かれた厨房と商売道具、見た目にも美しい器と盛り付け、そして目の覚めるような美味と、何をとっても呑み屋の域を超えています。品書きがなくおまかせが基本となることも。ただし、勘定に戦々恐々とするほどではなく、格調の高さを考えれば納得できる範囲だったというのが、前回訪ねたときの印象です。そして、この印象は今回もほぼ変わりませんでした。
自分が旅先で同じ店を性懲りもなく訪ねるのは、新しく探すのが面倒だからではなく、同じ店を何度か訪ねて分かるよさがあるからです。かような観点からすると、相変わらずよい店ではあるものの、欲を言うならもう少し新しい発見があればより理想的ではあります。

しいて「新しい発見」を挙げるとすれば、居酒屋とは違う、割烹ならではの注文の仕方でしょうか。席に着くやいなや根菜を炊き合わせた突き出しが出るのは前回と同じだったものの、ここが一軒目であることを告げると、それでは何か作りましょう、刺身は召し上がりますか、といった具合に聞かれるところが前回とは違います。遅い時間だけに、はしご酒の場合もあろうと察したのでしょう。丸投げに近かった前回に対し、今回は腹具合と相談しつつ酒肴に煮魚と見繕ってもらいます。
「煮魚」として出てきたのは前回いただいたのと同じ鯛豆腐、と思ったところがよく見ると魚が違います。聞けばこれが「のどぐろ」というやつだそうで、滅多なことでは高級魚に手を出さない自分の貧しさを露呈する結果となりました。猫に小判ということか、鯛も勝る美味とまでは思わないものの、上品なすまし汁は割烹ならではで、汁一滴残さずいただきます。あとはおにぎりをいただいて完結です。
高級店には縁遠い身分とはいえ、ここで明朗会計を求めるのが筋違いということは承知しています。端数が500円だったということからすると、この店では500円刻みが基本になるのかもしれません。前回よりもわずかに安い勘定でした。鯛がのどぐろに代わり、その一方で品数は一つ少なかったため、結果としてこれだけ下がったのだと推察します。注文の仕方と予算の目安を知ったのが、再訪による新たな発見といえそうです。

★よびこ
松江市東本町3-61
0852-24-4092
1700PM-2200PM(日祝日定休)

豊の秋・李白
炊き合わせ
しじみの醤油漬け
お造り三品
のどぐろ煮付け
おにぎり
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中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 21:02:30 | 中国
只今松江の宿に着きました。蒸し暑さは相変わらずで、これではお盆の松本どころではありません。昨年の敬老の三連休で泊まった金沢などと並んで、近年では最も暑い旅先の夜といってよいでしょう。
出歩く気力も失せがちなところを、なんだかんだで呑み屋街へ繰り出すわけなのですが、松江の呑み屋の店じまいは総じて早いだけに、九時過ぎにもなると時計が少々気になってきます。鳥取と違ってある程度勝手は分かっているため、今回は新規開拓を狙わず、過去訪ねた店へ直行することになるでしょう。まあ、この暑さでは今更呑み屋街を探索する気力も起きないため、結果としてはなじみの店で一杯引っかけられれば十分ではあるのですが。呑み屋街への行き来には難儀しそうです。
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中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 20:16:34 | 中国
さらに列車を乗り継ぎ松江へ向かいます。
京都発が一本遅れた弊害として、列車の接続が悪いという点を挙げました。たとえば、12時台の列車で京都を出ると、鳥取から松江までは特急で直行できたのに対し、一本遅れたことによって特急が米子止まりとなってしまったわけです。しかも、そこから乗り継ぐ普通列車が特急に接続しておらず、14分という帯に短したすきに長しの待ち時間が出る上に、途中駅で後から来る岡山発の特急に抜かれます。とはいえこの特急に乗ったとしても、30分近く待たされた挙げ句に松江へ着くのが五分しか違わないのですから、これでは特急料金を重ねて払う意味がありません。その結果、直行した場合に比べて実質40分余計にかかると知りながら、この列車に乗り継ぐしかありませんでした。

実際には、京都を二時間遅く出て、松江に着くのが一時間四十分遅れですから、全体の所要時間としてはむしろ短縮されています。それにもかかわらず接続が悪いと申しているのは、自分にとって不要な待ち時間が多いからです。
鳥取から先で40分も余計に消費しながら、全体で逆に40分短いということは、その分鳥取での滞在時間が削られるということでもあります。京都を12時台に出ていれば、鳥取での滞在が二時間、松江までの移動が一時間半で合計三時間半だったのに対し、結果的には前者が一時間弱、後者が二時間強、合計三時間弱となって、京都からの通算では40分短くなるという寸法です。しかし、松江へ行くのに岡山ではなく鳥取経由としたのは、他ならぬ鳥取に立ち寄るためだったのですから、40分早く着いても、その代わりに鳥取での滞在時間が削られてしまっては本末転倒以外の何物でもありません。

このようにうまく旅程が組めずに無駄な待ち時間が出てしまうと、何ともいえない収まりの悪さを感じるものです。そればかりか、移動がこの時間帯になってしまっては、車窓も真っ暗で楽しめません。結果として本日の構成は失敗でした。やはり今夜は鳥取に泊まるべきだったようですorz

★米子2004/141K/2047松江
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中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 18:57:06 | 中国
最低限の用事を済ませて、短い鳥取滞在は呆気なく終了。列車を乗り継ぎ米子へ向かいます。
過去二年は日中に立ち寄っていた鳥取の街ですが、呑み屋の明かりがつく時間になると、いかにも山陰らしい海の幸が店先の品書きに並ぶなどして、なかなか心惹かれるものがありました。表通りをざっと眺めただけでもそうなのですから、自分の足で呑み屋街を一周すれば、事前情報に頼らずともよい店をいくつか見つけられるのではないでしょうか。しかしながら、今回は松江の宿を押さえてしまったため、後ろ髪を引かれつつも素通りせざるを得ないのが残念です。
古風で上品な松江と違い、情緒も何もなさそうな街とはいえ、少なくとも呑み屋と温泉だけは期待できそうです。鳥取に宿泊するのを次回の課題とします。また来年…

★鳥取1844/スーパーまつかぜ11(2011D)/1950米子
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中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 18:16:16 | 酒屋
毎度おなじみ駅前の「谷本酒店」に立ち寄ります。ひやおろしの時期にはまだ早かったか、これといった品はなかったものの、当店一推し「辯天娘」の純米酒が酒米を替えて五種類ほど出ていたため、その中から鳥取の酒米の代名詞というべき強力を選択します。

谷本酒店
鳥取市末広温泉町274
0857-24-6781
900AM-2100PM
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中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 18:01:59 | 中国
鳥取に着きました。この後は小一時間の間合いを経て米子方面の列車に乗り継ぎます。
京都発が一本遅れになったことの弊害は、松江に着くのが遅くなることと、列車の接続が悪いこと以外にもう一つあります。鳥取での滞在時間が極端に短くなることです。来た道を翌日に引き返した過去二年と違い、今回は岡山方面へ南下するため、鳥取に滞在できるのは往路の乗り継ぎの合間しかありません。つまり、今年は事実上年に一度の機会がわずか小一時間の滞在で終わってしまうのです。松江に比べてもあまりに地味な鳥取とはいえ、かくもおざなりな結果に終わってしまうのはまことに遺憾というほかありません。
これしきの時間ではできることも自ずと限られます。酒屋に寄って記念撮影を済ませれば、短い滞在時間はあっという間に過ぎそうです。
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中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 15:06:00 | 近畿
半日滞在した京都を後に、「スーパーはくと」で鳥取へ向かいます。去年に続き、今回も首尾よく先頭車最前列の特等席を確保しました。終点までの三時間、退屈する間はなさそうです。

★京都1451/スーパーはくと9(59D)/1753鳥取
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中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 14:07:57 | 居酒屋
再びバスに揺られて京都駅に戻りました。鳥取行の列車が出るまでは小一時間、実質的な持ち時間は30分そこそこです。ならば「第一旭」に並ぶ双璧「新福菜館」のラーメンで中〆とするのが最も順当でしょう。しかし、京都駅前にはかねてから着目していた店がもう一軒ありました。時間が押すのを承知の上で、今回はその店の暖簾をくぐります。立ち寄るのは「飯田屋惣平」です。

駅のロータリーからスクランブル交差点を渡った反対側に建つ、周囲のオフィスビルと同化した建物の一階にある白のれんは、遠目には和菓子屋か何かのようにも見えます。しかし、店先の品書きからして朝から居酒屋使いのできる食事処といった気配を察し、いつかここで呑む機会をうかがっていた次第です。
店内は向かい合わせに六人掛けられるテーブルが五つ、赤く塗られた相席の大きなテーブルが一つ、あとはへの字に折れ曲がったカウンターという造りです。そのカウンターの上と壁面には経木が並び、雑然とした「たつみ」とは対照的な整然とした美しさがあります。
時間も限られる中、すぐに出てくることと関西らしさの二点を基準にして、小芋の含め煮とはもの天ぷらを注文。小芋にまぶしたおろしたての柚子皮の風味がよく、残った出汁まで飲み干したくなる上品な味付けは期待通りで、これならはもの天ぷらも推して知るべし。時間さえあれば、酒一本と肴一品を追加し、あとは丼物か麺類で〆めたいところでした。

唯一惜しかったのは、店内があまりに静かだったことです。一人静かに呑むのを宗とする人間でありながら、昼時を過ぎ先客の去った人気のない店内には、いささかの違和感を覚えます。どうやら適度な賑わいも酒場の楽しみのうちなのかもしれません。店の造りと肴にかけてはこちらが勝っても、酒場としての楽しみという点では「たつみ」に軍配を挙げたくなるのですから、人間とは勝手なものだと思います。
しかし、駅至近、店の造りもこざっぱりして気持ちよく、関西風の肴が揃ってどれも良心価格というのはありがたいものです。三条四条の呑み屋街まで往復する時間がないときには、ここで一杯引っかけてから「第一旭」か「新福菜館」のラーメンで締めくくるのがよさそうです。

飯田屋惣平
京都市下京区塩小路通烏丸東入ル東塩小路町717-3
075-371-7297
1000AM-2300PM(LO)

日出盛
小芋含煮
はも天ぷら
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中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 13:02:15 | 居酒屋
三軒あると申した候補の中でいの一番に選んだのは、「たつみ」です。もう一つの候補であった新京極の「スタンド」が、誰にでも抵抗なく入れそうな古めかしい洋風の食堂なのに対し、こちらは京都にしては珍しい大衆酒場で、京都では木屋町の「よしみ」、京阪三条の「伏見」などと並び酒場好きの間では知られた存在でもあります。
この店が他の二店と違うのは、立ち飲みを主体としていることにあります。そのことが、立ったまま呑むという行為を好まない自分にとっては障壁となり、この店を遠ざけてきました。この点、手早く二軒を回るか、一軒に腰を据えるかという今回の状況ならば、首尾よく着席できれば腰を据えてもよく、立ち飲みせざるを得ないなら手短に切り上げてはしごすればよいことです。これはまたとない機会と思い立ち、今回初めて暖簾をくぐりました。

店内の中心にある正方形のカウンターは左と奥に合わせて6席ばかりの椅子を並べ、他の二辺は立ち飲みという造りで、左側に運よく一つだけ空席が。首尾よく着席し店内を改めて見渡すと、大衆酒場にしてはうら若いお姉さんが客席を差配し、小窓で仕切った左手の厨房では何人かの料理人がせわしなく立ち回っているようです。目移りするような短冊が壁面を埋め尽くし、そのどれも良心価格というのは、まさに正統派の大衆酒場といった感があります。
短冊は画用紙にマジック書きしたもので、カウンターも通箱を重ねた上に板を乗せた簡単なのだったりするなど、店の造りに関しては取り立てて感じ入るほどのものではありません。加えて盛り付けが雑なのは少々残念なところです。しかし、この店で特に見事なのは隣客の所作でしょう。右隣に座った野球帽をかぶった中年男は、奥の席に陣取る三人組の先客とは顔見知りと思われ、着席するやいなや軽く挨拶を交わします。それとともに瓶ビールと奴を注文し、それが空いたところで酒とへしこを続けるといった具合で、一挙手一投足に無駄がありません。しかも、よくよく観察すると奥の三人組は全くの別行動で、それぞれが勘定を済ませて立ち去りました。要は顔見知りの常連客がたまたま隣り合わせただけということです。そんな手練れの呑人達がどこからともなく現れて風のように去るという雰囲気がたまりません。四条河原町の交差点から一本入った迷路のような路地裏という立地も京都らしく、評判のほども納得できる一軒でした。

たつみ
京都市中京区裏寺町通四条上ル中之町572
075-256-4821
1200PM-2100PM(座敷 -2200PM)木曜定休

一番搾り・黄桜
よこ造り
満願寺焼
焼鳥
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中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 12:46:02 | 近畿
法要は先ほどつつがなく終了。しかし、駅までタクシーを飛ばせばどうにかという状況のところ、結局12時台の列車は見送りました。出し惜しみをしたわけではなく、そこまでして先を急ぎたくなかったということです。
二時間後の後続列車に乗った場合、鳥取からの乗り継ぎで無駄な待ち時間が出る上に、松江へ着くのが九時近くとなってしまいます。松江の飲み屋の閉店が総じて早いことを考えると、これでは松江の夜が中途半端に終わる可能性が少なからずあるため、12時台の列車に乗れればそれに越したことはなかったのです。しかし、松江の滞在時間を削る代わりに、京都で昼酒が呑めると思えば、埋め合わせは十分にできるともいえます。何より、あまりに先を急いでは、移動が旅に先んずるという本末転倒の状況にもなりかねません。京都での昼酒という貴重な機会をありがたく活かすことにしました。

大阪と神戸なら昼酒の選択肢は無数にあるのに対し、京都では少々勝手が違います。これは、正統派の和食を宗とする京都の文化と、明るいうちから酒をあおるという一見堕落した振る舞いとが相容れないということでもあるのでしょう。心当たりがあるのは三軒ほどです。持ち時間からして、手短に切り上げ二軒をはしごするか、一軒目に腰を据えるかの二者択一となるでしょう。
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中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 08:59:07 | B級グルメ
法要の時間にやや早いのを承知で始発の新幹線に乗ったのは、朝食がてらここに立ち寄るためでした。京都名物「第一旭」のラーメンをいただきます。
見た目にも美しい中華そばには、いかなる時も期待を裏切らない絶大なる安定感があります。しかも、朝方だけに店内はざっと七割という適度な入りです。三連休の昼時などに重なれば、取り付く島もなかったでしょう。観光地と同様、この店には朝一番で行ってしまうに限ります。

第一旭
京都市下京区東塩小路向畑町845
075-351-6321
530AM-200AM(木曜定休)
特製ラーメン800円
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中国四国縦断ツアー2013

2013-09-14 08:27:46 | 近畿
京都に着きました。雨といわれていたのが晴れたのはよいものの、予想通り蒸し暑さが半端ではありません。暑いながらも乾いた青空が広がっていた去年に対し、今日のぼやけた空は夏場のそれで、数字以上にたちの悪い今年の残暑を物語っています。
そのときと同様、本日は行きがけの駄賃として法事に出てから先へ進みます。鳥取から先の接続と松江の到着時刻を考えると、12時台の列車で京都を出るのが理想的ながら、12時過ぎという終了時刻からして時間が押してくる可能性は十分にあり、仮に逃せば次が出るのは二時間後です。もっとも、その時は列車を待つ合間に京都で昼酒が呑めるため、これはこれで悪くありません。どちらへ転ぶかは流れに任せます。
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2013-09-14 06:19:31 | 近畿
始発の新幹線で旅立ちます。都内はこの時間から蒸し暑く、立ち止まっているだけでも汗がにじんできます。ましてや重い荷物を担いで歩こうものならどうしようもありません。明日は高知に台風が来るなどという情報も入ってきており、天候に関しては踏んだり蹴ったりの三日間となりそうですorz

★東京600/のぞみ1(1A)/811京都
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