Verdure 4F

茶道25年、ブログ19年! 家業を継いで13年。息子は10才。子育て、茶道、季節行事、料理、日記、読書の記録など。

2011の記録

2011年12月31日 | books
ことしもどうにか昨年の記録70冊に追いつきました。

まずはお茶の本から。

風にもまけず粗茶一服』  松村 栄子
茶道と天下統一』  ヘルベルト・プルチョウ
茶の湯の不思議』  小堀 宗実
茶の湯の宇宙』  小堀 宗実
ちょっとお抹茶しませんか―ゆるゆるほっこり茶道生活』  渋谷 陽子
小説 織田有楽斎』  菅 靖匡
仮想 茶会潜入記――時空を超えた茶人の彷徨』  谷 晃

決定版 禅の名言』  高田 明和
空海 黄金の言葉』  宮下 真、 名取 芳彦
禅林句集』  足立 大進


幸田文の箪笥の引き出し』  青木 玉
着物の悦び―きもの七転び八起き』  林 真理子


古道具 中野商店』  川上 弘美
贋作師』  篠田 節子
光琳の櫛』  芝木 好子
源内なかま講』  高橋 克彦
ええもんひとつ ―とびきり屋見立て帖』  山本 兼一
狂い咲き正宗 ―刀剣商ちょうじ屋光三郎』  山本 兼一
兵庫の壺』  新宮 正春


狐罠』『狐闇』『緋友禅』『瑠璃の契り』  北森 鴻
花の下にて春死なむ』『螢坂』『桜宵』『香菜里屋を知っていますか』  北森 鴻

徳川さん宅(ち)の常識』  徳川 義宣


ここまで、茶席に着物、掛物の禅語、お道具、美術品骨董品。



海の壁―三陸沿岸大津波』  吉村 昭
津波―TSUNAMI』  山下 文男
津波と原発』  佐野 眞一

数十年から百年超の間隔で大地震や大津波に見舞われてきた三陸ですが、震災のあとにも書きましたが、過去の災害の歴史はほぼ口伝で伝わってきたのみで、特に津波の場合は被害地域の生存者が極端に少なくなってしまい、記録らしい記録に残ってこなかったといえます。その点では今回は大津波の襲来状況と被害が多くの映像として記録された、世界的にも初めてのことだといえるでしょう。
これを機に、津波に関する研究と、防災の技術や考え方が大きく進むことを期待します。
上の2冊は、明治・昭和の三陸津波の生存者の口伝を集め整理した、数少ない記録の出版です。
これを読むと、「最大規模の津波」があくまでも「戦後最大」であり、「予測不能」が単なる「予測のための調査不十分」であると認識せざるを得ず、砂を噛む思いになります。
それでも、ここに予告された災害の襲来と、いざという時に備えて何を準備し訓練しておくのかということを、例え今からでも、確認しておかなければいけません。

震災後、書店には地震や津波に関する本、サバイバルに関する本が書棚に並びました。その中には、過去に、私が自分の関心から読んできた本も複数ありましたので、挙げておきます。特に下の2冊は、示唆に富んでいました。
非常時に生き残るための行動・習慣、あるいは考え方がどのようなものであるかというのは、想像する以上に、調査・分析され、分かってきています。また、反対にどういう行動が死につながるか、また自分の連れの足まで引っ張ってしまう可能性があるかということも、です。死なずに助かる状況だったのに・・・という被害者も多いのだそうです。
知っておく価値はじゅうぶんあると私は考えています。
  『人は皆「自分だけは死なない」と思っている -防災オンチの日本人-』  山村 武彦
  『最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか』  ジェームズ R・チャイルズ
  『9・11生死を分けた102分 崩壊する超高層ビル内部からの驚くべき証言』  ジム・ドワイヤー、ケヴィン・フリン
  『生き残る判断 生き残れない行動』  アマンダ・リプリー
  『サバイバーズ・クラブ』  ベン・シャーウッド


南極点征服』  ロアルド アムンゼン
アラスカ 風のような物語』『ノーザンライツ』『長い旅の途上』『旅をする木』  星野 道夫
Michio's Northern Dreams (1) オーロラの彼方へ
Michio's Northern Dreams (2) ラブ・ストーリー
Michio's Northern Dreams (4) 森に還る日』  星野 道夫
一万年の旅路―ネイティヴ・アメリカンの口承史』  ポーラ アンダーウッド

故郷の岩屋 エイラ―地上の旅人』(上・中・下)  ジーン・アウル
母なる大地 父なる空』(上・下)『姉なる月』(上・下)『兄なる風』(上・下』――アリューシャン黙示録  スー・ハリソン

精霊の橋―Beringia』  星川 淳

2007年に『千夜一夜物語』(アラブ諸国)、2008年から井上靖や宮城谷昌光の西域や中国ものをだいぶ読んできましたが、今年はベーリング海峡に到達。モンゴロイド、海峡を渡る(笑)。

オンタリオ湖他その周辺の先住民イロコイ族の口伝という『一万年の旅路』に圧倒されました。東アジアからオンタリオ湖までの移住の歴史が中心だが、もっと過去の話としてアフリカ北部から出てくる時点まで口伝えられている。そんな歴史を1万年のあいだ伝えていくノウハウを彼らがいかに編み出してきたかも合わせて語られている。
土地や気候、食糧事情、近隣他民族との関係など生存環境がさまざまに思いがけない変化をしたとき、自分たちの「これから」をどう議論しどう意思決定しどう行動し、子供たちをどう育てるのか。西欧化前に、長い人類の知恵はこのレベルまで到達していた。
意思決定や教育どころか、議論も稚拙な現在の日本は退化したのか。

これに触発されて太古を舞台とした小説をいくつか。エイラシリーズは15年以上前から読み続けてきて数年前に邦訳が出ていた第5部。最終部がようやく発行されたらしい。邦訳が待たれます。


それに、いつもの時代小説、娯楽小説、エッセイ、ハウツウ。

小夜しぐれ』『心星ひとつ』 みをつくし料理帖  高田 郁
橋ものがたり』  藤沢 周平
のぼうの城』  和田 竜


僕僕先生』 『薄妃の恋』 『胡蝶の失くし物』 『寂しい女神』  仁木英之


狸汁』 銀次と町子の人情艶話  柴田 哲孝
平成猿蟹合戦図』  吉田 修一



ああ言えばこう食う』 『太ったんでないのッ!?』  檀 ふみ、阿川 佐和子


稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?』  亀田 潤一郎
腹いっぱい食べて楽々痩せる「満腹ダイエット」  肉を食べても酒を飲んでも運動しなくても確実に痩せる!』 江部 康二
いまの食生活では早死にする』アメリカ上院栄養問題特別委員会レポート  今村 光一
甘い物は脳に悪い--すぐに成果が出る食の新常識』  笠井 奈津子




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2009年の42冊はこちら
2008年の51冊はこちら

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1 コメント

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素晴らしい (赤坂うさぎ)
2011-12-31 21:50:30
相変わらず豊富な読書量でしかもアカデミックですね。うさぎの読書物とは一つもかぶっていません。うさぎはどちらかというと俗的でハウツウの実務書をよく読むせいでしょうね。2011年もあと二時間少し。よいお年をお迎えください。
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