私は原画で目立つタイプではないですね

森田宏幸です。
今日は2010年4月18日です。

沖縄から帰ってきたら、桜が咲いていて、
かと思ったら雪が降ったり、大変ですね。

今週は、公開以来、5週連続TOPの興行成績を残したニッポンの最強コンテンツ「ドラえもん のび太の人魚大海戦」のことを書こうと思っていたのですが、長くなりそうなのでやめます。

去年から持っているある原画の仕事が、まだ終わっていなくて、さすがに深刻に、気まずくなってきました。
やきもきしている制作さんがこのブログを見ているかも知れない。
来月に入ってちょっとぐらいで終わると思うので、それまでは、ブログの更新を休むかも知れません。

時々、作画マニア的な見知から、私の原画の仕事に注目している、というコメントをいただきますが、正直複雑な気持ちです。
僕は、あまり目立つタイプの原画マンじゃないですからね。
独自の絵は描けないので、必死に作画監督の絵を真似るし。
演出から指示が示されると、結局はそのとおりに書いてしまうスタンスです。（←これが普通だと思うけど）演出や作画監督の絵を、さらに解釈して膨らます、理想が見える時もあるけど、たいがい、中割りのラフを足したりする程度で、自分の意欲は満たされます。これってオレ動画マン？みたいなスタンスです。

若いとき、自分のシーンのコンテを大幅に描きなおした（笑。もちろん演出の了解を得て）「忍者龍剣伝」とか、、演出に踏み込んだ調整をレイアウト段階で入れ込んだ「パーフェクトブルー」や、一昨年のDVD「コブラ　ザ・サイコガンvol.2」などなら、注目していただいても意味があるかも知れないですけど。
「走れメロス」や「八犬伝」「ゴールデンボーイ ５話」のように、たまたま私の趣向が、作画監督や演出の趣向と合って、印象の強い表現を残すということも、たまーにありますけどね。

だいたい私は、自然な動きが好きです。あと、ゆっくりと粘る動き、といいますか、軌道が角張らない動き。
この趣向は、原画枚数がつい増えてしまって食えないんですよね。動画まで自分でやりたくなる。だから、本気出すなら「横浜お知らせ」のような、自主制作に行っちゃうぐらいなんですけど。
最近は、演出や企画と片手間にやるので、絵に手がますます慣れなくなって、ひらめいたものをサクッと描けない。
昔からそういう傾向だったけど。ますます手が遅くなり、、原画をやると必ず貯金を減らすので、やりたくても限界があります。

などと、アニメーター同士でしか分からない話をつらつら書いてしまった。
終わりにします。