もなぴの徒然メモ

本当のことは報道や教育の真逆なのかも…
と思ったら自分で考える縁(よすが)に

◆北朝鮮危機は3月までは「凪」の状態に

2018-01-11 14:17:21 | リスク想定

▼年頭からの半島での2つの動き

年が明けて、半島情勢にまつわるいくつかの動きがありましたね。

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1)北朝鮮の金正恩が年頭のスピーチをおこない、五輪への代表団派遣の用意を表明。

2)これ受けて1月2日、韓国が高官級の南北当局者会談を9日に板門店で行うことを北朝鮮に提案。

3)1月4日、韓国が米国大統領と電話協議。北朝鮮の挑発行為中断を条件に、3月のパラリンピック終了まで、米韓合同軍事演習の延期に合意と発表。

4)1月9日、板門店で約2年ぶりに閣僚級による「南北会談」。平昌五輪への北朝鮮参加を発表。
非核化については北朝鮮の姿勢は変わらず、北朝鮮代表は報道陣を前にして「南側メディアで《非核化問題を協議している》という、とんでもない世論が広がっている。われわれが保有する水爆や大陸間弾道ミサイルは徹頭徹尾、米国を狙ったもので、同族(韓国)や中露に向けたものではない」と激怒。

5)1月9日~10日、韓国が、「虚偽の戦時売春婦強制」問題を解決した日韓合意を、事実上反故にすると発表。日本は強く抗議し、韓国側の合意履行を求める。

6)1月11日、「安倍首相、平昌五輪の開会式欠席へ 慰安婦日韓合意めぐる韓国新方針で判断固める」との報道。
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北朝鮮については、私が視聴するコメンテーターの殆どが「平昌五輪を成功させたい韓国の足元を見ての、いつもの時間稼ぎ」、「韓国の親北姿勢には、実は米国は呆れている」との解説をされていて、3月下旬までは「凪」の状態に入ったと見られています。

ちょうどロシアの大統領選挙も3月におこなわれ、プーチン氏の再選が確実なことから、次の動きが出てくる=軍事的な緊張が再度高まるのは、それ以降と見立てられています。

また、日韓合意に「背信違約」する韓国に対しては、河野外相も菅官房長官も日本の毅然とした姿勢を明確にされており、頼もしい限りです。アメリカを立会人とした「国際合意」として日本国内でも広く認識されましたから、この問題の本質を知らない一般の日本人も常識に照らして「約束を守らない韓国政府」には呆れるのでしょう。世論調査でも「日韓合意の再交渉に応じない日本政府の方針」を、6割~8割の人が支持と答えています。

安倍政権支持の人々からの批判も多い「日韓合意」でしたが、これまでと同様に「謝罪と賠償」を勝ち取れたと考えたはずの韓国政府は、合意後2年間の自らの不誠実かつ愚かな選択により、自らの首を絞める結果となりました。

▼「凪」の期間は、日本国内でのテロを警戒

向こう2か月は軍事衝突の危機はないとしても、2か月などあっと言う間ですし、むしろそれ以降も見据えれば「国内テロ」に対する警戒は引き続き継続でしょう。

以前に、青山さんの国会質問での「天然痘」感染者によるテロについて調べましたので、今日は「炭疽菌」について調べてみました。

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【緊急災害医療支援学 - Disaster Medical Logistics Support - 】から引用
http://www.group-midori.co.jp/logistic/bc/biology/anthrax.php

■炭疽菌(Anthrax)

 ▽病原体:グラム陽性芽胞形成菌、ヒトからヒトヘの感染はない
 ▽潜伏期間:平均5日間(1日~8週間)
 ▽病態:感染経路や病態から、吸入(肺)炭疸、皮膚炭疽、腸炭疸の3型に分類
 ▽初期症状:鼻閉感、関節痛、易疲労、空咳など感冒様症状と類似
 ▽進行症状
  発症2~3日後に、呼吸困難、発汗、低酸素血症、血圧低下、チアノーゼ、
  髄膜刺激症状、痙撃、昏睡、ショックが出現
 ▽診断
  鼻腔スメア検査(グラム・ギムザ・莢膜染色)で莢膜を有する大桿菌の確認。
  胸部X線や胸部CTなどで、縦隔拡大を確認
 ▽致死率
  吸入炭疽では、無治療でほぼ100%死亡(集中治療では、40%以下)

★概要
 グラム陽性芽胞形成菌が、感染草食動物(牛、馬、羊)より皮膚、消化管、呼吸器から侵入し感染する。この細菌は芽胞を形成し、熱や乾燥に強くエアロゾル化しやすい。
 ヒトからヒトへは感染しないが、エアロゾルでは感染力が長期間持続(数十年)し散布も容易になる。芽胞が、生物兵器の一般的な感染形態となる。侵入経路により臨床症状は大きく異なり、致死的なのは上気道からの吸入(肺)炭疽(無治療でほぼ100%死亡)である。
 炭疽菌は9.11同時多発テロ以降、米国で22名の肺炭疽患者が発症し、全米だけでなく全世界を震撼させた。本邦でも、オウム真理教が東京・亀戸の教団道場付近で炭疽菌(動物用ワクチン株)散布の事実も判明した。
 炭疽菌は天然痘とともに生物剤の中では最も脅威となり、この両者を用いた生物テロの可能性はさらに高まっている。

★生物テロ関連
 炭疽菌は生物兵器が備えるべきほとんど性質を待つ理想的な細菌である。1950~60年代に米国で兵器化され、芽胞の分離技術が開発された。この技術はイラクや旧ソ連でも保有されており、炭疽菌芽胞が生物テロに用いられる可能性は高い。
 炭疽菌を製造し貯蔵することは比較的簡単である。
 広い範囲に散布するのは困難であるが、飛行機からエアロゾルを散布したり、芽胞を入れた小さな爆弾を爆発させることにより実行可能である。1979年旧ソ連スヴェルドロフスクにあった陸軍生物学研究所炭疽乾燥プラントの漏出事故で、周辺住民77人が感染し66人が死亡している。

★炭疽菌の生物兵器/テロの容易性・脅威
 ⇒ 大量生産しやすくコストが低く、取り扱いが易しい。
 ⇒ 安定して長期間保存でき、温度変化や爆発にも耐えられる。
 ⇒ 微量の菌で発病させられる(吸入炭疽は8,000個以上の芽胞で発病)。
 ⇒ 接触・飛沫・空気・経口感染など、多様な経路で感染させられる。
 ⇒ 潜伏期間が短く、症状が激烈で治療が難しく、致死率が高い。
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このサイトは、荒井尚之さんという自衛隊に勤務され、難民救援や災害地など内外の医療支援活動に携わられた薬剤師の方が発信されているようです。

やはりこのような専門的な知識・知見を持って、難民救援や災害地での活動に携わる方が自衛隊にはいらしゃることを、あらためて知ることができました。