新年早々の安倍総理の海外訪問、その訪問先はオランダとイギリスですが、ネット上にはこの2国を同じタイミングで今回訪問していることの「意味」について、いくつか興味深い指摘を読みました。
興味深い点は、国家としてのオランダは現在の国際政治の表舞台では、プレーヤーとして注目される存在ではありませんが、実際に世界を動かしている「国際金融グループ≒グローバリスト」の本拠地のひとつであり、発祥の地であるという指摘です。
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1602年:オランダ・東インド会社設立。(世界初の投資事業形態)
1609年:オランダ・アムステルダム銀行創立。(世界初の公立振替銀行)
1694年:英国・イングランド銀行創立。(世界初の中央銀行)
◆引用元:無題のドキュメント まるぞう備忘録
2019-01-11 09:17:15 / 今日のひとり言
https://blog.goo.ne.jp/ohisama_maruzo/e/875cc9a0ccc914ec9dbba9d4749b0a31
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17世紀初頭に、当時のヨーロッパにおいてもっとも早く「近代市民社会」が成立した(と私たちが歴史として知らされている)オランダで発明されたのが、現在に至る「株式会社」という、国家や王朝とも対抗することのできる「不死の主体」と、それに実力を与えるための「貨幣経済」のしくみだったということです。
そのおよそ100年後にイギリスが次の実験を展開する拠点となり、それが100%民間会社の「中央銀行」という仕組みの発明=イングランド銀行の創設だったと。つまり「紙幣を発行する権利=利権」を一手に握ることで、国家の経済の根本を事実上、手中に収めてしまうという仕掛けです。いまも各国の中央銀行は、民間会社か民間資本が入っている存在です。もちろんFRBも日銀も。
私たちが習った世界の歴史では、オランダの次に世界の覇権を握ったのは、そのイギリスです。やはり国力=経済力≒軍事力ということなのだなあ・・・と気づきます。さらにその後は第二次世界大戦によるヨーロッパの疲弊から、国際金融決済機能としての「基軸通貨」の地位を、ポンドから米ドルに移すことにより世界の覇権はアメリカが握り、いま現在、チャイナが共産党政権の存亡をかけてそれに挑戦しています。
また、オランダ発祥の「国際金融グループ」は、イギリスを拠点とするグループと、もうひとつスイスを拠点とするグループがあり、それぞれが世界で受け持つ国の地域を住み分けている、との指摘もあります。アジア地域では、イギリス拠点グループが受け持つのは日本だけで、それ以外はスイス拠点グループが担当しているとも。
1つのエリアを2分して、その両方を裏から別々に支援することは「両建て」の投資となり、対立と紛争で何らかの動きが生じれば、結果として必ず利益を手にできる、という巧妙な仕掛けです。そう、株や為替で相場が「乱高下」すれば、上がる局面でも下がる局面でも、ブローカーが必ず利益を得られるのと同じです。そして彼らにとって利益の追求とは、世界を支配(コントロール)するための力を「持ち続けるため」ということなのでしょう。そう、個人の利益追求とは別次元のところにあるのです。
先の大戦では、日本は「負け側」に入れられてしまいました。その後の「奇妙な」冷戦も、半島の分断も、その冷戦終結後のチャイナの異常な台頭や、強気の北朝鮮・金正恩の振る舞いなどなど。。。近現代の「世界大戦」や「紛争」について、通り一遍の説明に誤魔化されないで、巧妙に隠されている仕組みや構図・構造を知ることは、ものごとの本質を理解するためにとても重要な作業です。
私は、よくご紹介するブロガーの「まるぞう」さんや、元外交官の馬渕睦夫さんの「見立て」は、戦後から現在、そしてこれからの世界と日本の方向性を考えるうえで、非常に参考になると感じています。
そして、このオランダ・イギリス訪問の後に、安倍総理はロシア訪問を挟んで今月下旬に「スイス」でおこなわれるダボス会議に出席されます。安倍総理の努力と、決して表に出ることのない交渉や取り引きが、日本の将来を左右しているのかもしれません。